空だよ、波だよ、エウレカだよ!前半最後のレントンが凛々しい! 恐らく最終回よりも良い話になる予感。
脚本が大河内一楼でした。「サブスタンス・アビュース」と同じなんですね。濃いよ~
州軍の航空艦隊とチャールズは月光号を撃破すべく包囲環を閉じようしていた。それを知らない月光号ではいつものように時間が流れていた。ギジェットはボードにワックスをかけ、テーブルを挟んで反対側に座るエウレカはストローからジュースをストローの袋に垂らして、虫のように動くのをみていた。それはレントンが子供たちに見せたことだった。(モーリスが目を丸くしているのがナイス)
「恋ってなに?」とエウレカがギジェットに聞く。
一瞬考え込んだギジェットだったが、「それって好きってことよ」と答える。
「好き…」自分の中のなにかに気がつくエウレカ。
ここでタイトルコール
エウレカが格納庫のニルヴァーシュに乗り込むが動かない。無理やり動かそうとして失敗する。
「どうして私たちずっと一緒だったでしょ!ニルヴァーシュだってレントンに乗って欲しいんでしょ!だったら!」
ドギーがエウレカに無茶しないで待ってろと忠告する。悔しさでいっぱいになるエウレカ。
ドギーがエウレカをなだめようとする。この近くでレントンがいるとすれば大きな町のギアナスシティーにいるだろうし、ホランドが探し出してくれるだろうと。
「ママ、どこいってたの?」とメーテル。
そしてティンクがガンバのようなネズミのオモチャをエウレカに差し出す。「これ直してよ。レントンに作ってもらったやつ。なんか動かなくなっちゃったみたい」
「ねえ、ママ。いつ戻ってくるの、レントン?」とリンク。
「えーっと、それはね…」
「戻ってこないんじゃないの?」モーリスが話を遮る。モーリス君、確か前にも家族が殺されたトラウマで、みんないなくなっちゃうと泣いちゃう話がありましたよね?
エウレカが慰める「大丈夫、ホランドが連れて帰るって言ったもの。ホランド約束破ったことある?」
「ある」さすがリンク。
「うん、いっぱいある。」とメーテル。
そして駄目押しのモーリス「守る方が少ないんじゃないかな」
「この前だって洋服たくさん買ってくれるっていったのに」とメーテル
しかしエウレカさんにはホランドに対する信頼があります。「大丈夫。ホランドはママとの約束は破ったことないよ。きっと大丈夫だから」
ホランドが無線封止のまま月光号に帰還する。チャールズと州軍が月光号を包囲しようとしていることに気づいたからだった。そこでホランドはまだ州軍の姿が見当たらないジャクソンの286からの脱出を決断する。しかしそれはチャールズの罠だった。
タルホがホランドにレントンはどうするのかと聞く。
「家出少年と月光号、どっちを優先するかなんてガキでもわかる」
「じゃあ、アンタはガキ以下ね」
タルホから目をそむけるホランド。動かそうとして失敗したニルヴァーシュの姿が目に止まった。
「マシュー、エウレカは?」いなくなったと思ったの?
「たっ多分部屋だと思う?」
ホランドはエウレカの部屋の中でレントンのジャージを見つけるとそれを手に取った。そこにエウレカが帰ってくる。それを見たエウレカは血相を変えてホランドからジャージを奪い取とると、それを守るように胸に抱え込みホランドに背を向けた。
「見つかった?」とエウレカが聞く
「悪いが航路を変更する。」
「ギアナスシティーは?」
「補給ならカルザスで十分。相手はチャールズだ。あいつら」(補給の話はホランド特有の嘘。)
「どうして?」とエウレカ
「どうやら州軍と連携してるみたいなんだ」ホランドは話を続けようとする。
「そうじゃないよ!ギアナスシティーに行くって、レントンを連れ戻してくるって言ったじゃない。どうして?」
「しょうがねえだろ!月光号が危ないんだよ!」ホランドが逆ギレする
「軍隊なんて今までいっぱい相手にしてきたじゃない!」
「あいてはあのチャールズだぞ!お前だって知ってるはずだ!」
「ホランドはレントンが嫌いなの?」
「ちげえよ。あいつがガキくせえから…」
「だから置いてきたの?だから殴るの?だから蹴っ飛ばすの?」
エウレカの泣きそうな顔と言動に動揺するホランド
「ちがう。ただ俺は、俺は…レントンよりお前が大事なだけだ」
「私は…私はそうじゃないよ」と部屋を出て行くエウレカ。
「まったく災難だ。あと20km南なら、カルザスシティーの管轄だったものを・・・」包囲網を敷こうとする州軍の司令官はお約束のように面倒ごとがキライなダメダメ系です。しかも太ってます。
月光号のキャプテンシートに座ったホランド。「この空域から脱出する」かなりへこんでいます。「本当にいいの?」のタルホが念を押す。「ああいったん脱出するだけだ。心配するな」
服を着替えて空を飛ぶ用意をし、ギジェットのボードを掴んで走るエウレカ。「ニルヴァーシュは動いてくれない。ホランドも頼れない。私が、私が行くしかないじゃない!」そして艦底の脱出ハッチを開けて、ピンク色のゴーグルをかける。「いつもはレントンからだったね。でも今度は」
「お茶飲むかね?」とゴン爺。ひさしぶりです。エウレカは首を横に振ると空に飛び出し、大波に乗るように空を滑り、月光号から離れていった。その時エウレカのはるか上空をリフで飛んでいたレントンが月光号を発見する「ジャクソンの286。チャールズさんの言っていた通りだ。待っててエウレカ、今行くから!」
「ねえ、ここに置いておいた私のボードしらない?」とギジェットがお絵かきしているちびっ子たちに聞いた。エウレカがそのボードを使って出て行ったらことを知ってたら、すでにパニックになってるでしょうけど。外を見みたモーリスが外を飛んでいるなにかに気づく。他の子供たちもギジェットも窓に寄る。レントンだ。外を波に煽られながら飛ぶレントンも、窓の中を見返す。凛々しい顔してますな!カッコいいぜ、レントン!
