猿の惑星:創世記(ジェネシス)はアバターの5倍おもしろい
チンパンジーのシーザーはCGなのですが、アバターの青い人たちより全然感情移入できます。こいつはひでえ面白い。
主人公の父親を演じるジョン・リスゴーはハリーとヘンダスン一家っていう猿が出てくる映画に出てました。
火星への有人ロケットが打ち上がったりしてちゃんと「猿の惑星」につながっています。登場する類人猿も、「猿の惑星」に出てたよなと思いました。
以下、ネタバレありです。
監督を務めるルパート・ワイアットは「これは神話の一部分であり、そう見えるようにしなくてはならない。他の映画との関連はなく、オリジナル・ストーリーである。旧作が好きな人も満足してくれるだろう。『バットマン ビギンズ』のようにファン層を取り込めるかでこの映画の真価が問われる」と語った。
というのがウィキペディアに載ってました。まさにその通り。
シーザーの母親はアルツハイマーの治療薬(ウィルスの一種)を打たれて脳の神経細胞が爆発的に増えて知性が飛躍的に向上し、治療薬の臨床試験の許可を理事会で得るために成功例として引き出されそうになるのですが、狂わんばかりに抵抗して凶暴化したために射殺されます。なぜ凶暴化したかというと、それは生まれたばかりのシーザーを守るためでした。
シーザーは処分を免れてアルツハイマーの治療薬を開発していたウィルに引き取られます。シーザーは治療薬を投与された母の影響で知性が人間よりも優れていましたが、家の外には出してもらえず、悶々とした日々を過ごしていますが、ウィルの父親(アルツハイマーを患っている)が勝手に隣人の車に乗り込んでしまい、ヘマをやらかしてケンカになったので、シーザーはウィルの父親を助けようとして隣人に怪我を負わせてしまい、動物保護センターに収容されてしまいます。
そこは人権無視の監獄でシーザーはチンパンジーだと辱められ、いじめられ、服従を強いられます。そしてシーザーはウィルのもと(ウチ)に帰れないと知ると、一緒にいる猿たちをまとめてリーダーとなり、自由を勝ち取るための反乱を起こします。
チンパンジーのプリズンブレイク。スコーフィールドです。
この話、リーダーたるべく能力を与えられて生まれた者が、自らの使命を悟り、虐げられている同胞を助けるための戦いを始めそれを勝ち取るという、まさに神話の英雄創造です。シーザーという名前も暗示してます。
ブルース・スターリングの「われらが神経チェルノブイリ」っていうドラッグを分泌するDNAかなにかを脳に打ち込むのが流行って、それが猿とかリスとかに拡大し、彼らが文明を形成するという短編があるのですが、それを思い出しました。
ここがシーザーのウチと息子の独立を父のウィルが認めるといういい話で終わるのですが、エンドロールが始まるとああこうやって人類は滅亡したのねとわかります。
シーザーが「自由の女神」をいじっていたり、なかなか面白いです。
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