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2010/09/11

熱海の捜査官 第7話 真犯人の過去が、過去に、過去で

犯人は平坂(別名:風宮巧)だったのか!予告を見たら犬崎かと思いましたよ。ついに事件は核心へ!

星崎と東雲麻衣が朝食を取っていると、星崎が自分の見た夢について話し始める。

「ワニ侍に会えるから」って言われて行ってみると、ワニが後ろ足で立って腰に刀を差しているのね。でもちょんまげは結ってないのね。まあワニだから仕方ないなあと思って見てる僕。

へえ……と東雲。

東雲の後ろの障子は空いていて、2人のことが気になる北島が外の景色を見ながら白々しくストレッチをしている。

小芝居やめてくれます?と星崎が苦笑いする。

その左側の障子も空いていて、そに宿屋の相模徳次郎が空いている障子にはたきをかける。ああ、あれ、ここ開いてたんだ。

小芝居……やめてくれます?と星崎。

またぁと、ニヤける相模。そして東雲を見て、東雲さんてカマボコぽいよね?(なんとなくわかります。頬の丸みがカマボコぽい)

星崎と東雲は車で学校に向かうので、北島は宿の自転車で南熱海署まで出勤する羽目に。

学園に来た星崎は敷島澪に呼び止められる。敷島澪はバスの運転手・新宮寺は事故死ではなく誰かに殺されたんだと星崎の胸ぐらを掴み、その犯人を殺しくださいと星崎に抱きついた(犯人の巨大魚は死んでますよね)。それを四十万が盗み聞きしてた。

海岸線を自転車で走る北島の前から、平坂も自転車に乗って現れる。平坂が時間があるならと北島をお茶に誘う。仲睦まじい2人。

朱印頭の事務所に朱印組の専務・鮫島猛が入ってくる。やはり市長はいくら脅しても金を出さないと報告する。消えた3人が入学式に戻ってくるという噂は朱印組にまで広まっている。朱印が溜め息をつく。バス消失事件はインパクがありすぎて、町の人たちから自分たちは忘れられていると。目立たない極道はちょっと寂しい…ちょっと虚しい…自己存在証明として考えたのが、町の清掃活動。

レストラン・ボリュームの窓際の席に座る平坂と北島。北島が平坂の小屋で夜を過ごしたときのことを謝った。僕は君に答えられなかったと思う。北島はいいんです、忘れてくださいと笑った。いつも大切な事を見逃すタイプでねと平坂は海を見た。

いろんな偶然が必然になるってことかもしれない。

やはりこのレストランは恋にやぶれた者たちの野戦病院なのか。

星崎は南熱海署で素子に電話をかけている。写生クラブの線は薄くなってきており、これから堤防関係を洗ってみると報告する。その一方、ジャケットに腕を通そうとしてもなかなか通らない。桂東が袖を縫いつけたのだ。

星崎が桂東をみつけて、やったのは桂東さんでしょと怒る。そう私と桂東。怒りの収まらない星崎がジャケットを台の上に叩きつける。桂東が拳法の構えを取る。星崎がチョップを連打する。桂東はそれをすべて受け止める。最後に星崎が右パンチを繰り出すも、かわされて右手首を掴まれて、ヒジに手刀を寸止めされる。今日はこの辺にしておいてやろう。

2人の戦いが終わったあと、犬塚がすごい発見をしたと北島が星崎を呼ぶ。犬塚は知り合い電気好きから音楽用カセットテープに録画するPXL2000なるカメラの存在を教えてもらったと言う。(びっくりしました。実在します)。あのバスの中に隠されていたテープはこのカメラのものだったのか!ネットオークションで即落札することに。