脱出に向けて慌しく準備を進める月光号の艦橋にマシューとストナーがレントンがレントンを連れてやってくる。「ちょうどよかったぜ。ひょっこり帰ってきたぜホランド」とストナー。
「レントン」目を細めるタルホとハップ。
「放蕩息子の帰宅だな」とレントンを見上げるケンゴウ。
マシューがレントンの頭を掴む「ほら、ちゃんと謝っておけ。心配かけたんだから」
ものすごい形相でレントンを睨むホランド「なあ、マシュー。そいつは誰だ?引き取ってもらえ。今は取り込み中だ」
その頃、州軍の艦隊は七色雲海に入っていた。作戦空域まであと50kmに迫っていた。チャールズは自分の船で愛機のLFOの前に立っている。「ねだるな、勝ち取れ。さすれば与えられん。一体俺たちは何を求めてるんだろうな、アドロックさんよ」
レントンは月光号が向う方向にチャールズが待ち伏せしていることを伝えようとする。だがホランドの反応は冷たい「どのツラ下げて戻ってきた。いつ誰がこの船に戻ってきていいていったんだ?」
ストナーがなだめる「ホランド、素直になろうぜ。お前だってレントンを…」
「うるせえ!」ホランドが怒鳴る
レントンは動じない「戻ったんじゃないよ。今さら月光号のメンバーに戻してもらおうなんて思っていない。そんな都合の良いことなんて考えてもいない。俺はただエウレカに会いにきただけなんだ」
カッコいいぜレントン!ギジェットもほれるよな!
レントンが会いにきたはずのエウレカはレントンに会おうとギアナスを目ざして暗い雲海の間をぬって飛んでいた。雲海の裂け目、日が差し込む間隙をスカイフィッシュの群れが飛んでいく。その幻想的な光景にエウレカは感嘆の息を漏らしたのもつかの間、チャールズたちと州軍の大艦隊が雲間から現れた。
いいぞ州軍の航空戦艦! あの斜めに右旋回するギガント飛び最高です!
レイがエウレカを捕捉し、チャールズにLFOでの発進を促すと機銃を撃つ(他の戦艦が捕捉していないのは機密だから?)。無数のオレンジ色に焼けた閃光がエウレカに迫る。すごいマニューバーで一気に上昇して銃弾をかわす。エウレカの頭上に戦艦の黒い側舷せまる。
エウレカは敵の出現を月光号に連絡したが、月光号のレーダーには敵影は映っていない。だがそれは七色雲海特有のトラパー乱流のせいでレーダーが乱反射しているためだった。
チャールズがエウレカを拘束すべく発進する。「それじゃ、いつも景気の良いやつを」
「愛してるわ、チャールズ」
ニヤっとチャールズは笑い、全速力でエウレカを目ざす。
ハップがエウレカが通信をしてきた地点を割り出すと、それは船外、しかも敵の真っ只中っだった。「エウレカ!エウレカ!エウレカ!」走るレントン。そしてニルヴァーシュに乗り込む。「ニルヴァーシュ、行こう!ニルヴァーシュ、」
チャールズはエウレカを手で捕まえようとする。しかし巧みなマニュバーで逃げられてしまう。
「ちょこまか動くな!」
逃げ回っているうちにエウレカは航空戦艦の翼の下に入った。上空の視界は遮られ、チャールズを見失う。左右を見回してエウレカにチャールズのLFOの青い腕が伸びる。間一髪エウレカはそれをループでよけようとしたが、ボードがLFOの腕にぶつかった。バランスを崩したエウレカは上下反転した。勢いを失ったボードからエウレカの足が重力に引かれて離れた。エウレカの体が宙に舞った。
が、運良くエウレカはチャールズのLFOの背面についているロケットノズルにしがみついた。それに気づいたチャールズはそのまま母艦への着艦しようとする。しかしノズルはすべりやすく、エウレカは痛めた左手もつかって必死にしがみつこうとするが、力尽きて落ちてしまう。
大空を猛烈な勢いで落ちていくエウレカ。落下の勢いでヘルメットが剥ぎ取られる。
「私、結局ひとつも約束守れなかった。ごめんねメーテル。ごめんねティンク、モーリス。ごめんね…レントン」
七色雲海内に突入した月光号の主砲が火を噴き、戦艦をなぎ払う。
うろたえる敵司令官「予定と違うではないか。各艦戦闘態勢に入れ!」
ホランドが命じる「雲海を盾に徐々に接近するぞ!タルホ!ブースターは始動したままにしておけ!」
「いつでも点火できるわ」(ってこの時、タルホが右手で髪を耳にかきあげて、顔の左側の髪を口で吹く仕草がいい!)
