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« スーパー堤防「廃止」だけで本当にいいのか? | トップページ | 野沢那智が逝去 »

2010/10/30

SPEC 丁の回 希死念慮の饗宴

バレー中継で30分押して始まった、今回のSPEC。野々村係長がミショウに神棚を用意し、離婚祈願の御札を置く。そこに瀬文が出勤してくる。野々村係長は憑依だの妙な事件が続くから設置したと拝みだす。瀬文も野々村係長に倣って、礼二拍手一礼(靖国神社の礼拝作法)。しかし野々村係長が祈っているのは離婚祈願。その神棚を当麻が東急ハンズで買ってきた物干し竿が破壊する。

なんでこんなものを持ち込んでるんだと当麻に怒る瀬文。朝からうるさいなと当麻。おととい物干し竿が強風で折れたのでハンズで買ってきたと、物干し竿買っちゃいけませんか、犯罪ですかと瀬文に食って掛かる。ここは仕事場だぞと瀬文。知ってますと当麻が離婚祈願の御札を何度も踏みつける。それを取ろうとする野々村係長の腰に激痛が走る。

雅ちゃんが捜査一課弐係長(近藤)とともにミショウへの相談者を連れてくる。相談者は自殺者ネットワーク会長の弁護士・古戸久子。実は自殺したはずの娘・美智花から夕べメールが届いたと久子が話しだす。死者からのメールに、高まる~と当麻が興味を示す。そんな当麻に瀬文は侮蔑の眼差しを向ける。ミショウの壁に貼ってるポスター針井歩太(ハリー・ポッター)賢者の石の窃盗犯、潜伏中、懸賞金2000万。(裏でハリー・ポッターやってましたね)

久子が当麻に娘からのメールを見せる。

幹事に殺される。助けて

久子が言うには、娘の美智花は自殺サークルに入っていて、1年前の10月30日、自分は死ぬからと言い残して家を出た。警察にも捜索願いを出し、自分でも探したけれども見つからなかった。そして失踪してから3日後、美智花の遺書と遺品が久子のもとに送られてきた。送られてきたのは美智花の遺書、メガネ、学生証。

瀬文がやってきて、美智花が自殺した原因を久子に尋ねる。学校でいじめにあっていたようだと久子。自分がもっと話を聞いてやっていれば、気づいてやれたんですと悔やんだ。娘は死んだものと諦めようとしたが、死体がなくて納得できなくて心の中の吐露する。

死体がないとは当麻が尋ねる。その自殺サークル「パーフェクト・スーサイド」は死体をこの世に残さないのが掟らしく、死体は見つかっていないと弐係長。そのサークルのサイトによれば、必ず自殺するという強固な意志を持つ希望者のみを募り、7人そろったら、秘密の場所で集会が開かれ、同時にグラス1杯の飲み物を飲み干す。7杯のうち1杯だけには毒でなく、睡眠薬が入っており、運悪くそれを飲んで生き残ってしまった者が「幹事」となって、死体の処理と遺品の送付。そして次の集会を行う準備をする。しかし万が一毒物を飲むふりをして逃げ出した者が現れたら、逃亡者を処刑するのも幹事の役目。

久子が考えるに、美智花から彼女の携帯に届いたメールは、死ぬのが怖くなって逃げ出した美智花がまだ生きてどこかに隠れていて、自分に助けをもとめてき送信したのものではないかと。娘を助けてください、一刻も早く幹事を逮捕してくださいと久子は土下座した。

野々村係長が奥さん、お話はよくわかりましたと久子に頭を上げさせようとする。すると弐係長、話はわかってもらえましたねと、このトンデモ事件をミショウに押し付けて帰っていく。神棚の呪いだと野々村係長が呟く。死の連鎖は必ず阻止しますと瀬文が久子に約束する。わたしもネットワークを代表して捜査に参加しますと久子。驚く一同。弐係長が久子を止めようと、今サーバーチームで同サークルのサイトで手がかりを捜しているもののまだ何も見つかっていないので、手がかりが見つかり次第と言ったところで、当麻がネットで手がかりを発見する。それは1年前の集団自殺に参加した者の氏名。瀬文がローラーつきの椅子に座っている当麻をパソコンから後ろから引き剥がす。慣性の法則で当麻は椅子に座ったまま後ろに流される。

この名簿の中で遺品が届いていないのが幹事に違いない。至急捜査にとりかかりますと瀬文が久子に言う。わたしが指揮を執りますと言う当麻の頭を瀬文が叩き、真剣に取り組みますのでご安心をと久子に約束した。

