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2010/12/03

坂の上の雲 第4回 日清開戦 後編

今日の話、原作にあった気がしませんが、2010年なら必要な気もします。

秋山兄弟が大陸の山野や大海原で戦っているのに、正岡昇が何も出来ず、ただ楓の葉を美しいから残しておきたいと石で叩いて布に写し取る姿がなんとも哀しいです。従軍できたと喜び勇んで清国に入ったものの、帰りの船で喀血。赤痢や腸チフスとか蔓延してるんですから、結核が悪化しても不思議じゃないです。ドキュメンタリー映画「レストレポ」でもアフガンの山岳地域で戦うアメリカ兵も腸チフスでやられてました。

森本レオが演じる曹長が、正岡昇ら従軍記者に中国人が「日本の兵隊さんありがとう」と感謝していると言うのは明らかにやりすぎ。アメリカ軍がバクダッドを「解放」した後、喜んではイラク人はやらせだったという話もあります。

伊東連合艦隊司令長官が、清国北洋艦隊司令の丁汝昌提督へ「戦後、日本の維新を手本にして国を造り直すべきだと」書いた降伏勧告を書いたというエピソードは小説にもあった気がします。ただその流れで、丁汝昌提督は毒をあおって自殺したということにはなっていなかったと思いますが、これが丁汝昌でなく木戸孝允なら、満州王朝を倒していたかも。

森鴎外の日本が清国への戦争および朝鮮の属国化の大義名分とした「維新と文明開化」を「不思議な親切」と形容し、「大きな親切」と言わないあたり、さすが文豪(おそらくフィクションでしょうけど)。

「そういう戦争の本質から目をそらして、やたらと戦意を煽るだけの新聞は罪深い」と森鴎外は嘆き、正岡昇に君の書く従軍記事は写実じゃないと困ると言います。これも原作にはないですが、原作の日露戦争末期、新聞がなんでこんなところで戦争やめるんだとか交戦継続を無用に煽っていたと書いてあったような。

とはいえ日清戦争は避けられなかったでしょう。ロシアと清国に日本が挟撃されなくて良かったです(ただ満州を20世紀後半まで維持することは無理だったと思います)

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