久世竜という殺陣師
未来創造堂を見てて、カマンベールをレンジで温めてフォンデューって面白いなと思ってたら、山ちゃんナレーターの「コダワリのVTR」で黒澤映画の椿三十朗(四十朗じゃなく)の殺陣を指導した久世竜という殺陣師のことをやってました。
それまでの踊りみたいな殺陣に疑問を感じて殺陣の指導を首にされるとは、異端児とは不遇なんですな。リアリティーを求めるのは「プラベートライアン」に通じるものがあります。そんな不遇なヒトを見出したのが黒澤明で、この監督も同じようにそれまでの演出に疑問を感じていたのでした。それで生まれたのが椿三十朗の殺陣だったとか。
あの殺陣がない椿三十朗は考えられません。この殺陣師と黒澤のコンビネーションがなかったらあそこまで面白くなかったかもしれません。ノーベル物理学賞を獲った益川と小林というコンビネーションが重要だったとも言います。
天才は独りにしてならず。そういうものなんですな。
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「お見事!」
「馬鹿野郎!!」
あの映画の素晴らしいところは、三船敏郎を軸として、若者組の青臭さ、仲代達矢の緊張感あふれる存在感、入江たか子・団礼子の母娘や小林桂樹のとぼけ味が絶妙にブレンドされているところ。
志村喬が悪訳だったり、伊藤雄之助が最後にだけ登場するところも贅沢です。
投稿: baldhatter | 2008/10/11 11:41
baldhatterさん、どうも
役者も良かったです。
若い田中邦衛が出ててそこがもの凄く気になりました。
投稿: 竹花 | 2008/10/11 14:25
> 若い田中邦衛
こんときの田中邦衛、大根ですよねぇ。
投稿: baldhatter | 2008/10/11 17:53
>こんときの田中邦衛、大根ですよねぇ。
端役なのに癖があるなと思いました。あれは大根だったからかもしれません。
投稿: 竹花 | 2008/10/11 18:15
久世竜の居合いの殺陣は三船敏郎主演の「用心棒」「侍」でも凄いです。
「用心棒」では、右手で逆手で抜刀して三人のヤクザを斬り殺しますが、この抜刀が合理的な方法なんです。
「侍」では、鞘の先で前方の敵を突きながら背中で抜刀し背後の敵を斬り殺します。これが速いんです。
久世竜の素晴らしい居合いを、三船敏郎がその素晴らしい身体能力で具現化する。だから、速すぎて普通だとその素晴らしさが分からないんですな。スロー再生して初めてその素晴らしさが分かる。
ホント久世竜と三船敏郎は素晴らしいです。
投稿: ステレオ | 2009/01/25 08:44
ステレオさん、どうも
仰るように、狙いなんでしょうが,三船敏郎の動きが速すぎてわかりません。確かに三船敏郎の身体能力なくして無理だと思います。
投稿: 竹花 | 2009/01/25 12:36
特撮で表現される近頃のまやかしの殺陣を含む映画が氾濫する中で三船敏郎、久世竜、黒澤明、他名前を挙げ始めたら切がつかない俳優の皆さん、そしてその映画を作り残した映画会社に改めて、良い映画と賞賛、感謝の意を表します。日本の財産です。
投稿: 永久 | 2011/07/12 14:15
永久さん、どうも
確かに日本が世界に誇る財産です。
投稿: 竹花です。 | 2011/07/12 20:37