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2010/12/01

STAR DRIVER 輝きのタクト 第9話 そんなミズノの初恋

西の巫女はねえ。

朝。スガタと一緒にスガタの自宅にある温泉につかるタクト。
「贅沢だよな~朝から温泉なんて」
「この島の風呂はほとんどが温泉だよ」
とスガタ。
「あ~いい島だよなぁ」
タクトがしみじみ言う。
「ああ、そうだな。このシンドウ家に生まれなければな」
スガタは湯船の縁に頭をもたれかける。

ジャガーが温泉の扉越しにスガタに声をかける。
「ぼっちゃま~お背中を流しましょうか?」
ビックリするタクト。
「いや、今日はいい」
そうスガタが断るんのを聞いてほっとするタクトだったが、「今日は」というのに引っかかる。
「じゃあ、いつもは?」
タクトは恨めしそうにスガタを見る。
「お前の生まれの不幸って、ほんとに不幸なのか?」

「スガタ君、タクト君、おはよう」
今度はワコが扉越しに声をかける。
「おはよう」
とタクトとスガタが返す。タクトは顔を湯船に沈める。
「タクト君、ゆうべ泊まってったの?」
ワコが訊く。
「ああ」
湯船に顔を沈めながらタクトは頷く。
「もう~男同士でやらしい」
「なんでやらしいの?」
タクトが湯船から顔を上げる。
「私も一緒に入っていい?」
ワコが上着を抜き出す。
「えええ!」
タクトが仰天して生まれたままの姿で立ち上がる。
「冗談よ」
とワコ。
「冗談だって」
とスガタ。
「え……」
慌て損のタクトでありました。

タクトはスガタとともに風呂を出て食堂に向かう途中、一枚の絵に目を留めた。それは浜辺に日傘を差した後ろ向きに立つ女性の絵。
「これって……」
タクトが絵の前で立ち止まる。
「うちにも何枚かあるんだ」
スガタが答える。
「そうなんだ……」
絵の右下には「R」のイニシャルが書かれていた。

食堂。
「もうあの力は使わないで」
ワコがスガタに言う。
「もしまた王の柱を使ったら、今度こそ目覚めない眠りに落ちるかもしれない」
「タクトの力だけで、ワコを守れるかどうか、心配なんだけど」
スガタがコーヒーを啜る。
「おっ言うね。決着つけるか?」
タクトがスガタに指で作った拳銃を向ける。
「決着じゃなくて、稽古をつけてやる」
うまいこと言うスガタ。
朝食を済ませた三人は学校に向かった。

ミズノの家。
姉のマリノが妹のミズノに朝御飯ができたと呼びに来る。
「今日はいいやとミズノ、カースケと遊ぶ約束だから、ごめ~んね!」
ミズノは制服を着ると、部屋の窓を開け、靴を手に持って窓枠に乗った。
「ここなのよ2階よ。ちょっと~」
姉が止めるのも聞かず、ミズノは窓から出て屋根からジャンプして通りかかったバスの屋根に飛び乗ると、
「てへぇ」
とマリノを見た。
「てへぇって……」
マリノは呆れる。
「行ってきま~す!」
ミズノはバスの屋根からマリノに手を降る。通学途中の学園の生徒たちはバスの上のミズノを見て何事かと驚いた。

