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2010/12/05

坂の上の雲 第5回 留学生

アメリカに渡り、アメリカの海軍戦略・戦術を学び、米西戦争に同行してその戦いをつぶさに見た秋山真之と、東京・根岸の貸し家の六畳の部屋とそこから見える小さな庭をすべてとした正岡子規。この対比によって子規の自由に動けない辛さがより浮き彫りになります。「夢は野山を駆け巡る」ですか。

そして日本を守るために戦う意義を、今まさにアメリカに旅立たんとする真之に対して、この子規に語らせる展開がいいです。

国が滅びるゆうことは、文化が滅びるいうことじゃ。淳さん、アシはあとどんくらい生きられるか分からん。じゃがアシが死ぬまでにやり遂げようとすることを、無駄にならんようにしておくれ。

よし引き受けたと真之は強く頷きます。それを聞いた子規は感涙をぬぐってスイカをかじります。

なぜ戦うかっていうのは戦争を主題としたドラマの一つの重要な仕掛けなわけですが、これはかなり説得力があって上手いと思います。

ロシアに留学すれば、見目麗しいロシアの貴婦人にモテる。ただし

六尺一寸のイケメンに限る

のでしょうね。

子規が死ぬ前に今一度故郷を見たいと、松山に戻っていたとき、ちょうど呉で一日休暇を得た真之が、子規のもとを訪れた後の帰りの道、少々時代慣れ親しんだ橋の上で、見送りに来た子規の妹の律に、病臥する兄の世話より、結婚して幸せになってもらって正岡家の跡取りを産んで欲しいと子規が思っていると言います。コラッ真之!律を悲しませてはいかんぞね。

律が真之を浜まで見送りに来ますが、ここで律も含めた浜辺の人々がみんな和服で、真之の洋式の白い軍服が際立ちます。文明開化の先駆を体現してます。

明治29年の軍事費が国家予算の48%に達していたとか、凄いです。国民もそれをよしとして、重税に耐えた。まことに稀有な時代です。外交は軍事力の裏打ちがなければ、その言動に重みがないわけですが、孤立無援の軍事大国になっても外交になりません。やはり同盟は重要です。

因みに米西戦争にてアメリカ海軍に沈められたスペイン海軍戦艦「クリストバル・コロン」号の映像が出てきます。あの「クリストファー・コロンブス」をスペインではそう呼びます。

最後の渡辺謙のナレーション:

やがて日本は日露戦争という、途方も無い大仕事に、無我夢中で首を突っ込んでゆく。その対決に辛うじて買った。その勝った収穫を、後世の日本人は食い散らかしたことになるが、とにかく、この当時の日本人たちは精一杯の智恵と勇気と、そして幸運をすかさず、掴んで操作する外交能力のかぎりを尽くして、そこまで漕ぎつけた。今から思えば、ひやりとするほどの奇跡といっていい。

その奇跡の演出者たちは、数え方によっては数百万もおり、しぼれば数万人もいるであろう。1900年1月、真之はイギリスを目指し、大西洋のど真ん中にいる。

第2部へ。

なんか高まる!

三笠の偉容!

予告の「帝国主義に道理なんかありゃせんよ」という小村寿太郎のセリフを聞くたびに、「国家に真の友人はいない」といった陸幕調査部別室の荒川さんが蘇ります。

その勝った収穫を、後世の日本人は食い散らかしたことになる……日清戦争後、松山にて子規は、日本も一歩間違えれば支那と同じ運命になっていたかもと、真之に言うわけですが、まさに1945年にそうなっちゃうわけですね。

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コメント

> 陸幕調査部別室の荒川さん

声だけで聞くと、ほんとその通りでした。

写真館のエピソード、広瀬がかなりいい身体をしてると思いましたが、中の人がオリンピックの競泳選手だったんですね。

baldhatterさん、どうも
>中の人がオリンピックの競泳選手だったんですね
なるほど~。まさに海軍向きですね。

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