TPP:米韓FTAは韓国に不利みたい
TPPは多国間交渉に持ち込めるのでアメリカの優位を崩せるチャンスもあるでしょうが、アメリカとの二国間で結ぶFTAでは、それは難しいかもしれません。
出席したある企業関係者はこう語る。「推進に向け、友好的な雰囲気かと思ったら、米側から異論が出た。日本の自動車市場は閉鎖的で、そうした状態が続く以上はTPPに参加すべきではない、と主張していた」という。
異論を唱えたのは米国の自動車業界団体「米自動車政策協議会(AAPC)」のマット・ブラント専務理事。元ミズーリ州知事で、最近になって会員の米自動車メーカーがスカウトしたという論客だ。
ブラント氏が言うには、「日米自動車合意から15年もたつが、日本市場では米国車のシェアが上がっていない。日本はいまだに閉鎖的であり、TPPのルールづくりに参加したら一段と不均衡を生む結果になる」
AAPCはオバマ政権にもこう訴え、日本参加への反対を呼び掛けているという。ただ、大統領は今のところ自動車業界とは一線を画す。自動車問題ではすでにゼネラル・モーターズ(GM)とクライスラーの法的整理に際し6兆円もつぎ込んでいる。米国には問題を抱えた業種はほかにも多く、それらを支援するにはTPPを広げていかないといけない、というのが現在の考え方だ。
米韓FTAが発効してもすぐには関税率が下がらない。乗用車は韓国側が主張した「関税の即時撤廃」が「5年後撤廃」になり、商用車については「米側は10年目に撤廃。韓国側は現行10%の関税を即時撤廃」にまで押し戻された。
しかも、米側には「自動車に限定したセーフガード(緊急輸入制限)条項」が付いた。米国車に対し韓国国内で協定違反があった場合、「米側は韓国メーカーに関税を2億ドル課することができる」決まりもある。これらを米政府に働きかけ、合意に持ち込ませたのはAAPCだった。
日本車は韓国車より米国内での販売台数が多く、AAPCはより厳しい制限を設けるよう求める懸念がある。だとすれば、TPPに参加するならルールづくりから日本は加わり、米側と直接交渉していく必要がある。TPPとは言っても、実質的には日米間に存在する関税を撤廃できるかどうかが、日本の自動車メーカーにとっては将来の競争力を左右する重大な問題である。
日本の輸入車に対する関税は0%ですよ。対するアメリカの輸入車に対する関税は2.5%。
関税撤廃はアメリカの自動車業界にとっては不利。
関税0%のどこが閉鎖的なのか。これを閉鎖的だというのは韓国のウリジナルと同じです。
事実をねつ造するのが論客とするなら、アメリカ自動車業界は終わってます。
国内自動車業界が不利になるから日本は参加させない方がいいと日本側がいる時に主張するとは、アメリカの企業は馬鹿なのでしょうか。
ただアメリカが日本の製品の関税を撤廃するのではなく、これ以上日本製品にアメリカが関税をかけないようにするためにTPPは不可避だと思います。
アメリカ西海岸のオークランドで、経済格差の解消を訴える大規模な抗議デモが、日本車などが陸揚げされている全米有数の港にも押し入り、港の業務ができなくなるなどの影響が出ています。
アメリカでは、経済格差の解消を訴えるデモが各地で続いており、このうちカリフォルニア州のオークランドでは、先月、警察が使用した催涙ガスでデモの参加者が大けがをしたことを受けて、大規模デモが呼びかけられました。2日は、およそ5000人が「資本主義をぶち壊せ」などと叫びながら街の中心部で抗議デモを行い、このうち一部が暴徒化して銀行などが入ったビルに石を投げつけるなどしました。さらに、参加者は、日本車などが陸揚げされている全米有数のコンテナ港のオークランド港にも押し入り、コンテナの上に上るなどしたため、港の業務ができなくなっています。港の管理者は、デモが続くと港で働く労働者だけでなく一般の市民にも経済的な影響が広がるとして、デモ隊に対し速やかに港から出るよう呼びかけています。全米各地では、経済格差の解消を訴える抗議行動が1か月以上も続いており、動きが収まる兆しは見えていません。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20111103/t10013708361000.html
これを日本に置き換えるならフジテレビに対して韓国ドラマを閉め出せと行われたデモと同じようなものでしょう。韓国のやり口が気に入らないと。それでアメリカのデモする人たちは、自由経済が気に入らない。それはTPPに反対する日本の人たちと同じでしょう。
このデモが拡大すれば、アメリカ市場から韓国車とともに日本車が排除される日が来るかもしれません。車だけですまないかもしれません。だからTPPが必要かと思います。
« 米軍日系人部隊に議会金章 | トップページ | サラリーマンNEO劇場版(笑)は意外と面白かった »
「経済・政治・国際」カテゴリの記事
- スーパー堤防は不要か?(2012.01.27)
- 防衛相に田中直紀氏(2012.01.13)
- 金正恩が乗ってる戦車は「軽戦車」(2012.01.09)
- 日本には真似できない中国の為替操作術(2012.01.01)
- 仙石「 消費税15%増税しないと、5年で日本が崩れるけど、それでもいいの?」(2011.12.29)
「TPPとは」カテゴリの記事
- 安倍首相もTPPに参加を表明しましたが、台湾も(2013.03.16)
- あさイチでやってたTPPの話(2011.12.12)
- TPPとはなにか? なぜわかりにくいか?(2011.11.18)
- たぶんアメリカはコメの自由化を求めてこない(2011.11.17)
- 野田総理「中国もTPPに参加してもらいたい」→無理だとわかってるでしょ本当は(2011.11.14)
この時期のアメリカのデモは、どうなんでしょうねぇ・・折角ホリデーシーズンなのに。。。
TPPは日本に不利なように見えて実は・・・な見方もちらほらありそうですね。実際、日本産牛肉は未だUS輸出は禁止でしたっけ?それが解禁される可能性もあります。日本産の農作物の輸出に関しても攻勢に出るチャンスはありそうです。結果、国内の農作物の価格は上がる可能性は否定できませんが。。。
蟹もアラスカあたりから大量に入ってくる可能性もあるでしょうし。。。いいこともあれば悪いことも当然あるので、どういう形で交渉を持っていくか、それが一番の不安です>現政権
投稿: とんと | 2011/11/04 12:16
とんとさん、どうも
まさにTrick or Treat。
仕事よこさないと暴れるぞと。
この場合、出てくるのはお化けじゃなくて、共産主義という幽霊かもしれませんが。
いいことしたいなら七面鳥でも食って内需拡大させろよと(日本に注文つけたみたいに)
今もカニはロシア産だったりするので、アラスカに変わった方がドル減らしになるかもしれませんね。日本が持つドルが減れば円安になります。
どういう形で交渉を持っていくか、それが一番の不安です>現政権
沖縄問題も迷走しましたからね。
自民党も面倒くさいことは全部民主党政権に押しつけて、消費税が上がってTPPの参加が決まった段階で政権への復帰というのを目論んでいるようにも見えますね。
自民党が本当の意味でアメリカの犬ならアメリカに有利な条件のTPPの方が良いわけですし。
投稿: 竹花です。 | 2011/11/04 14:12