男子トイレ。
タクトとヒロシが用を足していると、ヒロシの方が慌ててチャックを上げてトイレを出て行く。窓が開く音がしたので、タクトが窓のほうを見てビックリする。ミズノが男子トイレの窓から外を見ていたのだ。
「あっ!大変だ!」
ミズノが声を上げる。
「ほんと大変……」
タクトがチャックを上げる。
「どうしよう……」
ミズノの困った声がする。
タクトが窓によると、カラスの雛が巣から落ちて枝で鳴いていた。
「あっ、落ちそう。確かに大変だな」
親カラスのカースケもどうすることもできない。
「助けしなきゃ……」
ミズノが心配そうに、助けを求める雛を見る。
「だね」
タクトが窓枠に乗る。
「やめとけ、親カラスに目玉をつつかれるぞ」
ヒロシがタクトを制する。
親カラスのカースケがカアカアと鳴く。
「大丈夫、カースケは君に襲いかかったりしないって言ってる」
ミズノがタクトを潤んだ目で訴えかける。
「話はついてるってさぁ!」
タクトは窓から勢いよく木へ跳び、枝から滑り落ちたカラスの雛をキャッチする。その姿に惚れてしまうミズノ。
「イッツ・ア・セーフ!」
タクトが雛を巣に戻すと、ミズノも窓から木というかタクトめがけて跳んだ。タクトが慌ててミズノを受け止める。
「カースケがありがとうって」
ミズノがタクトを見つめる。
「ダメだよ。こんな危ないことしちゃあ」
とタクト。
「お前がいうな」
「男子トイレの窓からヒロシがツッこむ。
「僕、一年二組のヨウ・ミズノ」
ボクっ娘キター!)ミズノが自己照会する。
「僕は一組のキナシ・タクト」
「タクト君かあ」
ミズノが目を輝かせる。

夕方。家に帰ろうとしていたミズノが、学園内を駆けまわる副部長を見かけて後ろに忍び寄る。副部長は生垣の影でしっぽをつくろっていた。ミズノが可愛いとラブラブ光線を出すと、副部長は慌てて逃げ出した。

タクトがルリにミズノのこと訊いた。
「我が学園きっての不思議ちゃんよ」
とルリが答える。
「不思議ちゃん?」とタクト。
双子のお姉さんのマリノは天才スポーツ少女で、人気者なんだけど、妹のミズノちゃんは魔女っ子ミズノって呼ばれてるの」
レモンを齧ってラミパスラミパスルルルとか言うのかな?
「不思議ちゃんで、魔女っ子ねぇ」
「そう。鳥と話せたり、魔法の呪文を教えてくれたりもするの。私も中等部のとき、呪文を教えてもらったことあるよ……どんな呪文だったかな?」
ルリが必死に思い出そうとする。
「凄い子なんだ」
「確かに……ある意味では凄い子よね」
ルリがやらしいく目を細めてタクトを見る。
「あれ?タクト君惚れた?」
「誰に惚れたの?」
ワコがタクトたちのところに来る。スガタは教室の後ろの扉で待っている。
「おっライバル登場!」
ワコを見て、一人で高まるルリ。
「何それ?」
とワコ。
「秘密でゴンス」
ルリはシラばっくれる
「あら怪しい」
とワコはルリに言って、タクトに訊く。
「部活、行くんでしょ?」
うんとタクトは頷いた。

夕方。演劇部「夜間飛行」。
「仮タイトルで神話前夜」
部長のサリナが次回の演目を説明する。(神話前夜って渋いなあ。この話自体、神話ぽいのに)
「まだ脚本は上がってないけど、今年の目玉です。過激なシーンもあるから、みんな覚悟しとけよ」
「過激なの?」
タクトが怖気づく。
「そこそこ」
「どんな風に?」
ワコが訊く。
「いろいろ。とりあえず、役が多いから、部員をもう少し集めるところから始めないと……」
とサリナが言っているところに、副部長を追いかけてきた(追い詰めた?)ミズノが演劇部の部室に入ってくる。

サリナが、ビビっている副部長を使って、ミズノの運動神経を計測して即合格。ミズノは演劇部に入部することになる。サリナが名前を尋ねるが、ミズノは副部長と戯れるのに夢中で何も聞こえない。
「一年二組のミズノちゃん」
タクトが代わりに答える。ミズノがタクトの声に気づいて、タクトの方に振り返る。
「ども」
タクトが手を上げて挨拶すると、
「タクト君だ~」
ミズノが満面の笑みを浮かべてタクトの席に強引に座る。ミズノがあまりにも強く副部長を握るので、副部長は息ができなくて苦しみだす。
「おや。すでに仲良し」
とサリナ。
「二人でトイレでね~」
ミズノが笑う。
「トイレで一緒に……」
ジャガーとタイガーがあらぬ妄想をする。
「大胆だな」
スガタが直球の感想を言う。
「トイレで何したの?」
ワコが冷たい声でタクトに訊く。
「いや、何って言われても……ねえ?」
狼狽するタクト。副部長はミズノ腕の中で気絶した。
「えへへへ」
ミズノがタクトを見ながら笑う。