自由落下を続けるエウレカにチャールズが追いつく。LFOの青い右腕を伸ばしてエウレカを捕まえようとした瞬間、全速力で突進してきたニルヴァーシュがそれを遮る。そして勢いにまかせていったん過ぎてから、レントンは反転してコックピットのキャノピーを開けて手を差し出す。「エウレカァァァァ!」
「レントン!」エウレカも右手をめいいっぱい伸ばす。そしてレントンの手をつかんだ。
風の勢いで(あるいはエウレカとニルヴァーシュの運動ベクトルの違い?)レントンの手から指が離れそうになるが、左手も伸ばして必死につかまっていようとする。
「レントンか?」とチャールズ。そこにレイからの通信。「チャールズ、わかってるでしょ」「ああわかってるさ。レイが望むものはすべて!」と猛スピードでニルヴァーシュを追いかける。
ニルヴァーシュのコックピット内でエウレカがレントンにしがみついている「レントン、私、レントンだからできたの。私レントンじゃなくちゃだめなの。私は、私はレントンが…」って赤くなる。
レントンがエウレカを両腕で軟らかく包む。「無茶なのことして、たったひとりで…こんな…でも良かった」
「私、ずっと話がしたかったのレントンと」
「俺もエウレカに聞いて欲しいことがたくさんあるんだ」
マシンのスペックではチャールズのLFOの方が圧倒的に上だが、フルパワーでもニルヴァーシュに追いつけない。焦るチャールズ。
逃げるレントンたちの前に月光号と交戦中の州軍が現れる。
「大丈夫、俺に任せて。人は絶対に殺さない!ただ戦えないようにするだけ!」
(♪僕たちは迷いながら~♪っていうOP曲が聞こえてきそうです。種とか割れそうです)
そしてニルヴァーシュが音速の壁を破って突撃!
モンスーノの武器だけをブーメランで殺ぎ取っていく。
その光景を見ているチャールズ「戦場を駆けるときに情けをかけるとは、死ぬぞレントン。優しすぎる」。これも優しさなんでしょうか。
「おかえり」とエウレカ。
レントンがキョトンとする
「ニルヴァーシュがそう言ってるの」
「だたいま。ひとりにして悪かったな」
「レントン、今ひとりって…ニルヴァーシュのこと」とエウレカは言うと、レバーを握るレントンの手に自分の手を重ねる「ねえ、レントン、一緒に行こう!」
「うん!」
でニルヴァーシュ発動!目が緑色に光って七色の光線を出しながら飛ぶ。
州軍の戦艦が落ちていく。リフレクションフィルムがはがれたためだ。うろたえる敵司令官「タイプ・ゼロは一体何をした?まるで虹のようじゃないか!撤退だ!急げ!」
その光景は月光号からも見えていた。
「これってもしかして…」タルホがホランドを見る。
「いや、違う。セブンスウェルなんかじゃない。まさかあのちびっ子がなあ…認めたくねえ。認められねえ」そして苦虫を噛み潰したように顔を歪める「なんだこの気持ちは一体!」
同じ光景をチャールズも見ていた。「王の息子。デューイ、そういうことなのか?」
戦いが終わり、空は黄昏に包まれていた。
「ねえレントン、私ね、キミがいない間にいろんなこと考えたの」とエウレカ
「俺もいろんな人に会ったよ。変わった人。すごい人。悲しい人。それでやっとわかったんだ。なにが大切なのかって」レントンがエウレカを見つめる。
「私もわかった気がする…」また赤くなるエウレカ「自分の大切なもの」
スカイフィッシュの群れが横一列にならんで飛んでいく。
「戻ってきてくれたんだ」エウレカが笑う。「ねえレントン、私、変わったんだよ。変わったんだって、昔と違うって、ギジェットもニルヴァーシュもそう言ってくれた」
「俺なんかもう変わりまくり。キミが俺の家に落ちてきたあの日から」
「聞かせてレントンの話」
「聞きたいなエウレカが変わったこと」
変な笑いをするホランド「そうか、そうだったんだな。わかったよダイアン、俺のやるべきことがさ…」
締めはLFOから身を乗り出してライフルを構えるチャールズ。「あきらめたわけじゃない。絶対にな。」
そして最後はレントンとエウレカの2人で「つづく!」
いやあ良かったですな。
来週は「特攻チャールズ・ビームス!」なのか?ホランドの目の周りが赤かったのはなんで?酔っ払い?
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