突如、当麻が痛い痛い公務執行妨害だと頭を抱えて床を転がる。そんな当麻を冷ややかに見ながら瀬文が言う。公安名物、転び公妨かよ。逮捕してやると当麻が立ち上がり、机から手錠を取って瀬文にワッパをかけようとする。やってみろよと、瀬文が腕を前後左右に動かして、当麻の攻撃をかわす。野々村係長がやめろと二人の間に割って入る。逮捕させてと叫ぶ当麻。君は京大理学部の恥だと野々村係長に言われる。

どうしても捜査の指揮が執りたい当麻は、自殺者の家を回るたびにどちらが先に家族に警察手帳を見せるかで瀬文と争う。必ず久子もついてくる(アパートのところで、遺品を当麻がもらったときに確かに左耳たぶを押さえてます)。次の家の今にて、瀬文と当麻の後ろに座っているときも、遺品が風呂敷から出てきたあとに久子は左耳たぶを押さえてます。息子が自殺した女性は夫も後を追うようにして亡くなり、この1年で何もかも失いましたと言った。お気持ちお察ししますと瀬文が女性に頭を下げる。当麻は遺品を預からせて欲しいと頼む。お預けして息子が帰ってくるのかと女性が当麻に詰め寄り、お願いします、息子を返してくださいと当麻の両肩を掴んで揺すって泣いた。

ふざけやがって……ミショウに帰ってきた当麻が自殺サイトを削除していく。気持ちはわかるが、所詮もぐら叩きだ。死にたい奴は誰が止めても死ぬと瀬文。私はそうは思いませんと当麻。死は確かに、不意にいざなうものかもしれないけれど、他人がいざなうものじゃない。今こうしている間にも、自殺をいざなっている奴がいる。

なんだよ、最初はおもしろがってたくせにと瀬文。

7人のうち、6人の遺品を回収できた。残る1人は、植松育児。これが「幹事」なのか。弐係長が植松の実家に電話をしたが、知らんの一点張りだった。

同じ夜。予備校で地居聖は物理を教えている。生徒は全員メガネ。ぶっちゃけ受験用の物理は暗記と慣れだと地居。大学に入って本格的に勉強を始めれば、物理もホントは面白い世界が広がっている、そして双子のパラドクスを地居が語る中、志村美鈴が入ってくる。美鈴は学生アルバイトしていて掃除に来たのだった。授業が長引いて悪かったと地居が謝る。お詫びにメシを奢ると美玲を誘う。結構ですと美鈴。ナンパなら外でやってくださいと相手にしない。ナンパじゃないけど、失礼しましたと地居は教室を出て行く。

掃除を終えて廊下を歩いていた美鈴がキーホルダーのついた鍵の束を見つける。おっさんくせえと美鈴が鍵に触れると、地居のビジョンが美鈴の頭に流入してくる。あのナンパ男かと美鈴は顔をしかめた。

餃子一人前を頼んでチビチビ食べながらCBCで粘る地居。一人前でいいのかと店主が聞くと、カネがないんでと答える。地居は鍵をなくして家に入れなくなっているのだった。大家に電話したらと店主が言うと、大家が電話に出ないと言い訳(?)する。スペイン語でイザという時のために保険に入ったらと言われると?親父(店主?)は契約した?と地居はスペイン語で返す。そこに美鈴がやってきて地居の横に鍵を置き、これ忘れ物じゃないですかと地居に言うと、なぜここにいるのがわかったのかと問う地居を無視して、すぐに店から出て行った。

翌日。当麻、瀬文、弐係長、久子が小湊鐵道の上総鶴舞駅(関東の駅百選だそうで)に着く。こんな田舎で何を悩むんですかねと当麻。田舎の方が煮詰まりやすいんじゃねえかと瀬文が答える。4人で植松の実家を訪れる。庭にいた親父が出てきて、あんたらも金せびりに来たのかと聞いた。警察のものだと瀬文が、当麻より先に警察手帳を親父に見せる。

親父が嘆く。あのバカはいい年して、自殺すると言うては、遺書と遺品を送ってきて、こっちは死ぬほど心配してあちこち捜しよったら、ふと金を無心する電話がかかってくる。

遺書と遺品を送ってきたあとですかと当麻が親父に訊く。何回も金をせびりやがってと親父は答える。そしてしばらくすると遺書と遺品が送られてくる、その繰り返しだ。何回遺品と遺書が来たのかと尋ねると、3回だと親父は言う。植松育児は3回もハズレくじを引いたことになる。遺品を見せてもらえないかと久子が親父に頼む。