綺羅星十字団総会。
今までヘッドが座っていたバニシングの席に扇子を持った女が立っている。誰だと他の代表たちが怪しむ。その女は口を開き、
「バニシングエージ新代表、マンティコール!」
と叫ぶと扇子を開いた。しらける一同。
「マンティコール?聞いてないけど」
スカーレットキスが冷ややかにマンティコールを見る。
「言ってないもん」
マンティコールがピシャッと扇子を閉じる。その鷹揚な物言いにどよめきが起る。
「ヘッドはどうした?!」
スカーレットキスが切れ気味に訊く。それに委員長が答える。
「しばらく休養するそうだ。その間、バニッシングエージの代表はこのマンティコールが代行を務める」
スカーレットキスが舌打ちする。
今度はイヴローニュがマンティコールに尋ねる。
「バニシングエージはそれでいいのか?」
「ヘッドの決めたことですから~。そして私は綺羅星の新しいリーダーでもあるんだよん!」
マンティコールはそう言い放つと、ドヤ顔で扇子であおぎだした。ブーイングが起る。
「お前が綺羅星十字団のリーダー?なんで!?」
スカーレットキスがキレる。
「それは!」
マンティコールが机の上にダンッと右足を乗せ、右拳を天高く突き上げた。
「私がこの島に仕掛けた核爆弾のスイッチを、ここに持っているからなのです!」
またもどよめきが起る。
「ぐぐぐぐ……」
マンティコールが突き上げた右拳を引き戻してパッと開くと、右手から紙吹雪が待った。
「な~んちゃって。うそ~ん」
またブーイングの嵐が起る。
「ウザイんだけど」
スカーレットキスが口を曲げてそっぽを向く。
するとマンティコールがスカーレットキスを挑発する。
「因みに、シンドウ・スガタにラブラブで、戦いよりも彼を支配することに夢中になったのが、この前のスカーレットキスの敗因だと思います!」
「とりあえず、こいつ、殺していい!?」
スカーレットキスが立ち上がって怒鳴る。
「いやん、暴力反対」
マンティコールは甘い声を出し、扇子で口元を覆う。
グリーンが言う。
「彼女はサイバディ・アインゴットのスタードライバーだ」
アインゴット=1つの神=唯一神?それで劇の題名は神話前夜とは)
頭取が訊く。
「アインゴット……あれはサイバディというより、金属の塊じゃないの?発見された時から、大破していたと聞いているけど」
前回もサイバディ・ザメクの流れで出てきた、サイバディの骨格を握る青い巨大な手。
頭取がハッとする。
「まさか、壊れたサイバディの復元が……」
「可能になったということ!?」
スカーレットキスも驚く。
グリーンが口角を上げる。
「ああ、ようやくオリハルコンの蘇生方程式を解いた。数週間後には破壊されたサイバディの復元が可能になる予定だ」
「サイバディの復元……」
イヴローニュが呟く。
グリーンは言う。
「すでにサイバディ・アインゴットの再生計画は始まっている。アインゴットの眼を使えば、その探知能力で日死の巫女を捜し出すことができる」(日が沈むから=日死なのか、面白い
今まで騒いでいたマンティコールがじっと聞いている。委員長がグリーンに確認する。
「つまり、我らのサイバディを第3フェイズに進化させることができる」
マンティコールが口を開く。
「ヘッドが言ってました。どうせ第3フェイズにレベルアップするまでタウバーンには勝てないのだから、戦っても無駄だって」
「休む理由がそれなのか?」
イヴローニュが呆れる。
「タウバーンを倒した者がリーダーなのでしょう?」
マンティコールのテンションがまた上がる。
「だったら、日死の巫女を見つけて、第3フェイズに進化させるこの私こそが、リーダーってことですよね~?」
「却下!」
頭取が一蹴する。
「そのようなルールの拡大解釈は認めない。あくまでもタウバーンを直接倒した者がリーダーです」
「じゃ、アインゴッドが直っても、日死の巫女を捜すのは少し考えておこうかな」
マンティコールは机に上げていた足をおろし、
「皆さ~ん、第2フェイズのまま、頑張ってくださいね」
と他の代表に背を向けた。
マンティコールのふざけた態度にスカーレットはまた舌打ちし、イヴローニュはため息をついた。マンティコールが今一度皆に訊いた。
「そんなに強いのですか、銀河美少年は」

