キャシャーン Sins 最終話 巡り咲く花へ
総括:個人的には、ここ数年来の傑作ですが、テーマは重いし、説明は少ないし(この手のは説明が多いとダメになる)、誰もが楽しめる作りじゃないと思います。
これは神話
と考えると見やすいかも。
だから北海道で地上波放送してません。ギャオがあって良かったですよ。
シリーズ後半のオージはかなりいい。
リンゴのために花の肥料を調合するオージ。
ここへ来てどれくらいたったか……
忘れるほどに楽しいことばかりだ
あの子を連れてフラフラしていた自分を蹴飛ばしたい気分だ
……
ただこうしてあの子のためになにかをしてやるだけで
こんなに……こんなに……
リンゴか貝殻を持って小屋に帰ってくる。
オージが動かない。
リンゴか貝殻を小屋の中の鉢植えに入れながら、動かないオージに言います。
オージが作ってる肥料、いっぱいキレイなお花が咲くんでしょ、いろんな色の。
リンゴ、楽しみだよ。
オ―ジは何色が好き?
リンゴは緑。
オージは動かない。
これはやばい。良すぎます。
花を育てていたリューズも死んでしまいます。
これディオの生き方と正反対の「生き方」ですな。
2人の墓の前で泣き続けるリンゴ、そして悲しみに沈むキャシャーン。
死を忘れると、どうして命まで忘れてしまうんだろう。
ここで終わってもイイくらい。あとは全体の話の総決算。ブライキング・ボス風に言うならどうやってこの世界にナシをつけるのか?ですな。
再びルナのもとへのやってくるキャシャーン。その前に立ち塞がるブライキング・ボス!しかも赤いトゲトゲ帽子を被って戦闘モード!
超絶な戦いの末、ブライキング・ボスが斃れます。
ブライキング・ボスの最期の言葉
ルナだけは殺してくれ……
ルナのもとに現れるキャシャーン。
剣をキャシャーンに突き立てるルナ。
生きている者は死の臭いがする。生きているから愚かで醜い死が訪れる。どうして私は永遠の命を与えたいのに!
キャシャーンはルナを殺しません。
まだ生きようとして君を目指している者たちがいるから。
癒しを与えてもいいの
生きられるならその方がいい。
ただ君が、君たちが死を忘れたら僕は戻ってくる。
そしてキャシャーンは死神になった。
ルナが体現しているのは人間の生の欲望と死の忌諱なんでしょうね。
メメントモリ(死を思え;自分が(いつか)必ず死ぬことを忘れるな)。
ガンダム5月号の古谷徹のコラムを読んだら、お母様が亡くなられたそうです。こういうテーマの役を演じている時というのも何かの縁なのかもしれません。
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> メメントモリ
先日「頭ん中」のマスナガさんと会ったときも、死の話が少し出ました。
生をとらえるためには死をちゃんと考えないといけませんが、今の世の中、死があまりに遠ざけられすぎています。『おくりびと』のヒットで少しその流れが変わるかな、と期待しています。
投稿: baldhatter | 2009/04/04 02:38
baldhatterさん、どうも
>『おくりびと』のヒットで少しその流れが変わるかな、と期待しています。
そうですね。
死が遠ざけられているといえば、事故で怪我した人とか顔以外にもボカシかかるのもどうかと思います。
投稿: 竹花です。 | 2009/04/04 13:54