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2011/06/04

爆笑問題のニッポンの教養「間違いだらけのエネルギー選び」

今回の話、原発はダメだという話でした。代替エネルギーを開発する必要性は当然ですが、百年後、脱原発が間違いではなかったと誰が言えましょう?

日本は脳死をヒトの死としなかったために、臓器移植ができずに助かる命が助からなかったということもあります。その責任は誰にあるのか?

NHK解説委員の室山哲也が、核のゴミを地下に埋めるのは、未来の世代に問題を先送りしているだけだと言ってました。しかし化石燃料による二酸化炭素の排出が、環境に与える影響を、今の世代は先送りしていることを忘れてないでしょうか。

今も出続けるプルトニウムを燃やさずして核のゴミなんか減りません。減らすためのMOX燃料です。(http://www.japc.co.jp/cycle/mox10.html

これは手を出さなければ安全というのは、自衛隊を持たなければ戦争にならないというロジックだと思います。

アメリカは数十年間原発を建設していなかったものの、原子力潜水艦の原子炉やトモダチ作戦でも展開した原子力空母の原子炉がおかしくなったときの為に出動する部隊をアメリカ軍は持ってます。日本にもやってきました。自衛隊は化学兵器なんか持ってませんが、生物化学兵器戦の部隊がいたことで、オウムのサリンテロに出動しました。

危険なモノほど対抗しうる技術を持ってないとダメです。

飯田哲也は太陽電池の価格はもっと下がると豪語してますが、それに乗っかって太陽電池畑に投資するとかいってる孫正義はビジネスマンとしてどうなんでしょう。世界の富豪、ビルゲイツのエネルギーへの投資はもっと分散的です。

ビル・ゲイツ、エネルギーを語る―「福島以後もやはり原子力はキロワット時あたり死傷率で石炭より安全」

こういうタイトルを見ると馬鹿なと思う人が多いでしょう。

日本の福島原子力発電所の災害以後、公衆は当然ながら再び原子力エネルギーに対して懸念を抱くようになった。しかしビル・ゲイツの意見は違う。ゲイツは今日(米国時間5/3)ニューヨークで開催されるWiredビジネス・カンファレンスで原子力発電、特に次世代モデルの原子力発電のメリットについて語った。不安は多分に過剰反応だと彼は考える。「キロワット時あたりで比較すれば原子力より石炭による死傷者の方が問題にならないほど多い。しかし石炭の場合、事故一回あたりでみれば〔原子力災害で想定されるよりも〕死傷者が少ない。これは政治家にとっては大きなメリットだ」とゲイツは述べた。

ゲイツは単に主張するだけでなく、自身の資金を投じている。彼は元部下で親友のネイサン・ミアボルド(Nathan Myrhvold)の原子力エネルギー事業、Terrapowerに 出資している。このスタートアップが開発中の次世代原子炉は、在来型に比べて核廃棄物の量を1000分の1に減らすことができる。

しかしゲイツが投資しているのは原子力ばかりではない。バッテリー、太陽光発電、バイオ燃料など10以上の会社に投資中だ。「われわれはすべての可能性を追求する必要がある。エネルギー分野に対する人材の質も利用出来るツールも20年前とは比較にならないほど上がった。それでもわれわれがエネルギー分野でブレークスルーを得られるかどうかは分からない」とゲイツは言う。

太陽光発電、風力発電には大きな可能性がある。しかしこれらは継続的にエネルギーを供給できない。それがゲイツが原子力を推す理由だ。「エネルギー分野での前進は経済全体の拡大のために必須だ。しかし解決しなければならない重要な問題が3つある。コスト、安定性、環境への影響だ。価格が高すぎても困る。供給がいつなんどき途切れるか分からないのでは困る。地球環境を破壊されても困る。そうした点が解決されねばならない」とゲイツは述べた。

