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2010/06/28

龍馬伝 第26話 西郷吉之助

高橋克実の西郷隆盛いいですねえ。笑いながらいろいろ思案を巡らせているあたり。

でも後半の弥太郎ですべて吹っ飛びましたが。

海軍操練所閉鎖後、脱藩した龍馬には行き所はなく、勝麟太郎に薩摩軍参謀の会ってみてはどうかと勧められる。

大坂・薩摩藩邸に龍馬が現れる。藩邸の中庭では、小銃の射撃訓練が行われている。薩摩は最新式の軍備を背景に幕府への影響力を拡大していた。龍馬が通された部屋の両脇にはこれみよがしに小銃が並べられ、床の間には「敬天愛人」と書かれた掛け軸がかかっていた。これが西郷が好んで使った言葉である。

杖をつく音が近づいてくる。お待たせして、申し訳ごわはんとの声がする。その声の主は右足を投げ出し、痛がりながら、頭を下げたままの龍馬のもとに座り込んだ。おいが西郷吉之助でごわす。

西郷は龍馬に頭を上げるように言うと、勝麟太郎の話し始めた。あん、お人は幕府の中で一番、時勢をようわかっちょいや。そして龍馬があその一番弟子であることを褒めた。

龍馬が西郷を見る。蛤門の戦いで長州を破ったのは西郷吉之助だと勝より聞いていると。あれは、なかなか大変な戦でごわしたと西郷。長州の弾が足をかすめて、無様ななりで恥ずかしいと声を上げて笑った。それを聞いて是非、会いたくなったと龍馬は神妙な面持ちで言った。

何の話をしにきたのかと、西郷が屈託の無い笑顔で龍馬に尋ねる。

龍馬は黙っている。射撃訓練の銃声が轟く。龍馬が西郷の方に向き直る。西郷様は太ったオナゴがお好きじゃとか。西郷が耳を疑う。それはほんとうのことですろうか?と龍馬が西郷にイタズラぽい笑を投げかける。

西郷が大きな声を上げて笑う。

そうごわすと、西郷は笑いながら答える。龍馬も笑う。ころころっち肥えたオナゴはよか。京で馴染みにしちょ、仲居がこげんでと、西郷は身振り手振りで樽のような体を示す。おいは豚姫ち呼んで、かわいがっちょいもす、と言ってまた大笑いした。坂本さあは、どげなオナゴがお好みな、と今度は西郷が尋ねてきた。

わしは、まだよう分からんがですと龍馬。けんど京には2人、気になるオナゴがおるがです。1人は死んだわしの母上に瓜二つな宿屋の女将じゃ。もう1人は気が強ようて愛想のない医者の娘ぜよ。

愛想のなかオナゴのどこがよかとごわすか?と西郷。

けんど親兄弟にはニコッと笑うがです。その顔を見ゆうと、「この娘は必死に生きちゅう。」なんとか助けてやりたいと思うがです。

坂本さあは、オナゴとつきあうこつができん、お人でごわすなと西郷が笑う。

龍馬は西郷の笑いに乗らず、話を続ける。そのオナゴの家族は蛤御門の戦で焼けだされたがです。京の都に火をつけた幕府と薩摩軍を心の底からう恨んじゅう。西郷の笑顔がこわばった。

龍馬が西郷に顔を向ける。幕府と薩摩はこれから更に長州に攻め入ると聞きましたけんど、そんなことをしちょってえいがですか?西郷の顔から笑みが消えていた。今、日本人同士で戦をしたら、異国につけいれられ、この国はどこかの属国になってしまうかもしれんがです。

坂本さあは、そげな話をしに来やったとでごわすか?

