銭売り賽蔵
江戸って面白いじゃないか!銭が商品なんですよ。今のマネー商品(外国為替)と同じように銭の値段が金貨や銀貨に対して上がったり、下がったりします。水売りとかも出てきます。水も売ってたの!銭を通して江戸の経済システムがちょっとわかります。
話としては
銅が高騰して銭に回せなくなって、鉄銭を作るという状況の中で、昔からある深川銀座(主人公である賽蔵)と巨大資本と権力を後ろ盾にした新興勢力の亀戸銀座の熾烈なシェア争いを軸にした人情話です。
利益がすべてのグローバル化経済に対する、人の結びつきが重要なローカル経済(深川)の対抗とも読めます。というかそう読むと面白いです。最終的には良い話で終わります。すかっとします。
史実的には違うところもあるようです。詳しくはアマゾンのレビューを読んでください(kh生という人のレビューを参照)(※「だいこん」も史実と違うとか)。
しかし設定と話しがうまく絡み合ってると思います。ここまで実際うまくいくかどうかは別にして、山本一力という人はなかなかビジネスに詳しいと見ました。
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