その中でもコストは新しいエネルギー源が直面するもっとも困難な課題だ。「われわれは豊かな国に住んでいるためにコスト意識に乏しくなっている。われわれは太陽光発電や風力発電のために少々余分に払える経済力があるからだ。しかし世界に真のインパクトを与えるためには代替エネルギーのコストは現在の化石燃料と競走できる値にならなくてはいけない。世界の80%の場所ではエネルギーはもっとも経済的なものが購入されるわれわれはエネルギーが世界中で適切な価格で提供されるよう助けなければならない」と述べた。

各家庭が分散発電して、余剰電力をスマートグリッドに戻すというアイディアはどうか? ゲイツは「魅力的なアイディアだが、実現性は低い」と評した。代替エネルギーとしては、砂漠の太陽光発電のような大規模な施設の開発は必要だろう。“家庭で発電するというのは魅力的なアイディアだが、エネルギー問題に本当に影響を与えるには砂漠の太陽光発電所のような大規模な施設が必要だ」と述べた。

http://jp.techcrunch.com/archives/20110503bill-gates-nuclear/

スタンフォード大学の教授は「常識を徹底的に疑え」と何度も書いています。


イノヴェーションこそアメリカの底力。

スペインでは太陽光発電バブルがはじけてそうですよ(クーリエ・7月号45ページ)。政府が1つの太陽光発電施設の規模を50万KWに制限したそうです。風力のような成熟した技術と太陽光などの未発達の分野は区別すべきだと、風力発電を行っているイベルドロラ社の会長が言ってます。

ビジネスを開発していくヒトなら、成功しない可能性も頭においておかなくてはなりません。飯田哲也は別に自分で起業しているわけでないので、理想をぶち上げても損はしないでしょう。投資すれば開発が進むみたいなことも言ってましたが、それは分かりません。努力すれば、みんな野球選手になれるのでしょうか?

水素燃料っていう技術が研究されていたんですが、福島以後誰も言ってません。水素燃料を作り出すコストが、水素燃料が生み出すエネルギーの価値を上回っているそうです(水素燃料を生成するには、水を電気分解するか、天然ガスなどの化石燃料から水素を抽出するか、どちからの手段をとらなくてはいけないからだそうです)今、未来のエネルギーって言ってるものでも使い物になるかどうかは未知数です。ちびっ子のど自慢で優勝した子供が大人になって歌手として成功できるとは限りません。逆にスーザン・ボイルみたいなおばちゃんが突然現れることもあります。

今実用化されていないということは、技術的な障害(生産価格面も含めて)にぶつかっていると言うことです。それを乗り越えられるかどうかはわかりません。

技術研究はある意味、先が見えないわけですから、地図を持たずに自動車で道路を進むようなものです。優れた技術が偶然見つかったというのも多いのです。(JINに出てくるペニシリンも偶然の産物です。スーザン・ボイルも偶然でしょう)

ヒトの人生と同じく、技術開発に行く手に崖があるのか信号があるのかわかりません。投資を運転速度にたとえれば、どんなに運転のスピードを上げても、赤信号があれば止まらざるを得ません。止まってしまえば、投資は無駄になります。迂回するか、別の方面の技術で青信号にする必要があります。

青カビのペニシリンの効果は実は古代エジプトでも多少理解されていたようですが、古代エジプト人は腐ることはわかっていても、細菌を知らないのでペニシリンが今のように使われることはありませんでした。

技術は一点突破ではなく、多角的に取り組まなければ先に進まないように思います。

ガリレオ・ガリレイはヘリコプターのスケッチを残していますが、実用化はしませんでした。実現するのに必要な技術がなかったからです。

自転車だってゴム生産と加工技術、歯車とチェーンを組み合わせた動力伝達システムの概念、金属溶接や加工技術がなければ存在しません。そうした技術や概念が昔からあれば自転車は江戸時代にあったはずです。

原発の安全性が高まる可能性がないと言い切れないというなら、どうして他の技術が実用化されるなぜ言い切れるのか?思考に偏りがあると思います。

新型原発を含めていろいろな研究を多角的に進めるべきです。核反応や放射能を制御できなくて人類文明に未来があるのかとも思います。

資源なくなった文明の末路。

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