ノーカントリーを見ました ★★★★★
圧倒的です。メチャメチャ怖いです。音楽一切ありません。
ボーリング・フォー・コロンバインをコーエン兄弟が作るとこうなるのかなと。
物語は、昔の保安官は銃を持っていなかったという トミー・リー・ジョーンズのモノローグから始まり、200万ドルを奪って逃げたルウェリン・モスとそれを追う殺し屋アントン・シガーを軸に展開していきます。
殺し屋のアントン・シガーの怪演 これだけでも見る価値十分にあります。
信念を持った猟奇的な殺し屋です。信念を持ってるから余計に怖いです。
まさに死神。
これがアメリカ。
顛末があっけないのがコーエン兄弟。これですよ。
人間はちっぽけな存在なんですよ。
映画のタイトルは「No Country for Old Men」
(老人に田舎はない か 老人に住む国はない)という意味にとれます。
日本語のタイトルで老人を抜いたのはちょっと痛いですな。
金を盗んだルウェリン・モスは主人公ぽいけど主人公じゃないと思います。
主人公はトミー・リー・ジョーンズではないかと。事件には関わりたくないと言ってますが、神の目線で物語を語ってるのはこの人です。
トミー・リー・ジョーンズともうひとりの老保安官がなぜこんなに殺人が起こるんだとダイナーで嘆いているシーンで、「若いやつが敬語(SirとかMa'an)を使わなくなったからだ」と言ってます。しかしシガーは殺す相手にもSirとか敬語を使います。
ファーゴみたいに不条理で 「人間がおかしくて哀しい」映画でした。
最後の夢の話とかイイですよ。
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> 映画のタイトルは「No Country for Old Men」
> 日本語のタイトルで老人を抜いたのはちょっと痛いですな。
映画業界、あいかわらずやってくれますね。これは観に行きたいです(と思いながら果たせないでいる映画が、去年から何本あることか...)。
投稿: baldhatter | 2008/03/20 15:45