星崎に南熱海総合病院の樫村から電話が入る。東雲麻衣の脳に不可思議な傷があるのがわかったという。星崎は袖が縫われたジャケットを着て病院に向かった。

精度の高い、サイバーメスのようなもので誰かに故意に作られた傷が、東雲麻衣の大脳辺縁系の扁桃体にあった。普通の記憶は海馬に保持されるが、恐怖を伴った記憶は扁桃体に貯蔵される。PTSDなどで起るフラッシュバックという現象もこの扁桃体に起因している。

医学的妄想に過ぎないがと前置きし、樫村はこう結論づけた。東雲麻衣の記憶を誰かが故意に消した。傷の回復とともに物理的に消された記憶が戻る可能性を星崎が訊いた。わからないと樫村。ただ人間の記憶は脳の1か所にだけ保管されるとは限らないというのが定説ですと星崎に耳打ちした。

夜になり、北島はノートパソコンで犬塚発見の資料をみている。その後ろのホワイトボードにはなぜかワニ侍。窓の外には相模が風呂敷包みを持って現れる。相模の妹の桂東もやってくる。困ったことになってねと、風呂敷を広げた。掃除していて星崎のイエスノー・マシンを壊したという。赤いランプが壊れていた。そこにPXL2000を落札できたと犬塚が報告に来る(このカメラを変な黒人の宅配人がもって来る)。

犬塚が修理にチャレンジする。実は精巧なマシーンだった。犬塚がランプを取り替えて、相模に試させる。相模は両手でハンドルを握り、この機械、私が壊したことバレないと念じた。マシンの赤ランプが点灯した。直ってないなと相模。直ってますよと犬塚がつっこむ。

病院からの帰り道、星崎がパトカーを運転する拾坂に消えた4人のつながりがすこしわかってきたと言った。それは4人とも死後の世界を知っているということだった。

我々は死ぬとどこに行くのか(学園にあるゴーギャンの絵)、犯人はそれを知ろうとしたのかもしれない。死後の世界を知るには3つの要素がある。1つは宗教。2つ目は科学。3つ目は実体験。萌木泉はおそらく死を体験していると星崎は考えていた。

朝もやの中、新宮寺の骸が乗る霊柩車があの坂を下っていく。そして霊柩車は学園へと来て、生徒が最後の別れに参列した。黙祷の後、敷島澪が別れの言葉を述べるために前に出る。すると敷島は「翼をください」を歌い出した。唖然とする学長。

  今、私の願いごとが
 かなうならば 翼が欲しい
 この背中に 鳥のように
 白い翼 付けてください

 この大空に 翼をひろげ
 飛んで行きたいよ
 悲しみの無い 自由な空へ
 翼はためかせ 行きたい

 この大空に 翼をひろげ
 飛んで行きたいよ
 悲しみの無い 自由な空へ
 翼はためかせ
 この大空に 翼をひろげ
 飛んで行きたいよ
 悲しみの無い 自由な空へ
 翼はためかせ 行きたい

星崎が携帯をかけながら、平坂の小屋へやってくる。そして素子に萌木泉の公表されていない過去を裏のネットワークで調べて欲しいとたのんだ。携帯を切ると、銃を装填する音がする。後ろに麻酔銃をもった平坂が立っていた。

平坂が小屋に入り、星崎にコーヒーを渡すと、バランスが崩れましたよと言った。

バスが消えて。でもこの町は悲しみの中で悪いなりにバランスを保ってきていた。そのバランスが崩れてきている。生物も環境が悪い中でもバランスを保とうとする。そしてバランスが保てれば、その種は生き延びる。

なるほどと星崎。バランスを崩しているのは僕たちですか。3年前の事件の部外者は僕らだけだ。

いいえと平坂。あなたたちはもう1つの重りです。悪は悪だけでは成り立たない。同じように善も善だけでは成り立たない。今は善のバランスが悪に勝ろうとしているだけです。

なるほどと星崎が笑って立ち上がる。ここでも2が出てくるんですね。計算式は大体できました。あとは2を当てはめればいい。そして去り際に平坂に言った。あなたとは別の形で知り合いたかった。

