龍馬伝 第3話 偽手形の旅
岩崎弥太郎 七変化!
ピエール瀧!龍にサンズイで瀧!
弥太郎さん、偽手形で龍馬と一緒に江戸まで旅をしようとする「うっかり八兵衛」的なコメディアンかと思いきや、絶望の縁から這い上がりたい想いを宿屋で吐露し、そして最後には龍馬に惚れて、己の江戸行きを犠牲にして龍馬を助けるという一話にしてキャラクターアークをやりきっております。
宿屋で龍馬が弥太郎に帰ったほうがいいと説得しようとすると、弥太郎はこう言います。
お前と一緒?
お前、飢えたことがあるか?
その日の食い物が 何ものうて、ひもじゅうて、ひもじゅうて起き上がることもできん。
わしは何でこの世界に生まれてきたがじゃろうか。
明日の朝には家族の誰かが息を引き取っちゅうかもしれん。
そんなこと考えたことがあるかが?
百姓同然に畑耕しながら、鳥かご売りながら、這い上がりたい、這い上がりたい、そう思うて、必死で本を読んだがじゃ。
けんどのぉ、どんなに頑張っても、誰も助けてくれん。
地べたに頭すりつけても、わしを江戸にやろうゆうヤツは誰もおらん!
それやのに、おまんは……
わしはのぉ何もかも捨ててきたがじゃ。
何もかもの。
おまんと一緒にするな。
弥太郎!
これではなんだか弥太郎の話じゃないかと見終わって感じたんですが、本心では江戸に行きたいけれど祖母がいるからいけない武市半平太の嫉妬も交えて、この方が龍馬の江戸行きの意味がよく出ます。
番所での取り調べですが、タイムスクープハンターの「女たちの関所越え」を見といて良かったなと。
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ルサンチマンを抱えて世界中を睨み付けている様な弥太郎、正に名演でしたね。
「利家とまつ」での羽柴秀吉役と言い、彼は這い上がろうとする男の鬼気迫る表情が上手です!
龍馬が自分を助け続けて来た事すらも「俺と違い、恵まれているから気軽に助けるんだ」と屈辱感を抱えながら卑屈に捉えて来たのに、龍馬がはっきりと「俺は放っていけん。行こう弥太郎!(助けてやる!)」と言ってくれたから初めて本当の意味で弥太郎の心が救われてしまい、命懸けで龍馬を逃がした。
最高です龍馬伝。
あー…関係無いけど借金取りから弥太郎を助けた龍馬みたいに、゙心身共に強いのに人に優しく、恨みを買わない知恵もある゙人なんてあんまいないでしょうね。
投稿: 藤咲 | 2010/01/18 10:20
藤咲さん、どうも
香川照之はやります。
コメントを読んで、龍馬伝が他の大河ドラマと違うと感じていたのが何かわかりました。主従関係がなくて、人間関係が水平面に展開してるんですね。
>心身共に強いのに人に優しく、恨みを買わない知恵もある゙人なんてあんまいないでしょうね
残念ながらいないでしょうね
投稿: 竹花です。 | 2010/01/18 13:56