ビッグスリー救済法案が廃案に:会社を生かすも殺すも労働者
今、マルクスが生きていたら、こう言うかもしれません。「今、アメリカを亡霊が徘徊している。共産主義という名の亡霊だ」。この状況をマルクスに見ていただきたい。
総額14億ドル(約1兆2600億円)に上る自動車大手救済法案について、米上院が11日夜に修正案の協議を開いたが、全米自動車労働組合(UAW)側と賃金引き下げの時期などで妥協が出来ず決裂、事実上の廃案となった。
救済法案は下院が10日に可決していたが、これに反対する共和党が修正案を提出。公的資金を拠出する代わりに、自動車大手3社の従業員賃金を来年中に、米国内で操業する日系メーカー並みに引き下げるよう求めていた。(CNN)
このままではGM破綻するらしいですよ。労働者が資本家に勝利しましたよ。
経営難に直面する米自動車最大手のゼネラル・モーターズ(GM)が、企業破たん処理の専門家を既に雇い、米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用申請の検討を開始したことが11日分かった。米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)が消息筋の情報として伝えた。 (CNN)
労働組合はなに考えるんだかさっぱりわかりません。悪い意味で共産主義ですよ。このまま会社が潰れて、自分の職場がなくなってもいいのですかね。ダメになったら、トヨタに雇ってもらえるとか思ってんですかね。
そういえば、日本の国鉄も労組が強くて、人件費が膨らんで赤字が膨大になって民営化されちゃったんじゃなかったでしたっけ。
企業経営陣=支配者、労働者=弱者という面は確かにありますが、場合によっては働いてる従業員が権利を盾に会社を潰すんだなと。
まさに
人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、仇は敵なり
トヨタとか儲かってるのに労働者を酷使してるとか共産党が言ってましたが、GMとか見てみろと。全部倒れたらどうすんだよ。
派遣の人が首切られるのは可哀想だと思います。住宅に住まわせてあげるとか違約金を払うのは当然ですが、職場復帰とかちょっと無理がありますよ。
あと企業の内定取り消しですが、たとえ無理矢理そこに就職しても、その会社は「泥舟」なんじゃないかなと。人材に投資できないのは先のことよりも、まず今が大変ということの現れでしょう。入れなかったのは残念ですが、人間万事塞翁が馬。
このビッグスリーの破綻、他人事じゃないです。日本も消費税と上げないと社会福祉制度は破綻しますよ。それがいやなら高齢者医療制度とかサービスの抑制を受け入れないとね。
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「労働コストをトヨタ並みにせよ」と言われたそうで。
> 企業の内定取り消し
内定なんてしょせんは非公式な取り決めなんだから、と私も思ってましたが「辞退と書くように」みたいな手口まであるというのは問題かも。
投稿: baldhatter | 2008/12/14 21:22
baldhatterさん、どうも
>「労働コストをトヨタ並みにせよ」と言われたそうで。
そうですか。トヨタ並みでも無職よりは良いと思います。
>辞退と書くように」みたいな手口
それはひどすぎますね。そんな会社に入ったら後で何されるか。偽装も社員が勝手にとか言われそうですね。
投稿: 竹花 | 2008/12/14 21:42