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2005/12/04

蟲師 第6話 露を吸う蟲

怖いの。あてどない膨大な時間に足がすくむの。

人のわずか一日で一生を終える蟲に寄生された少女アコヤが、ギンコに蟲を取られて回復したあとにそう言った。

今回も悲しくも劇的です。アコヤを救おうと少年ナギは島を出て医者に助けを求めた。そうして紹介されたのが蟲師のギンコだった。

アコヤは夜になると老化して死し、朝になると復活する。彼女の一族はこの蟲の力を利用し、蟲に寄生されたアコヤを不死の「生き神」として島の住人を支配していた。

この話の展開、名作ウルトラセブンで宇宙人が地球を侵略するプロットを思い出しました。なんだかふつふつと怖いです。

ギンコはナギの頼みを聞いてアコヤから蟲を取り除いた。アコヤの額(眉間)を針で刺して赤紫色のバネみたいな蟲が出てきた時はびっくりしましたよ。相変わらず蟲の出し方が巧いです。

だが助かったはずのアコヤは嬉しくはなかった。蟲に寄生されたことで彼女の体内時計が速く進むようになり、時間が膨大に感じられるようになったからだった。蟲に寄生されていたとき、目に映る風景は人のそれよりも緩やかで鮮やかだった。

体内時計ってCPUの周波数と似てるかもしれませんね。実際、体内時計の進むのが早いとそれだけものがゆっくりに見えらしいです。勢いよく落ちてきた雨がとたんに雨粒が見えるほどにゆっくりと落ちてきたりする演出、芸術的です。

映画ブレードランナーで(え?)、短命の人型アンドロイド「レプリカント」が延命を求めて生みの親(創造主=人で言うなら神)であるタイレル博士に会うのですが、それは不可能だといわれる。そしてレプリカントに対してタイレル博士が、人生は蝋燭のようなものだ。輝きが2倍なら(レプリカントは人間より身体的にも知性的にも高性能)、それだけ燃える炎がつきるのも2倍早いと諭しました。

でレプリカントが命の絶えようとしているときに彼を追いかけていたブレードランナーに言います。自分は君たち人間が信じられないようなものを見てきた。だがその記憶もすべて消えてしまう。雨の中の涙のように。

アコヤの父は騙されていたと知った島の人によって殺される。アコヤは血まみれになって伏す父の懐に挿してあった花を吸った。新たな蟲がアコヤの鼻腔をつたい眉間に収まった。

「ごめんね、ナギ。向こうなら生きていけるの」

ナギはもう治療の必要はないという。アコヤが心底満たされた顔をしているのは蟲に寄生されていたときだけだったから。

相変わらず、渋い落ちです。

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