福島の米は安全といえるか? では安全とは何か?
非国民と題されたブログの書き込みがどこぞで紹介されていました。
避難区域が解除されてしまい、福島から遠く離れた土地のキノコから猛毒物が検出されているのにも関わらず福島の米が全面出荷になりました。
「米からの放射性物質は検出されませんでした。」と。
いや、正直それ嘘だろ、普通に。
確かに二本松で生産されたお米から基準値より高いセシウムが検出されたのに、福島の米は安全だと宣言されました。確かに怪しいです。
でも全然食べられますよ、拙者は。非国民とか国民とかじゃなく。
東日本大震災:福島・二本松産米セシウム検出 コメ農家「収穫も出荷もしない」
福島県二本松市産の新米予備検査で国の暫定規制値と同じ1キロ当たり500ベクレルの放射性セシウムが検出された問題で、生産農家の男性(56)が24日、毎日新聞の取材に応じ、本検査の結果にかかわらず、「周囲に迷惑をかけるから出荷はしない」と話した。「何も悪いことはしてないのに。初めから作らないほうがよかった」と無念さをにじませた。【山田毅】
男性の水田は同市小浜地区の山間部にある。稲穂をつけた田んぼが広がり、遠くには磐梯山を望む静かな農村地帯だ。
祖父の代に山を買って、田んぼを切り開いた。16歳のころから農業を手伝い始め、すでに40年がたつ。大工のかたわらに農薬などを極力使わない安全なコメの生産に努めてきた。予備検査の結果を知らされたのは23日夕。県の4月の調査で近くの土壌から1キロ当たり4600ベクレルを超える値が検出されていた。「ある程度高い値が出ることは予想していたが、500という値にはびっくりした」という。
作付けにあたっては、市から「大丈夫」との連絡をもらっていた。「手間ひまと肥料などの経費は無駄になった」と、今年の収穫も出荷も断念した。
「本検査で400になっても、消費者は安全と思わない。生産者の責任でうちのコメは絶対出荷しない。ほかの安全な福島県のコメに迷惑をかけるから」。7頭の肉牛も飼育しているが、稲が収穫できなければ、餌の稲わらも用意できない。今後の飼育もあきらめるつもりだ。
同居する次女夫婦に7月、初孫が誕生した。外の物干しに干された孫の服を指さして「本当は外に干すのも心配。原発から遠いはずなのに、理由は分からないけど線量は高いんだ。でも避難の指示や特別な補償もない地域。いったいどうしろというんだろうか」とつぶやいた。
生活基盤を奪われようとしている現状に「東電は生きていくための最低限の補償をすみやかにしてほしい」と訴えた。
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110925ddm041040061000c.html
セシウムをイネが吸収する率は粘土質の土壌が砂の土壌かによって違ってきます。
500ベクレル/kgのお米が採れたのは砂の多い水田だったそうですが、それは福島では少なく、セシウムをイネが吸収しにくい粘土質の水田が多いそうです。
放射性セシウムがゼロじゃないと安全という意味ではありません。そもそもお米にはカリウム40という放射性物質が20~70/kgベクレル、ほうれん草には30~370/kgベクレル含まれています。
http://www.atomin.go.jp/reference/radiation/familiarity/index03.html
放射性物質ゼロなんてそもそも自然界ではありえません。
ちなみに普段食べているお米には残留農薬があります。
http://www.maff.go.jp/j/syouan/nouan/kome/k_beibaku/pdf/21bunsekikekka.pdf
しかし安全です。中毒で死んだとか聞いたことがありません。安全はゼロではないです。そもそも生きるために必要な酸素すら細胞レベルでは毒ですよ。
無農薬野菜もお米も今はあります。そういう選択肢もありますが、高い。贈り物にはいいと思います。
余談ですが、植物は虫に襲われると体内に毒を増やしたりします。
人体への毒性を考慮すべきは、残留基準が厳密に定められている残留農薬ではなく、植物が自ら生成する天然農薬なのだ。
無農薬栽培リンゴは農薬を利用していないので、人工農薬の残留量は0だが、代わりに病害虫に冒されるリスクが高まるので、自己防衛として体内に天然農薬を増産する。口に入る農薬の99.99%が天然農薬であるという先の研究結果に照らして考えれば、ストレスに晒され体内に天然農薬を生成した無農薬/有機栽培野菜よりも、適切に人工農薬を利用されストレス無く育てられた野菜の方が、むしろ健康に対するリスクが低くなるのではないか。少なくとも、無農薬/有機栽培野菜の方が身体によいとは断言できない。
調査では新鮮な476種類の有機栽培農作物と129種類の通常栽培農作物の大腸菌群による汚染状況を調べている。有機栽培農作物の大腸菌群汚染率は9.7%と、1.6%の通常栽培農作物に比べ6倍もの高率を記録した。有機栽培農作物の大腸菌(Escherichia coli)汚染率は平均では4.3%と通常栽培農作物と統計的な差はなかったが、中でも有機栽培レタスは22.4%という最高の大腸菌菌汚染率を記録している。12ヶ月未満の発酵期間の堆肥を利用していた農場の農作物は、より古い堆肥を利用していた農場の農作物に比べて19倍もの大腸菌菌汚染率が確認された。O157:H7汚染はいずれのサンプルからも確認されなかったが、サルモネラ菌(Salmonella)は1種類の有機栽培レタス及び有機栽培ピーマンから確認された。
ドイツで野菜が感染源かもしれない食中毒が起こりましたが、あれは大腸菌が原因でした。
何が本当に怖くて何が本当に大丈夫かは直感的にはわからない。それでもめてしまう。難儀な時代です。
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