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2009/04/06

なんですかこの本は…

資本主義はなぜ自壊したのか 「日本」再生への提言 を読みました。

感想…

ひどい。

370ページくらいある本で読むべきは300ページからです。

それまでの話がほんとに経済学者かというくらいに論拠がおかしいです。

講談社選書メチエだったらこんな本出さないだろうな…

ハーバード大学で1日1000ページぐらい読む猛勉強したそうですが、おかげで私はこうしてアメリカかぶれになりましたって書いてあります。そんなワタシがアメリカの「グローバリズム資本主義」信奉を捨てましたって書いてます。そんな話

正直どうでもいい。

日本が伝統的にいかに素晴らしい国かということを長々と書いてますが、

受け売りじゃん

引用は結構ですが、自分の頭で考えなさい。日本の現場主義が素晴らしいを説きながら現場を知らんのじゃないかと思いますよ。

「国家の品格」を読んでいれば、300ページまで飛ばしましょう。

しかしこの人の極度に単純化された西洋文明批判には辟易します。

クルト・ゲーデルの不完全性定理によって"知性をいかに研ぎすませても、人間はすべてを知りえないということが証明された"(p159)と書かれてますが、文系の数学理解できない自分の理解と違います。あれは「数学は自己の無矛盾性を証明できない」ことを証明したんです。(数学って面白い!?を読んでみてください)。経済学では数学を使いますが、歴史学を専攻した小生には、数学で人間の振る舞いをすべて説明できるとは思えないのです。

中国は四千年の歴史といっても、漢民族ではない王朝が何度かにわたって支配した。だから中国には人種的連続性はないというようなことを書いてます(p230)。

唐、元、清王朝の支配階級が非漢民族だからって中国に連続性がないなら、この日本の天皇家が朝鮮から来てたらどうするんですか。日本だって歴史的連続性ないかもしれませんよ。それに人種と民族と文化の区別ができてません。

でも最後の社会保障費用を消費税として徴集するという方法は賛成ですし、そういったサービスを厚労省の指導ではなく、分権化した各地域が主体的に行うというのも良い意見だと思います。

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コメント

この本、ずいぶん前に小飼弾氏が両断にしてました...

http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/51172060.html

あ、池田信夫氏も...

baldhatterさん、どうも

その書評の通りだと思います。自分はファシストではないと言ってますが、前半はファシスト的なご意見です。我が闘争でも読んでるのかと思いました。

最後まで読むとこの人は昔に戻ろうと言いつつ、結局はセイフティーネット構築を志向する改革派だと思います。

ただ想定する読者に甘い飴を見せておいて、違う方向に持っていくというテクニックをオバマ大統領に学べと言いたいです。

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