蔵にある遺品を親父が出そうとするが、錠前が固くて開かない。瀬文が代わって開けようとするがまったく動かない。びくともしませんねえと笑って見ている当麻。じゃあお前代われと瀬文が言う。私すごいですよと当麻が瀬文に紙袋を投げつけて、蔵の扉の前に来る。この時、久子はまた左耳たぶを押さえる。

そして当麻がハンドパワーと錠前に両手をかざすと錠前が開いた。わたし凄ぃ~、高まるぅ~と腰をフリフリして瀬文を見る。いいから開けろと瀬文。開けると遺品があった。

これで7人の遺品が揃い、誰が幹事か分からなくなってしまった。しかし久子が遺品の一部が壊れていたり、傷がついていることに気がついた。私もちょっと気になってたんですよねと当麻が久子をゼロ距離で舐め回すように見る。

遺品のブレスレットは曲がって飾りがハズレ、万年筆は歪んで蓋が取れなくなっていた。誰かに襲われたあとってことと久子。(ここでドーンの効果音)メガネが斜めになっている弐係長(美智花のメガネをかけていた模様)。「幹事」はたまたま生き残った人じゃないと思っていると久子が語りだす。自殺サークルと称して、人を集めて殺しては快感を覚えているような殺人鬼なんじゃないかと。パフェークト・スーサイドでは、遺書を書き、死体を残さないことをルールとしているので、逆にどんな無残な殺し方をしようと死体さえきれいに消してしまえば、犯罪が表にでることはないと瀬文。

自殺のために集まった6人が「幹事」と称する殺人鬼に無理やり殺されそうになって争ったと思われる痕跡、それが植松育児の遺品にはない。早く幹事を捕まえてくださいと久子が頭を下げる。我々にお任せくださいと野々村係長が胸を叩く。しかし手がかりがないので柿ピーを食べるしかない。天井を見上げてにっこりと笑う。そこには雅ちゃんの写真が貼ってある。野々村係長が赤ちゃん言葉で写真に話しかける。雅ちゃん~どうしましょうね?

幹事を探しに行くのが面倒だと当麻はパーフェクト・スーサイドに応募した。そうすれば、いずれ幹事から連絡があるだろうと考えたのだ。雅ちゃんがミショウに久子と弐係長を連れてくる。慌てて結婚指輪を外す野々村係長に、女房も自殺サークルに登録させたらと言う。ええっと驚く野々村係長。久子が自分も自殺サークルに登録したという。雅ちゃんがエレベーターで帰ると、野々村係長は結婚指輪をはめ直す。

弐係長が当麻にパーフェクト・スーサイドのサイトにハッキングして、久子の登録を解除して欲しいと頼んだ。だが久子は1年前に娘に何があったのか真実を知りたいから、どうしても自殺場所に行きたいと言う。

最悪ですよ、植松育児34歳と瀬文がやってきて、資料を置く。育児は元コンピュータエンジニアで21歳から傭兵をやっていたが、味方相手に何度も暴行事件を起こしてクビになっていた。傭兵でクビになるくらいだから、表沙汰にできない事件を起こした可能性が高い。つまり殺人マニアではないかと。やっぱり女2人でそんな危ないところには行かせられないと野々村係長。大丈夫ですよと当麻が口をモグモグさせながら答える。さっき、瀬文さんと近藤(弐係長)さんの登録もしといたんで。私、今週は詩吟の稽古がと拒否する弐係長。お願いします、私どうしても行きたいんですと久子が懇願する。

日本の警察は市民を守ると瀬文が久子に言いかけたところで、当麻が割り込んできて、日本の警察は市民の味方です、お任せくださいとソースのボトルを握ったまま敬礼する。ありがとうございますと、少し引き気味に久子が笑う。