委員長があるドアを開けて、中へと入る。そこはジャズぽい曲が流れるバーのような部屋だった。壁にはダーツの的と、日傘を差して海を見ながら座る女性の絵が掛けられていた。絵の右下には「R]のイニシャルがある。委員長がジュークボックスの音量を下げる。三人の仮面の少年が物憂げに座っていた。
「真の綺羅星!」
委員長が右手で横Vをする。
三人の少年も横Vを作り、
「バニシングエージ」
と返す。(真の綺羅星って他の隊はかませ犬すか
マンティコールはいないのかと委員長が尋ねる。
「いるわけないでしょ」
三人の中の一人、薄水色の髪のスティックスターが答える。
「この部屋のことは教えてません」
三人の中の、橙色の髪の少年が言う。
「そう、つれなくするなよ。我がバニシングエージの代表様なんだから」
最後の一人、黄色髪の少年が皮肉る。
「アインゴッドのドライバーになれたってことは、アインゴットの部屋に一晩いたってこと?」
スティックスターがダーツを投げる。
「凄いねぇ。あの部屋、女の子だったら、絶対に耐えられないってウィンドウスターが言ってたのに」
黄色髪の少年もダーツを投げる。
「でもあの女の子、どっかで見たことあるんだよなぁ。うちのクラスの子かも」
橙色の髪の少年がよく狙いを定めてダーツを投げる。
「せいぜい彼女を大切にすることだ」
と委員長が釘をさす。
「旅立ちの日を迎えるためには、日死の巫女を探しださねばならない。その事実を忘れるな」
「そう、日死の巫女を探し出してくれるなら、有り難い話ではある」
黄色髪の少年が笑う。
コツコツコツとスティックスターがダーツの針で手元に置かれた缶の縁を叩く。
「缶ジュースを飲むためには、缶が必要だ。さてその缶に感謝しつつも、空き缶になったら捨てればいいと思う人?」
三人とも手を挙げる。
「でもどうします?」(誰かな?)
「第3フェイズまで待つのはだるいなあ」
とスティックスターがダーツを投げる。
「実際ヘッドは何やってんの?」(黄色髪の少年か?)
黄色いダーツが、的に刺さっているダーツに当たって弾かれ、絵の前をかすめて落ちる。
「さあな」
と委員長が言う。
「ただ第2フェイズのままではタウバーンに勝てないと思っているのは確かだが」
「弱きなヘッドには永遠に休んでもらった方が、いいんじゃない?」
またスティックスターが多数決を求める。
「自分は第2フェイズでも勝てると思う人?」
三人とも手を挙げる。
「誰から行きます?」
橙色の髪の少年が尋ねる。
「これで決めよう」
スティックスターがダーツを見る。
三人がダーツを投げる。射止めたのはスティックスターだった。
その間、委員長は絵を見ていた。
「リョウスケさん、どうしたの?」
三人の一人が委員長に訊いた。
「ここに置いておくと、大事な絵がダーツボードにされそうだ」
委員長は絵を壁から取り外した。
「タダの絵でしょ?」
と黄色髪が言う。
「この世にある絵はすべてタダの絵だよ」
委員長は、手に持った「R」のイニシャル入りの絵を見ていた。

