米朝協議に前後して必ず核開発と飢餓のニュースが流れるような
アメリカと北朝鮮が核開発の協議を始めると、北朝鮮の核開発はこれだけ進んでいるというニュースと北朝鮮の飢餓が深刻化しているというニュースが流れるような気がします。
【ジュネーブ共同】スイス・ジュネーブで始まった核問題をめぐる米朝高官協議は24日、初日の日程を終えた。米国のボズワース北朝鮮担当特別代表は記者団に「差は狭まったが、依然として解決しなければならない相違点がある」と述べ、協議2日目の25日に北朝鮮側とさらに突っ込んだ協議を行う考えを示した。
ボズワース氏は「2国間と多国間の対話を再開させるため、しっかりした土台を築くことが目標だ」と表明。協議の具体的な内容は明らかにしなかったが、ウラン濃縮の即時停止など非核化に向けた真剣な取り組みを北朝鮮側に求めたとみられる。
http://www.47news.jp/CN/201110/CN2011102501000051.html
北朝鮮は中国の勢力圏から抜け出すためにアメリカを使っているとも見えますが、アメリカも北朝鮮のために中国と対峙する気はないと思います。(台湾に中国が進出してきたらアメリカは黙ってないでしょうけど)
それはともかく、なぜかこのタイミングで北朝鮮の核開発はこれだけ進んでいるとか、北朝鮮の人民は飢えているという話が出てきます。
【ソウル=中川孝之】北朝鮮北西部の平安北道(ピョンアンプクト)の地下で、2006年に完成したウラン濃縮施設が稼働しているとの情報があると、韓国の野党・自由先進党の朴宣映(パクソンヨン)議員が19日、国会での質問で明らかにした。
朴議員によると、情報は同施設で警備を担当していた現役兵士から約2か月前に入手。兵士の証言では、平安北道・栗谷(ユルゴク)で濃縮施設の建設工事が01年から始まり、5年後に完成した。
さらにこの兵士は、同施設で製造された小型の核弾頭はすでに、射程500キロ・メートルのミサイルに搭載された上、ロシア製の軍事車両で韓国との軍事境界線に近い江原道(カンウォンド)に運ばれ、実戦配備されていると述べたという。
栗谷は北朝鮮が昨年11月、米国の専門家に公開したウラン濃縮施設のある寧辺(ヨンビョン)の北方45キロ・メートルにある。
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20111019-OYT1T00998.htm
北朝鮮の核問題をめぐる米朝協議が24日から2日間の日程で、スイス・ジュネーブで開かれる。7月に続く協議の焦点は、昨年11月に北朝鮮が公開したウラン濃縮プログラム(UEP)の扱いだ。北朝鮮にとってウラン型核兵器は「金正恩大将の切り札」である。すでに濃縮活動を開始している北朝鮮に時間を与えれば、いずれは核兵器の量産態勢…という悪夢が現実味を帯びてくる。事態に懸念を深める米国に対し、核取引を仕掛ける金正日総書記の駆け引きは、危険水域に入った。
北朝鮮の別名は「鉱物標本室」。タングステンはじめレアメタル(希少金属)などの埋蔵量が多く、天然ウランは採掘可能な埋蔵量が推定400万トン(韓国統一省、日本原子力産業会議)とされ、北朝鮮は現在、世界で確認されている天然ウラン埋蔵ナンバーワンのオーストラリア(114万トン)を上回る「ウラン大国」なのだ。
その北朝鮮が、ウラン濃縮技術と必要な資材を獲得して複数の施設で兵器用ウランのプラント生産を始めたら…。米国の描く悪夢のシナリオである。
北朝鮮は昨年11月、訪朝した米ロスアラモス研究所元所長のシーグリード・ヘッカー氏らに寧辺核施設で約2000基の遠心分離機が稼働しているウラン濃縮施設を公開した。北朝鮮はこれを「平和利用のため」の施設とするが、信じるものはいない。
http://sankei.jp.msn.com/world/news/111023/kor11102312000000-n1.htm
遠心分離機とはこういうもの(リンク)。
ちなみにイランは2008年の段階で3000基の遠心分離機でウラン濃縮を行っていますが、この時点では核兵器製造に必要なウランを確保したものの、軍事転用できる濃度にはなっていないようです。
