坂の上の雲 第4話 日清開戦
稲垣。戦でもっとも難しいんは退却戦じゃ。勢いに乗った敵はこちらが逃げ足と見ればどっと来るぞな。それを食い止め、整然と引き揚げるんじゃ。よ~し、アシが殿を務める。アシがやらんで誰がやるんじゃ!
好古は同世代のあらゆる人々から、「最後の古武士」とか「戦国の豪傑の再来」などと言われた。しかし本来はどうなのであろう。
彼が松山で送った少年の頃や、大阪で暮らした教員時代、人々は彼からおよそ豪傑を想像しなかった。穏やかで親切な少年であり、青年であったにすぎない。勇気は、あるいは固有のものではなく、彼の自己教育の所産であったように思われる。
馬から降りて負傷兵を抱えて後退する好古、カッコ良すぎます。
最初の朝鮮西岸豊島沖での日本海軍と清国艦隊との海戦で起こる水柱がいいです。
清国兵を満載した英国籍船を(最後の手段として)砲撃する東郷平八郎が落ち着いた中に凛々しさがあります。
ただ浪速の旗旒(信号旗)「直ちにその船を見捨てよ」に対して、英国船が「貴 命令に従うことは許されず」というは「従うこと能わず」ってことですかね?
この一件で、大英帝国が清国の見方をしたら、日本も日露戦争どころではなかったでしょう。小村寿太郎はよくやった。
我が国では、自国の兵は自国の船で運びます。あなたの国にように大国の旗の下から、銃を撃つような卑怯なマネは決していたしません。
竹中直人がはまってます。いかにも「ねずみ大臣」という感じです。
日清戦争において旅順で戦う好古と歩兵がすごくカッコいい。屈みながら前進し、溝に伏せて小銃で清軍を狙ってる姿が様になってます。太平洋戦争より軍服がいかしてます。日本軍の歩兵が軍手をはめて小銃を握ってました。だから軍手か!
良い戦闘シーンでした。後退する歩兵もまたいいです。
稜線から好古に攻めかかってくる清軍の主力も壮観でした。
旅順攻略では山巌、乃木希典、伊地知幸介が出てきたりと、日露戦争での旅順攻略での展開を意識したドラマになってます。
真之が乗る巡洋艦「筑紫」での戦いは「プライベート・ライアン」。やっぱ好きですよ「プライベート・ライアン」。甲板で変針まであと12分!って叫んだら敵砲弾が炸裂するあたりはまさに地獄。可愛がってた花田が自分の命令のせいで死んでしまい、戦争が嫌になってしまうのはわかります。
戦勝祝賀会で東郷平八郎に真之が「よき指揮官とはなんでしょうか?」と問います。自分で出した命令に後悔したことはないかと尋ねます。
東郷の答え:
おいは自分の命令で1,100人の清国兵をいっぺんに殺しもした。指揮官は決断し、命令を下すのが仕事じゃ。一端、刀を抜く覚悟をしたら、あとは戦うだけでごわす。じゃどん決断に至るまであらゆることを考えぬかにゃならん。そいが指揮官たる者の責務でごわす。
決断は一瞬じゃが、正しい決断を求めるなら、その準備には何年も、何十年もかかろう。良き指揮官とはなにか。犠牲になった兵のためにもよう考えてほしか。
民主党の必殺仕分け人だった方々にも考えて欲しかとです。
「急がば回れ。短期は損気」真之の亡父の言葉。
この悩める真之が後に「智謀あふれるが如し」と謳われ、日本海海戦の作戦を立案するんですな。
そういえば、失敗の中に成功の種があるそうです。
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