家なき鳥、星をこえる
プラネテスに出てきたテロリスト・ハキムを主人公にすえた話です。
出だしの父親と星座の話をしているあたりはプラネテスぽいですが、原作とはまったく違うアプローチ(表現)で原作とおなじテーマを扱っています。
ハキムはイエメン人だったのですね。
ハキムはなぜテロリストになったのか、よく描けていると思います:
食べるための手段、仲間。自由。
そのすべてを持っていた父にあこがれていた。
しかし悲しいかな、自分はそのどれも持っていない。父が持っていたあらゆるものを自分が欲しても手に入らないのはなぜか?
ヤハヤがハキムに言ったこと:
「これから宇宙開発はさながら大航海時代の様相を呈するでしょう。南アジア、カリブ、アフリカ、そしてアラブに起きたことが今度は宇宙で起きるのです。力の強さを誇る者が資源を求めて出て行く場所が宇宙なんです。あなたはこの先どこに行ってもこれと同じ構造にぶつかるでしょう。今許せないあなたが航宙士になれるはずがない。誰も許せず、そして誰にも許されず、孤独に生きるしかないんですよ」
これはハチマキが悟ったことを逆側から見ているようで、気に入りました。
アルカイーダに入る精神もこんな感じなのかもしれません。
※これは読めるライトノベルだなと思ってましたが、アマゾンの評価では普通のライトノベルより重いらしいです。
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