夜。ミズノの部屋にマリノが入ってくる。
「アイスクリーム食べる?」
「食べる!」
ミズノは鼻歌を歌いながら、ベッドの上でスケッチブックに向かっていた。
「今日は何味?」
マリノが訊く。2つのアイスクリームカップの背中に隠している。
「マリノと同じ!」
ミズノが答える。
「私は何を選んだと思う?」
「パイナップル」
「ふふ、いつも凄いねえ」
マリノが後ろに隠していたアイスクリームを出す。
ミズノはベッドに横になりながら、ミズノのベッドに腰掛けてアイスを食べる。
「ねえマリノ、僕、今日、夜間飛行に入ったんだぁ」
「夜間……何?」
「劇団、夜間飛行。演劇部だよ」
「へえ~、いきなりどうしたの?」
「あのね~」
ミズノは起き上がって、スケッチブックをマリノに見せる。
「副部長が可愛いのさ!」
スケッチブックには副部長が描かれ、その横にはタクトも描かれていた。
「これは誰?」
マリノが指差す。
「これはね、タクト君」
「タクト君?」
「うん。ツナシ・タクト君」
(銀河美少年のことか……)マリノが心のなかで呟いた。
「カースケの雛を助けてくれたんだよ」
ミズノはマリノに別のスケッチをマリノに見せた。マリノがスケッチのページをめくる。タクトが何枚にも渡って描かれている。マリノの携帯の着信音が鳴る。
マリノが携帯を開くと、メールが来ていた。メールには

送信元Vanishing Age
集会求む

とだけ書かれていた。マリノは携帯を閉じると、
「お姉ちゃん、ちょっと出かけてくるから」
と言ってミズノの部屋を出て行った。

スティックスターを先頭にして並ぶ三人の仮面少年の前にマンティコールが現れ、横Vを作って
「綺羅星!」
と叫ぶと、
三人も
「綺羅星!」
と答え、マンティコールの前にひざまずいた。スティックスターが口を開いた。
「代表にお願いがあります。今宵オレがタウバーンと戦うことを許可してください」。
「第3フェイズになるまで勝てないというヘッドの言葉を信じてないの?」
マンティコールが少し苛立った声で訊く。それにスティックスターが反論する。
「スタードライバーになって間もないあなたは、まだタウバーンの戦いをまだ知らない」
「確かに」
「今後の作戦のためにも、敵の戦い方は見ておいた方が良いかと」
黄色髪がスティックスターを援護射撃する。
「そう……あの銀河美少年ツナシ・タクトの力を是非あなたに見てもらいたい」
スティックスターがマンティコールに畳み掛ける。
「ツナシ・タクト……いいでしょう!敵の戦力を知るためには、確かに意味のある戦いです」
マンティコールが扇子を広げて前に差し出す。
「戦ってきなさい!スティックスター!」
「ふっ」
頭を下げたままスティックスターが嘲るように小さく笑った。

