中国の干ばつ拡大
なんで冬なのに干ばつの話かと思ったら、冬小麦が不作なんですね。中国は踏んだり蹴ったり。
(日経ネット)世界有数の小麦の産地である中国北部と内陸部で干ばつが深刻化し、農作物に与える影響への懸念が高まっている。今夏に収穫する冬小麦は作付面積の44%にまで被害が拡大した。中国では農村からの出稼ぎ労働者(農民工)の失業が急増するなど農民収入の確保が急務。胡錦濤政権は4億元(約53億円)の緊急支出や人工降雨の実施を決めるなど現地の支援に全力を挙げている。
(中略)昨年10月下旬以降、一帯にまとまった雨が降らず、作付面積にして約1030万ヘクタールの範囲で、冬小麦が枯れたり成長しないなどの被害が出始めた。429万人と家畜207万頭分の飲料水が不足し、指揮本部は「小麦生産地を襲った50年来の干ばつ」と指摘する。(11:29)
この干ばつ人災の面もあるんじゃないかと。
地域格差の大きい中国の水事情/中国北部の水不足「南水北調計画」より:
建国直後において、毛沢東の号令のもと、北京市、天津市、河北省に流れる海河等に数多くの農業用ダムを建設し、灌漑、ニ毛作化による食糧増産に成功した。
しかし、上中流部での取水は、下流の水量を減らし、地下水位の低下、さらには地盤沈下、海水の逆流等の弊害をもたらした。これは、北京市・天津市間等の水争いを起こしている。
現在、海河での経験と同じことが、黄河において一層大規模に起こっている。
黄河治水計画は1955年の人民代表会議で議決され、数多くのダムの建設が順次なされてきた。これにより、食料増産に成功している。
しかし、既に1972年から黄河の水流が渤海まで達しない「断流」現象が生じており、地下水位の低下とあいまって、その状況は年々厳しくなってきている。当初'70年代の発生日数は最大でも20日前後だったが、次第に増え'97年には220日を超えているという。
あまり無理しちゃんということですね。中国の興廃は「南水北調計画」にかかっていると。
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国を治めることはすなわち水を治めることである、なんてこと、ほかならぬ中国は古代からいやというほど知っているはずなのに。
投稿: baldhatter | 2009/02/07 20:46
baldhatterさん、どうも
>国を治めることはすなわち水を治めることである、なんてこと、ほかならぬ中国は古代からいやというほど知っているはずなのに。
くわばらくわばら、です。
投稿: 竹花 | 2009/02/07 23:20