ふと署内の北島が、置いてあったイエスノー・マシンを掴んでスイッチを入れて念じた。青いランプが光る。イエスの輝きに北島は動揺する。

平坂の小屋から星崎が出てきたところに、偶然、犬塚の運転するパトカーが通りかかる。犬塚が電柱を見上げて何かおかしいと感じる。怪しいね君と星崎。自分は昔電気屋でバイトをしていたからと説明する。

星崎が宿に帰ってくる。手にはイエスノーマシン。暗い自分の部屋に入ると、東雲麻衣がじっと座っていた。脅かさないでよと星崎。また思い出しましたと東雲が言う。星。犯人は星に関係するはずです。(ここで「星」崎かと思いました)

やっぱり不自然なんだよなと電柱を見上げる犬塚。非番のようで作業服を着ている。太い電線が平坂の小屋の敷地の地中に引きこまれている。ビデオカメラ片手に犬塚がその電線を追う。電線は最終的に南熱海市役所の無停電電源装置(UPS)につながっていた。

拾坂と北島が引き揚げられたバスの前に立っている。バスの中から星崎が出てくる。いよいよ事件が解決するかもしれません。素子から電話があって、萌木泉は死んでいたとの連絡があった。バスに乗っていたのは?と拾坂。一度死んで蘇ったのだと星崎が言う。

萌木泉は幼い頃、池で溺れ、心肺停止・脳死同然の状態で運び込まれた。そこは蘇生に関する研究をしていた、東京医療大学の徳永研究室だった。数ヶ月,萌木泉は退院し、親元に帰された。つまり萌木は死を体験していた。そして椹木みこは数学という科学によって人間の死後の世界を垣間見た。月代は奇跡体験を経て宗教的見地によって死後の世界の1つの結論を出した。

恐らく、犯人は3人の「死後の世界を知る3つの要素」について知っていたと星崎。しかし東雲麻衣の過去の記憶が消されているのは、死の世界と関わっているのかはわからない。それを調べるために星崎はある男を探そうと考えた。当時の徳永研究室にいた、天才的な脳外科医・風宮巧。将来を嘱望されいたにもかかわらず、10年前に忽然と姿を消した。しかも彼が研究室に入る前の過去もすべて偽物だった。

彼を探す手がかりはひとつだけあった。萩尾さやかだ。

届いたPXL2000でカセットテープを再生する。映っていたのは研究室。ベットには少女が寝ていた。星崎の推理では、場所は徳永研究室で、寝ている少女は東雲麻衣。教授の他に女性の研究員も映っている。そして少女の腕を握る撮影者の腕には星形の痣があった。東雲麻衣が言っていたのはこのことかと星崎は納得した。

素子は風宮と同じ徳永研究室いた萩尾さやかが南熱海にいることを突き止めていた。星崎はそこへ向かった。電話で素子に風宮の写真を捜すように頼んだ。萩尾は診療所を開いていた。星崎は萩尾に風宮について尋ねた。動揺する萩尾。

萩尾は徳永研究室について語りだした。風宮が研究室に来て人間蘇生の研究は変質していった。最初、風宮は心肺停止させたネズミを(薬を注射して)蘇生させる実験を成功させると、段々と死んでいる時間を長くしていった。そして人間の蘇生実験に手を染めた。それは秘密裏に行われた、立ち会ったのは徳永教授と萩尾、そして風宮だけだった。

被験者は7歳だった徳永教授の娘だった。それが東雲麻衣だった(だから親が会いに来ないわけですか)。この後、教授は実験の中止を決め、ラインを越えるべきではないと風宮に言った。風宮は研究室を去った。

星崎は萩尾に南熱海に来た理由を尋ねた。萩尾は3人の名前を新聞で見て風宮はこの町にいると思ったからと答えた。でも風宮と会ったことはないと言う。星崎は別れ際に、風宮を愛していらっしゃたんですねと言い残し、車で診療所を後にした。