龍馬が西郷を見据えながら懇願する。長州征伐をやめてつかあさい。

西郷は何も答えず立ち上がった。そして訓練していた足軽から銃を取った。坂本さあは、銃を持ったこつは?ないと答える龍馬。西郷が龍馬に銃を差し出す。銃の重さに龍馬は手から落としそうになる。こいはミエニー銃ちいいもすと西郷。150間先の的を撃ち抜く最新式の銃ごわす。150間先と龍馬が驚く。西郷が続ける。

長州もこいを持とうちしちょとごわんど。おそらく何百丁も。長州ちいう藩はしたたかごわんど。今、叩いちょかんと、あん衆は必ず、また盛り返してくっでな。西郷は的に向かって銃を構え、引き金を引いた。銃声が響く。西郷が龍馬に振り返る。坂本さあは長州の味方ごあすか?

龍馬は一瞬考えて答える。わしは日本人の味方じゃ。

西郷が笑う。日本人の味方ごわすか!龍馬は真剣な眼差しで西郷を見る。勝先生のお弟子さんらしか答えじゃ。じゃっどん、おいは薩摩が一番大事ごわす。薩摩人ごわんで。薩摩にとっては、長州も土佐も徳川じゃっても、油断できん敵ごわす。「日本」ちいう言葉で一括りにさる、勝先生のお考えは、おいに言わせれば、甘いすぎ。あん、お人が軍艦奉行を降ろされ、海軍操練所が潰されるちゅうとも当然でごわんそ。

そして龍馬の話になった。おまさんさあは、もう何の後ろ盾もなか、脱藩浪士じゃ。薩摩軍の軍賦役に意見できる立場じゃごわはん。

そう言って西郷は龍馬のもとに腰を降ろした。じゃっどん、そげなこつは、おいは気にしもはん。薩摩は船乗りが欲しかとごわす。は?と龍馬が聞き返す。

勝先生から頼まれたとでごわす。坂本さあたちを、引き取ってもらえんどかいち。

龍馬が驚く、勝先生から?頷く西郷。じゃっどん、坂本さあは薩摩がお嫌いのようじゃ。西郷は杖を持って立ち上がって龍馬に言った。そちらさあに、そん気がなかとなら、こん話は、なかったこつに。すべては坂本さあ次第ごわす。

龍馬は、初めて会った西郷に得体の知れない恐ろしさを覚えた。

西郷はその裏で、驚くべき案を幕府に示していた。その案を聞き、二条城にいる慶喜は耳を疑った。西郷の案とは長州征伐の出兵をやめて老中の首を差し出させるというものであった。家老の首で長州を許せるかと慶喜は憤る。幕府から戦を仕掛けるのは得策ではないというのが理由だと側近が慶喜に伝える。長州征伐は帝のご意思であると声を荒げる。

しかしながらと慶喜に意見する者がいる。幕府勘定奉行・小栗忠順である。幕府には今、軍用金の蓄えはござりませぬ。我らにとっても金のかかる戦は避けた方がと進言する。

悔しがる慶喜。幕府は今や薩摩に振り回されていた。

結局、西郷が幕府に代わって長州に行き、説得することになった。西郷は一人長州に乗り込むことにした。長州も侍だから殺すようなマネはしないと。ぼっけもんじゃと小松帯刀が舌を巻く。西郷が言う、薩摩が天下を動かす藩になるためなら、おいは命も惜しみもはん。西郷はしたたかな男であった。

薩摩の台頭に危機感を抱いた幕府は小栗忠順を通じて、フランスに軍事支援を求めた。

最後でフランス公使がタロットカードで出したのがLE MONDE(世界)です(意味は、成就、完成、完全、総合、完璧な調和、到達、最終段階、新たな始まり、恋愛の成就だとか)。

操練所閉鎖を勝つ自身の口から伝えたときに話は戻る。

勝が塾生を褒めた。短い間だったが、よく頑張ってくれたな。みんなありがとよ。そしてこう続けた。おめえさんたちは、こう思ってんだろう。「こんな仕打ちをされて、なぜ勝麟太郎はのうのうと幕府に居座ってるんだ。上の連中は馬鹿だ馬鹿だって言ってたじゃねえか!だったら、とっとと幕府なんざ飛びだしゃあいい」そう思ってんだろ?