CBCで餃子をいつものようにモリモリ食べる当麻。その前には地居が座っている。自殺サイトに登録したと当麻から聞かされて狼狽する。何かあったらどうするんだよと地居に言われた当麻は、別れたんだからそういうこと言われたくないわけと突っぱねる。俺は別れたつもりないんだけどと地居。別れてから音信不通になって二週間ぶりに連絡がついたら、この怪我だよと包帯で巻かれた左腕を見る。どんだけ心配かけたら気がすむんだよと溜息をつく。当麻が切り返す。私たちは命がけが普通の仕事なの、それが私の選んだ刑事って仕事なの。だから、学生と刑事って無理じゃね、ぶっちゃけ。地居はぐうの音も出ない。そこに「どすこいメールだよ」の着信音。当麻がキャリーバッグから新旧の携帯電話をいくつも取り出す。ポケベルも混ざっている始末。

パーフェクト・スーサイドがから招待状が届いた。キター!と叫ぶ当麻。

招待場所は静岡県・富士山麓。当麻、瀬文、近藤弐係長、久子はバスで(どうして?)、富士宮口五合目の停留所で降りる。そこに「ゼッツー(ZⅡ)」に乗ったバイカー2人がバイクを降りた。懐かしいなあと近藤弐係長。近藤さんの身長で足届きますと当麻が馬鹿にする。失礼な、君にバイクを語って欲しくないなと近藤弐係長が当麻に怒る。私、バルカン乗ってましたからと当麻。マジで~って驚く近藤弐係長(これ最後の犯人当ての前フリ)。

瀬文があとから来た2人にPS(パーフェクト・スーサイド)の?と尋ねる。二人が頷く。これで合計6人。あと一人は「幹事」ということになる。

左右に美智が分かれる分岐点でPSを右にという矢印があって、当麻は左に進む。そっちは左を近藤弐係長が当麻に教える。瀬文はそのまま進め、二度と帰ってくるなと右の道を進んでいく。瀬文さんがいじめると嘘泣きする当麻が戻ってくる。

森を抜けるとコテージがあった。

中にはいると長いテーブルがあり、車椅子に頭から黒い頭巾をかぶって顔を隠した者が座っている。ボイスチェンジャーを使った高い声で私が今回の幹事だと名乗り、伝統のルールに則り、美しく消えることにしましょうと言った。一同、拍手する。遺書と遺品をテーブルに置き、宅急便の送り状も書くように求めた。

そしてテーブルの中央にあった布が外されると7つのワインが入ったグラスが置かれていた。黒頭巾が言う、ではいよいよ最後の瞬間です。生き残って幹事になる人は面倒ですが、あのことをよろしくお願いしますと申し送りした。

黒頭巾は皆さんグラスを手に、乾杯しましょうと言った。待ってと久子が儀式を止め、1年前もこうだったんですかと黒頭巾に尋ねた。ええと頷く黒頭巾。急に気が変わった人はと久子が訊いた。誰もいませんでしたと黒頭巾。嘘、本当はあなたがみんなを殺したんじゃないですかと久子が黒頭巾に詰め寄って体を揺さぶる。すると黒頭巾の頭が取れる。それは人形だった。

頭上のスプリンクラーから油が吹き出して、6人にかかる。焼き殺される、逃げようとバイカーの2人が逃げ出す。久子はしゃがみ込んだまま。目に油が入って見えなくなったのだった。瀬文が久子を背負ってコテージから出る。

外では、ヘルメットを被った戦闘服姿の者が棒を持って、近藤弐係長と格闘していた。近藤弐係長が棒で頭を殴られて倒れる。バイカー2人も倒される。戦闘服の者は坂を駆け下りてバイクで逃げる。瀬文があとを追い、拳銃を撃つが直撃しなかった。瀬文と当麻がバイクを追いかける。また久子が左耳たぶを指でねじった。

山道を走る瀬文と当麻はバイクが崖から落ちて爆発する音を訊いた。

現場に2人が駆けつけると、崖の底でバイクが燃え、戦闘服の者が倒れていた。自殺かと瀬文が呟いた。当麻が何気なく道路を見ると、ブレーキ痕がついていた。

ミショウに帰ってきた当麻は、いつもの習字で犯人を「ただきました」

久子も2人のバイカーとともに警視庁に帰ってきていた。久子の前には管理官が爪やすりで爪を整えながら座り、その両脇に鹿浜と猪俣が立っている。幹事はどうなったのかと久子が訊いた。死んだよと管理官。逃げるときにカーブを曲がりきれずに崖から落ちたらしいと鹿浜が説明する。というか自殺じゃろ、自殺サークルの幹事じゃったんじゃろと猪俣。で、あの男は誰だったんですかと久子。今身元を調べていますと管理官がそっけなく答える。当麻がそっとドアを開けて、二回ドアをノックして久子を手招きする。