技術的な点として、イランが兵器用高濃縮ウランの製造に着手するためには、現存のウラン濃縮装置を高濃縮ウラン製造用に再構成しなければならないが、イランがその技術を取得しているかどうかは定かでない。仮に技術的に可能であっても、ウラン濃縮装置の再構成は、当然、IAEAの査察・検認によって検知されるため、厳しい制裁措置を招くというリスクを伴うことは言うまでもない。他にも、核兵器の製造には、高濃縮ウラン(UF6)の金属ウランへの転換、核弾頭の設計、及び金属ウランの核弾頭型への鋳造などといった技術の習得が求められるが、この点について、IAEAは、イランがパキスタンのカーン博士のネットワークから金属ウランの転換・鋳造に関する文書の提供を受けたことについては確認したが、金属ウラン転換・鋳造の研究・開発を行った形跡は確認されないと報告している(参照3)。従って、現時点では、イランは、ウラン濃縮能力を向上させたが、核兵器化に必要な技術の習得には至っていないと推定される。
http://www.jaea.go.jp/04/np/nnp_news/0108.html
核協議が行われるので北朝鮮の核開発の進展についての報道がなされるのは当然の流れですが、なぜに貧困とか飢餓も一緒に流れるのか。
北朝鮮で、集中豪雨と洪水により、飢餓が深刻化しています。
化しています。プレスTVの報道によりますと、北朝鮮では今年7月に発生した大洪水により、以前から食糧不足に苦しんできた同国南部の農村地帯、黄海南道(ファンヘナムド)では、数万ヘクタールに上る田畑や数千棟の家屋が破壊されています。北朝鮮政府によりますと、今年夏の集中豪雨と洪水そして、2つの大型の台風の襲来により、ファンヘナム道の穀物の80%が失われたということです。
ファンヘナム道は、北朝鮮の穀物全体の3分の1を生産しています。国際的な制裁や食料品の価格の高騰に直面する一方で、北朝鮮は厳しい寒さが予想される今年の冬も、穀倉地帯であるファンヘナム道で生産される小麦やじゃがいもの3分の2を失うことになります。
ファンヘナム道の中心、海州市(ヘジュシ)当局によりますと、洪水による被害のため、同市の人口の40%が飲料水のない状態に置かれている、ということです。
これにより、この地域の住民特に、年少の子供の間で、重度の栄養失調が広まっています。
http://japanese.irib.ir/index.php?option=com_content&view=article&id=21668:2011-10-08-11-40-31&catid=17:2010-09-21-04-36-53&Itemid=116
北朝鮮で600万人が食料不足に、5歳以下の3分の1が栄養失調―国連
2011年10月21日、国連人道問題調整事務所(OCHA)のバレリー・アモス事務次長は北朝鮮の食糧事情について、「約600万人が食糧不足に陥っている」と報告した。23日付で新華網が伝えた。
アモス事務次長は17日から21日まで北朝鮮に滞在し、食糧事情に関する調査を行った。同事務次長は「北朝鮮では現在、約600万人が食糧不足に陥っており、国際社会は緊急に支援する必要がある」と報告。北朝鮮政府は最近、食糧不足のため、1人あたりの食糧配給量を減らしたという。
国連は今年、北朝鮮向けに7300万ドル分の食糧支援を呼び掛けたが、今のところ目標の34%しか達成していない。同事務局長は「冬の到来の前に国際社会は北朝鮮に対する支援を強化すべきだ。北朝鮮の子どもの栄養失調は深刻だ」と訴えた。
世界食料計画によると、北朝鮮の5歳以下の子どもの3分の1が慢性的な栄養失調に陥っており、このまま支援が受けられなければ、死亡の危険が高い急性栄養失調になる危険がある。また、一部の専門家は、北朝鮮は数カ月にわたり洪水被害に見舞われており、これも食糧不足に拍車をかける原因になっていると指摘している。(翻訳・編集/NN)
米をよこせという意思をビシビシ感じます。
被害者を装って銃を隠しているという姿勢ではお互いの信用も構築できないでしょう。
なのでウランと食料&石油を物々交換すればいいのではないでしょうか。日本も韓国も原発ありますから。
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