坂の上の雲 第5回 留学生
国が滅びるゆうことは、文化が滅びるいうことじゃ。ジュンさん、アシはあとどれくらい生きられるかわからん。アシが死ぬまでにやり遂げようとすることを、無駄にならんようにしておくれ。
日清戦争を終えて帰郷した真之は子規を訪ね、戦争でのことを聞かれ、部下を自分の命令で死なせてしまった事を後悔し、坊主になろうかと今も悩んでいると打ち明けます。
ジュンさんには時間があるんじゃけん、ゆるりゆるりと考えればええぞな。
この正岡子規の死期を知る言葉が沁みますな。
正岡子規が上方見物中に脊椎カリエスを発症した後、の痩せ方はすごい。
閔妃暗殺と三国干渉による遼東半島の返還あたりの説明、短いですがいい具合にきな臭さが出てます。
臥薪嘗胆。
ロシア帝国の撃つべく軍備の拡大を主張する井上馨。
狂気の沙汰だと憤る伊藤博文。
それに対して陸奥宗光がこう言います。
力の裏付けを持たん外交は絵に書いた餅に過ぎません。
明治29年の軍事予算が国家予算の48%。正気じゃないです。
真之が渡米する前に正岡子規を訪ね。そこで子規がこう言います。
日本人はな、猿真似の民族を言われておるが、卑屈になってはいかんぞな。西洋だって模倣を繰り返してようやく猿真似が終わったところじゃ。イギリスも、フランスも、ドイツも、ロシアも、真似しあい盗みおうて文明を作り上げた。西洋は15世にそれをやって、日本は19世紀にそれをやったいうだけの違いじゃ。
アメリカはそういう連中の吹き溜まりじゃ、と真之。
そうやって呑んでかかればええ。猿真似のどこが悪い?日本人はいかに素晴らしい吸収力と消化力を持っとるかあしらは十分に誇ってええんじゃ。日本には大きくて深い皿がある。そこに乗っかるものがいろいろあるゆうんが日本の面白さよ。
そういう国を滅ぼしてはならん、と真之が答えます。
ほうじゃ。国が滅びるゆうことは、文化が滅びるいうことじゃ。ジュンさん、アシはあとどれくらい生きられるかわからん。アシが死ぬまでにやり遂げようとすることを、無駄にならんようにしておくれ。
真之が深く頷きます。
よし!引き受けた!
泣けます。社民党の福島みずほさんに教えてあげたい。
日英同盟を目指す小村寿太郎!
ロシア軍士官を柔術で投げとばす広瀬武夫!
良い感じで第2部(日露戦争)への橋渡しになったと思います。
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