当麻は久子をミショウに連れてきて、コーヒーをすすめた。蜂蜜入れますかと当麻。コーヒーに蜂蜜ですかと久子が訝り、ブラックでいいと言う。美味しいのにの当麻。酷い目に遭いましたね、でも殺人マニア相手に命があっただけでも儲けモノですと、ソファに座る久子が言う。殺人マニア?誰のことですか?と当麻。幹事ですよ、植松育児でしょと久子が答える。私たちにガソリンかけて焼き殺そうとするなんて。やっぱり戦争行ってる人は違うわねとため息をつく。そう思いますかと当麻が笑う。刑務所に送り込んでやりたかったのに、バイクで崖から飛び降りて自殺するなんてと久子。チチチと当麻が否定の舌打ちする。自殺じゃありませんね。

自殺じゃない?と久子。ええ、ブレーキ痕がありましたから、間違いありませんと当麻が答える。ブレーキ痕と聞いて何か腑に落ちない表情の久子。当麻は携帯を取り出して、撮影したブレーキ痕を久子に見せた。じゃあ事故なのねと久子。あんな男、死んだほうがいいのよと久子がコーヒーを啜った。事故じゃありません、「幹事」は殺されたんですよと当麻。誰かにブレーキのレバーを折られたんです。

崖から落ちたときに折れたんじゃないのと久子が言う。いえ、落ちる前に折られたんすよ、途中の道に落ちてましたから、折れたレバーが2本と当麻は言うと立ち上がって自分の机に行くと、ビニール袋を持って帰ってきて久子に見せた。

誰が折ったのかしらねとい久子。古戸さんは自転車とかバイクとか乗りますかと当麻が久子に尋ねる。自転車も乗るし、原付には若い頃は乗っていたと答えた。どちらの場合もブレーキをかけるとき、両手でレバーを引きますよねと当麻が久子に確認する。二輪は全部そうでしょと久子。ところがですね、オートマではないでかいバイクってブレーキをかけるときに右手と右足を使うんですよと当麻。左のレバーはクラッチレバーといって、ギアをチェンジするときに使うんです。ご存じなかったようですねと久子に訊いた。だからなんなの?と久子。あそこにいた7人のうち、そのことを知らなかったのは古戸さんだけだと当麻が言う。

何がいいたいの?と久子。聞きたい?聞きたい?と当麻が久子に詰め寄る。なら言いましょうと久子の返答を待たずに当麻が話し始める。私は古戸さん、あなたが「幹事」を殺した犯人だと思っています。バイクについて知っている他の6人ならクラッチレバーに細工するようなことはしない。

勝ち誇ったように言うけど、私はいつレバーに細工できたわけ?と久子が少し苛立ち始める。私ずっとあなたたちと一緒にいたわよね。これはあくまでも仮説なんですけどぉと当麻がもったえぶる。何よ?と久子。いやん恥ずかしいと当麻が両手で顔を覆う。何がいやんよ早く言いなさいよと久子が急かす。思い切って言いますと当麻。バイクのレバーは念動力であなたがぶった切ったと私は思っています、いやん(↓)。

念動力ってスプーン曲げとかってこと?と久子が笑う。ああいうのってインチキでしょ。ええほんとに馬鹿げでるんですけどね、でもそう考えるのは一番辻褄が合うんですよと当麻。遺品のすべてが歪んでいる。植松育児のを除いて。最初この遺品の傷は殺人鬼と被害者が争ったときについた傷だと思っていたが、それは久子にそう思わされたのだと当麻は言う。久子は瀬文や当麻と遺族の家に同行し、すべての遺品に念動力で傷をつけた。馬鹿げてると久子。

これ覚えてます?と当麻が壊れた蔵の錠前を久子に見せる。最初は瀬文が力任せに折ったのかと思いきや、実際に力任せに金属を折るとグニャって切れず、切断面がギザギザになると証拠を示した。バイクのレバーもグニャっと切れていた。

知らないわよ、私、何のことだかさっぱりわかんないと久子。とぼけるか、とぼけるよなと当麻。SPECの証明ってここが厄介なんだよと両足を投げ出して座る。はっきりしていることだけ言いましょう。あそこにある遺品はすべて捏造されている。なぜなら、久子の娘である美智花が巻き込まれた前回のパーフェクト・スーサイドのイベント幸か不幸か、殺人鬼による殺人じゃなく、本当に自殺希望者だけで行われたからなんです。

そんなわけないわよと久子。この殺人鬼が美智花を殺し、そして今回は私たちを殺そうとしたじゃないのと当麻を見る。古戸さん一つお伺いしますと当麻。あなたすでに美智花さんがすでに死んでると今、仰いましたね?じゃあ美智花さんからのメールは誰が送ったことになるんですかね?