龍馬が勝ほどの人なら師として迎えたい藩は山ほどあるといい。沢村惣之丞は勝にどこまでもついていくと言った。そうだと塾生たちが声を上げる。

勝から笑顔がこぼれる。どうにもこいつはありがてぇな。だかおいらは脱藩するには年を取り過ぎた。咸臨丸でアメリカに渡ってからもう何年だろうなあ。あの時は「日本人だってやる気になったら、ここまでできるんだ」っておいら胸張ったもんだぜ。だかそん時こうも思った。「もうこんなむちゃは、もう二度とはできねえ」って。

だからおいら、そこからは若え者、育てることに心血を注いだ。

このままでは日本が危ない!急がねえとおいらの寿命がなくなっちまう。だが……だが!おめえさんたちは違う!おめえさんたちには時がある。ここからは、おめえさんたちの舞台の幕が開く!

いいか!とく聞きねえ!昔、海は日本と世界を隔てていた。だが今は違う!海が日本と世界をつなげている!おめえさんたちはどこへでも行ける!何だってできる!おめえさんたちの腕でこの日本を変えてみろ!この日本を世界を互角に渡り合える国にしてみろぃ!

そしてゆっくりと勝は言った。君たちは私の希望である。

塾生たちは、そうだなんでもできると口々に言った。

勝が喜ぶ。よし!よく腹くくった!本日、ただいまをもって神戸海軍操練所は幕引き。だがこれが、ここからがおめえさんたちの船出である!

龍馬が叫ぶ。みんな整列!勝の前に整列する塾生たち。龍馬が先生ありがとうございましたと頭を下げる。塾生たちも龍馬に続いて頭を下げた。

勝が塾生たちを見渡す。みんな……日本を頼む!勝の目にも塾生たちの目にも涙が浮かんでいた。

土佐、弥太郎の家。弥太郎はひとり、半平太から以蔵を楽にして欲しいと受け取った毒饅頭のことで悩んでいた。するとあのトボけた父親が毒饅頭を見つけて食べようとする。やめろと弥太郎が父親に飛びかかる。やめろ、馬鹿たれと弥太郎が毒饅頭を父親から取り上げようとするが、父親は親に馬鹿たれとはなんだと毒饅頭を渡さない。弥太郎は父親の手の甲に噛み付く。父親が悲鳴を上げる。

弥太郎が泣き出す。武市半平太が以蔵を殺してくれゆうて、わしにこの饅頭を預けたがじゃき……

どうして饅頭を受け取ったと母が弥太郎を叱る。

わしやち以蔵が可哀想じゃと思うてしもうたき……血が吹き出すばあ叩かれ、骨が軋むばあの重い石を抱かされて、わしが以蔵やったら、死んで楽になりたいと思うき!わしがどういたらえいがじゃ……

父が言う。食わしちゃり。ここでのうのうと暮らしちょるわしらには、武市さんや以蔵の苦しみは、わからん。おまんが毒饅頭を受け取ってしもうたがは、武市さんの気持ちが分かったじゃきろう。以蔵を楽にさせちゃりたいと思ったじゃきろう。

弥太郎は以蔵の牢への忍び込む。以蔵は武市に信頼されていた時や龍馬と再開した時のことを思い出していた。昔は楽しかったのぉと笑った。

弥太郎は以蔵に、武市からもらってきたと饅頭を差し出した。以蔵が先生を呟き、手を伸ばす。饅頭を差し出す弥太郎の手がワナワナと震える。早く取れと弥太郎が以蔵を急かす。以蔵が白い毒饅頭を握る。ありがとうございます、先生を以蔵は饅頭を口に運ぼうとする。だが弥太郎が以蔵の手を掴む。わしには出来んと饅頭を奪って去っていく。

饅頭をくれと、以蔵がもう姿を消した弥太郎にせがむ。わしはもう自分の舌を噛み切るし力もないがじゃ……饅頭をくれ、弥太郎……

牢番の和助から以蔵はまだ生きていると聞かされた半平太は、どういてじゃと呟き愕然とした。

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