犬崎は北島に市役所の無停電電源装置から平坂の小屋に電線が引かれていることを教えた。北島にエライぞとほめられて笑う犬塚だが、北島が背を向けて歩き出すと目付きが危なくなる。

その頃、平坂は市長室にいた。机には札束が置かれている。もう潮時だと市長は言う。それでもノーと言ったらと平坂。電気だって使わせてやってるだろうと市長が呆れる。何に使ってるかは知らんがと付け加えた。その点は感謝してるが、それでもノーと言ったらと平坂。言われたときに考えるよと市長はテラスに出て薄暮の海を見つめた。

春の海は重いよなあと市長が呟く。まあと頷く平坂。春の海は粘ってる感じがするんだよ。

拾坂と星崎がレストラン・ボリュームで夕食を取っている。星崎が拾坂と言う。この町の人は無意識にこの事件をかく乱しようとしている。ちなみに犬塚くんの過去って知ってますか?

犬塚はこの町の出身ではなく、三年半前に中途採用されたのだった。しかもその前の過去はよくわからない。

犬塚の過去が事件の解決に結びつく気がすると星崎は言った。あんたの捜査方法は尋常じゃないと拾坂が不満をあらわにした。自分だけが理解している何かによって捜査を進めている。それじゃ協力のしようがない。

プライドを傷つけてしまったのなら申し訳ないと星崎は謝った。犯人は風宮巧に間違いない。あとは誰が風宮巧かを突き止めるだけだと。

2人の近くに第1話に出てきた2色のチュッパチャップスを舐めた老婆が座っていた。

夜が更け、犬塚が平坂の小屋へ北島を送る。北島が星崎に電話するが星崎は出ない。犬塚は北島に星崎をどう思ってるのか尋ねようとしてやめた。なんでもないんですと。

署に戻った星崎が素子がアップロードした風宮を思われる人物の写真を見た。それは平坂だった。星崎は宿に帰ることにして、(なぜか)電話がつながらない北島が署に戻ってきたら自分は宿に帰っていると桂東に伝言を頼んだ。

北島は平坂の小屋に入った。平坂はオレンジジュースを出す。もうすぐお別れですと北島は平坂に告げた。君との別れにはサティの曲が相応しいと平坂、わたし不安なんですと北島は叫んで、コップに手を引っ掛ける。ジュースがこぼれる。平坂が席を立ってふきんを台所に取りに行く。その間に北島はバッグを開ける。テーブルを拭く。その手首をじっと見ている北島。平坂の手首に星の痣を確認した。北島の脈が激しくなる。

やかんが鳴り、お湯が沸く。平坂は台所へ行った。ジュースで汚れた手を洗いながら、北島が痣を見たことを察した。台所から砂糖とミルクは要らないんだよねと北島に聞きながら、麻酔銃に麻酔弾を装填する。そしてコーヒーポットを右手に持ち、左手に握った麻酔銃を背中に隠し北島の前にやってくる。

動かないでと北島が平坂にバッグから取り出した拳銃を向ける。あなたがバスを消したのね。知らないなと平坂はコーヒーポットを床に落として壊し、北島の注意をコーヒーポットに向け、その隙に台所の壁に身を隠した。そしてコーヒーミルのスイッチを入れて、ブレーカーに投げて停電させた。北島の携帯が鳴る。北島が携帯を開く。星崎からの電話だった。それを見ている間に北島に麻酔弾が打ち込まれた。

次回は涙の最終回の模様。

予告の「事件が終わったらあなたが消えちゃうって」なんなんだ!

イベント・ホライズンっていう映画もこういう越えてはならない領域がテーマのSF


イベント・ホライズンとは事象の地平面のこと。

熱海の捜査官はミステリーというより、意外とSFなんじゃないかと最終回を前に思えてきました。

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