久子は何も答えない。そうなんですと当麻。あのメールはあなたの自作自演です。あなたは自分の娘が自殺したと、どうしても思いたくなかった。だから美智花さんは自殺する前に、やっぱり死にたくないと思いとどまった。しかし自殺サークルには殺人鬼がいて、生きたいという思いもむなしく殺されてしまったというストーリーをあなたは妄想し、でっちあげた。

妄想じゃありません、事実ですと久子が否定する。ガソリンをかけられたじゃないと当麻に言う。あれはガソリンじゃなくて、なかなか燃えにくいオイルです。幹事は私たちを殺す気はまったくなかった。脅して追い払うのが目的だったんです。

さっきから何?いい加減にしてちょうだい、何を根拠にそんなこと!と久子が叫ぶ。あなたが殺した「幹事」と当麻。あれは実はあなたのお嬢さんの美智花ですよ。

バイクと一緒に崖から落ちた人間の顔写真を瀬文が久子に見せる。それは血まみれの美智花だった。いやあと久子が叫ぶ、蛍光灯が点滅し、美智花の写真がバラバラになって瀬文の手から落ちる。そして今回の美智花の遺書を瀬文が久子に差し出す。お読みになりますかと瀬文が渡そうとすると、うるさいと久子が拒否し、蛍光灯が割れる。

久子さんのSPECは今ので証明されましたと。お辛い気持ちはお察ししますが、罪は償ってもらいますと当麻が言う。ふざけんなと久子が言うと、当麻が吹き飛ばされてソファーにぶつかった。やめろと瀬文が拳銃を抜いて久子に向けるが、拳銃を念動力で取られ床に落ちる。

あなたたち警察が最初からちゃんと捜査してくれればよかったのよと久子。自殺サークルなんてものを野放しにして、全部あなたたちが悪いのよ。罪を償うのはあなたたちよ。娘の無念。親の無念。自殺していった人たちの苦しみ。残された家族の苦しみ、怒り、悲しみ、絶望。

人のせいにするなよと瀬文。警察が悪い、自殺サークルが悪い、世の中が悪い、他人のせいばっかりにしてるから、娘の気持ちも分からねえんだよ。少なくとも今のあなたは、自分の娘を殺したただの犯罪者だ。

あんたなんかに親の気持は分かんないわよと久子。理解するつもりなんてないね、逮捕すると瀬文。

殺す、殺す、殺す、みんな殺してやると久子が叫ぶ。テレビやが壊れ、瓶が粉々になる。机の下に入った瀬文がナイフで電気のコードを切った。

深夜の病院。母親と娘、そして少年が向いあって座っている。母親と娘が呼ばれて、診療室に入る。診療していたのは海野だった。娘の喉を覗き込む。その子にマスクをかぶせると、額をしばらく重ねた。熱は高いですが、大丈夫でしょう、念のために検査するので待合室でお待ちください。と母親に言った。

次の方と看護師が呼びに来る。名前のリストには「一十一」と書いてあった。一足す一さん?と看護師が首をひねる。少年が答えた「ニノマエジュウイチ」です。

ミショウの中。粉々になったガラス片が飛び交う。当麻にもガラスの破片が飛んでくるが、途中で止まった。瀬文が久子の足に電気コードを押し当てて感電させたのだった。久子が倒れた。すると黒服の2人と公安の津田がエレベーターで乗り込んできた。誰だと瀬文が立ち上がると、男の一人が瀬文にみぞおちに拳を一発入れて気絶させ、当麻のスタンガンで失神させると、久子を抱えて出て行った。

津田がミジンコの水槽をコツコツと叩く。

SPEC 戊の回へ

娘を自殺に追い込んだ犯人に復讐しようとして、まだ生きていた娘を殺してしまった母親の回でした。 

希死念慮(キシネンリョ)とは自殺願望と似ている死を望みますが、「客観的に理解できない理由で死にたいと願うことです。幻聴があって死ねと言われているからとか、ただ死にたいとか。死という言葉が頭に浮かんで離れないとか。精神の障害がありその症状として、死にたいと願うときにこの言葉」だそうです(はてなワード)。

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