シンドウ邸の稽古場。タクトは両手に2本の木刀を握って構えている。
「有り難いねえ。シンドウ流古武術の師範代にわざわざ稽古をつけてもらえるなんて」
「気をつけろ。僕のは少し長いぞ」
スガタは木刀を握って、タクト向かい合っている。
「では遠慮なく」
タクトは間合いをとったまま動かない。
道場には「明鏡止水」の文字と「無」の掛け軸。
ジャガーとタイガー、そしてワコが立ち会っている。
タクトがスガタに打ち込む。2本の木刀をスガタに乱れ打つが、すべて受け止められ、かわされてしまう。タクトはもう一度スガタに攻めかかるが、最後にスガタに喉元をツキでさされてしまう。
「お見事。けど二度目はないぜ」
タクトがニヤリと笑う。
「次は払えるってか?戦いに二度目はない」
スガタが冷ややかに言う。
「これは稽古だろ?」
とタクトが返したところで登場がモノトーンに変わる。ゼロ時間だ。ジャガーとタイガーも固まっている。
タクトの前に、マントを羽織った城の胸壁みたいなサイバディ・ラメドスが降りてくる。
「そろそろ来ることだと思ってたぜ」
タクトはジャンプし、タウバーンとアプリボワゼする。
「颯爽登場!銀河美少年タウバーン」
「見せてもらうわよ、銀河美少年……あなたの力を。行きなさい、スティックスター!」
マンティコールが命じる。
「馬鹿な女」
スティックスターがマンティコールに嘲るような眼差しを向けたあと、タウバーンに視線を移す。
「さ~てちゃっちゃと片付けるか。スターソード、サルドニクス!」
上下に合わせたラメドスの両拳からスターソードが現れる。
タクトもスターソードエムロードとサフィールを出す。
ラメドスの強力な打ち込みを、タウバーンは二本のスターソードで食い止めるが、防戦一方で攻められない。
焦れるスガタが王の柱を使おうと右手を上げるが、ワコに止められる。
「大丈夫。タクト君を信じて」
「チェストぉぉ!」
タクトが右腕を振り上げると、タウバーンがスターソードを下から振り上げ、ラメドスのスターソードを天へと飛ばした。
「どうだ!」
タクトが叫ぶ。
ラメドスは動じることなく、両手を合わせて棒を出す。
「棒術!?」
タクトがひるむ。
ラメドスは両手に握った棒を天へと向ける。そこにタウバーンが振り払ったスターソードが落ちてきて、棒に刺さり、棒は槍になった。
ラメドスはタウバーンに向けて槍を回転させる。
「勝負だ銀河美少年!」
スティックスターがそう叫ぶと、ラメドスは目にも留まらぬ速さで執拗に槍をタウバーンに突き出す。タウバーンは槍を必死にかわしながら、攻撃の隙をついて槍先のスターソードをもぎ取った。スティックスターがたじろぐ。タクトが叫ぶ。
「豪快!銀河十文字斬り!」
タウバーンが二本の剣を持って舞い、ラメドスにとどめを刺した。
「確かに二度目はなかったな」
スガタが満足気に笑みを浮かべる。
「あれがツナシ・タクト……」
マンティコールが低く呟いた。

電気柩からスティックスターが出てくる。待っていたのは代表代行のマンティコールではなく、委員長だった。
「やっぱり、第3フェイズじゃないと勝てないな。早いとこレベルアップよろしく」
スティックスターはスタードライバーのバッジを委員長に渡した。
「敗因はフェイズの問題だけか?」
委員長が尋ねる。
「同じ条件だったら、オレが負けるわけないっしょ。だから早く日死の巫女を見つけてね」

戦いが終わって家に帰ったマリノはミズノとお風呂に入る。
「何を見ているの?」
シャワーを浴びているミズノがマリノに訊く。
「水の流れる様を鑑賞しております」
湯船につかっているマリノが答える。
ミズノが風呂に入ってきて、
「そういえば、さっきどこへ行ってたの?」
とマリノに尋ねた。
「森の奥……フクロウの集会」
「ほんと?」
ミズノが眼を輝かせる。
「うっそ~」
とマリノ。
「な~んだ、ウソかよ」
ミズノがふくれる。
「うそつきだけど、あの約束は守るよ」
「ん?」
「ミズノはお姉ちゃんが守ってあげる。絶対に誰にも気づかせない。あなたが日死の巫女だということだけは」

真の綺羅星の三人組はマンティコールの命令に従っているフリをして、ただその力で日死の巫女を探し出せたら用済みという面従背腹の態度でマンティコールを侮っていますが、実はマンティコールは、すでに日死の巫女が自分の妹であると知っていて、その妹を守るためにウソをついます。マンティコールの方が一枚上手ということでしょう。






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