石油はなぜ高い?
石油はなぜこんなに急速に高くなったのか?図書館にこんな本がありました。
平成13年出版の本ですが、予測としてみれば当たってる部分があります。
古代文明の衰退においては森林の乱伐による資源の枯渇があります。古代文明において森林は船などを作る素材であるだけでなく陶器を焼くための燃料でもあります。これは現代の石油にも似ています。
1.石油危機は消費者が誘発する。
もしも「次いつ給油できるかわからない」と思い、通常なら自動車のタンクが空になるまで給油しない人までもガソリンスタンドで給油すれば、消費が一気に高まります。「駆け込み需要」というやつです。試算として全米の自動車のタンク内のガソリン残量が平均して50%から60%に上昇しただけで1千数百万バレルの需要増になります。これだけで日本の数日分の石油輸入量に相当するそうです。当然ながら残量が減れば当然価格はあがります。
最近の新聞を読んでもWITでの価格が下がったので石油生産を増やさないといってます。
2.石油価格は自由競争ではない?
石油価格を決めているのはニューヨーク市場のWIT先物と呼ばれるもので、WITはテキサス内陸で産出される原油であり、世界総生産量の0.5%でしかないとのこと。ではなぜ市場で石油価格が決まらないかといえば、産油国が価格決定権(言い値で売る権利)を手放さないのだそうです。さらに石油の需要量、生産量、消費量を誰も完全に把握できていない。「情報の不完全性」があるからこそ、この先価格が上がるのではないかと石油先物への投機が増え、それが新たな投機を呼ぶというのだそうです。
つまり石油価格はある部分、実体ではなく思惑で決まるということです。実際、株価が急激に下落するとWIT価格が急激に上昇する。
産油国も石油価格が右肩上がりなら投資するでしょうけれでも、こうした投機によって価格が乱高下するので産油国は増産のための投資に積極的でありません。石油価格が上がりすぎてもだめなのです。長期的には需要が減り(省エネとかだ代替エネルギーの使用)結果的に需要が減ります。
我が家もガラス窓に気休めながら断熱シートを貼ってますし、今は石油ストーブではなく部屋は電気ストーブです。
では日本国として、石油価格が乱高下する状況をどう打開するのか?
結論は石油から天然ガス(メタンガス)への移行です。天然ガスの方が石油より発生させるエネルギーが多いそうです。
キログラム当たりで木材が発生させる熱量は1500~2000キロカロリー、石炭は5000~8000キロカロリー、石油は9000~11,000キロカロリー、天然ガスは13,000キロカロリーだそうです。人類は熱量の多い資源に移行してきたそうです。
スズキは天然ガス自動車を開発しています(ワゴンR 天然ガス車)。
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