謎解きはディナーの後で 第10話 最終回 聖夜に死者からの伝言をどうぞ…お嬢様、私の謎が解けますか?

謎解きの鍵はケーキでしたか。

親子のいい話でした。

野球とケーキの話。

麗子に犯人だと言われた影山

お嬢様は、どアホでございますか？

握ってるナイフには血はついてないし。

ナイフを握った手についた血は、倒れている宮地沙織の生死を確認してようとして床の血に触れたからだし。

ナイフを握っているのは、誰かか来たからだし（それは麗子だったし）。

ピルスナーグラスに注がれたビールの泡が消えているから、少なくとも10分以上前。

10分前は影山はリムジンで麗子を見送っていたし。

剣持 留美が昨日、殺された時に、影山が天道 静子の家を覗いて何かを捜していたという証言があると麗子。

しかも天道 静子の家の付近で落とし物をしていたとも影山は言っていた。

私、お嬢様に　1つだけ隠し事をしておりました。

こうなっては、お話するしかないようでございますね。

それはなにか

昨晩、ケーキ屋と野球の真剣勝負をしたのだった。

1打席のみの決戦。

シャラでございます！

ホームラン。

悔しくてグランドを右手拳で叩いて怪我をして包帯。昨晩はこの悔しさを忘れないために、天道家を覗いて記念の敗戦ボールを捜していたのだった。

ここに風祭警部が現われて、影山を宮地沙織殺しの容疑者として連行。

ショウレイのことを教えろと。教えたら解放してやると持ちかける。

これは超法規的な司法取引だ。

影山は応じない。

風祭モータースの車でも駄目。

だったらカツ丼でどうだい？

取り調べでカツ丼……

影山が食いつく。

誰もが人生で一度は経験したいスペシャルディナーだ。存分に楽しみ給え。

黙秘しますと影山。

風祭警部が叫ぶ、

ジーザス・クライスツ！（なぜ複数形）

クリスマスだけにね！

結局、影山は留置所にぶち込まれる。

そこに麗子の父が現われる。

明日中には出してやると影山に言う。

帰り際に、ひとつだけどうしても影山に伝えておかなければならない秘密が麗子にはあると耳元で……

（それがなんだか不明）

驚く影山。

麗子が影山を見に来た。

牢の中じゃクリスマスイブを愉しめない、本当に残念だったわね

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徹夜ですかと麗子に聞く、何よ化粧の乗りが悪いとか言いたいのと麗子が言うと、

くれぐれもお体には、お気を付けくださいと影山。

そんなのわかってるわよ。ツンデレか。

しかし風祭の犯人捜しは迷宮に入り込む。

夜は麗子お嬢様の本当に気まぐれサラダ。


影山がローストチキンを持って現われる。

麗子のサラダを見た影山。

お嬢様、少々気まぐれが過ぎるかと。

影山は自分のイブの予定を後回しにして麗子のところに来た。

影山……ちょっと感動の麗子。

しかし影山の主眼は事件解決。

そしていつものミラクル影山と麗子のミステリー作家田たちへの聞き込みを影山に説明が始まる。

「ダイイングメッセージの意味がわかった」と風祭のボケタイムスタート。


Ｘはアルファベットのエックスではないよ宝生君。

ローマ数字の１０！

事件解決にどうつながるかと麗子に聞かれて困る。単なる思いつき。

ふざけるのもいいかげんにしろ、こっちはいつ殺されるかわからないと作家たちが怒ると。

そんなこと言われても困りますなと開き直る風祭。


警察には任せておけないから自分たちで犯人を突き止めると作家たちが言い出すと、一緒に捜査しましょうと風祭。

昨日の敵は今日の友だ。

意味不明。

また風祭には見えてきた。

あれはエックスではない、ローマ数字の10でもない。


バツだと。

犯人はバツイチなんです！（アタック２５の児玉清だ）

作家みんなバツイチ。

みなさん、苦労されてますなあ。凄いボケ。

その頃、影山は留置所で一緒になった強面の男と敗戦ボールで掘りの中のキャッチボール。それを影山が男に渡す。

編集者佐藤と家政婦に聞き込みをしていたとき、里美の提案で「クリスマス」ケーキを食べることに。

台所には2つのケーキが置かれていた。1つは宮地が買った物（宮地が殺された時、床に落ちて潰れていた）、もう1つは里美が買った物。食べるのは里美の方。

里美が取り分けた佐藤のケーキにはマジパンのパンダ。

そしてディナーの後の謎解き：

2つの殺人事件の犯人は同一人物ではない。

剣持留美を殺したのは宮地沙織は合っている。でも推理が間違っている。剣持のダイイングメッセージを書いたのは、里美だった。

それは死んでいる剣持を見た里美が、母親の天道静子をかばうためでなく、編集者佐藤をかばうためにやったことだった。凶器のトロフィーを2階に投げ込んだのも里美。

里美は佐藤が肩を壊しているという情報を知っていたが、それだと2階までトロフィーを投げられないと勘違いして、佐藤を容疑者から除外させようとしたのだった。

宮地沙織のダイイングメッセージの奇妙なのは、手に血がついているのにケーキのクリームでＸが書かれていること。

被害者ではない誰かがＸを書いた。

宮地沙織のところに書かれていたのはエックスと書き順が逆。

これをバツと認識している人物が書いたはず。

バツの意味がわかったかと聞いてきたのは里美。

天道静子が殺しの容疑者と残っているという麗子に影山は黙る。

あら聖夜の奇跡に驚いて、言葉も出ないかしら、でもこれ奇跡じゃなくて、私の実力なの。麗子お嬢様が影山を挑発。

お嬢様、どうぞお座りくださいと影山。

この三ヶ月間、私が心を鬼にして毒を吐き続けてきたのはまったくの無駄だったのでございますね。

失礼ながらお嬢様

お嬢様の目はやはり節穴でございましたか。

お嬢様の推理力はやはり、ずぶの素人以下でございましたか。

そこまでレベルが低いというのであれば、私、本気で「ウケる」でございます。

麗子が天道静子の家に向かうとき、風祭は影山の敗戦ボールを強面の男から強引にもらってポケットに入れた。

麗子たちは天道家に着く。佐藤武雄は宮地沙織をなぜ殺したか。なぜ里美が佐藤をかばうのか。それは天道家が隠してきた秘密があるのだと影山が言う。

天道静子は作風が変わった10年前にすでに死んでいて、元の夫が残した借金と娘（佐藤と静子の子）を育てるために、静子付きの編集者だった佐藤が書き続けたのだった。

剣持の死体を発見した佐藤は警察に通報しようとしたが、それでは天道静子が死んでいることが公になってしまう。そこで剣持の死体を天道静子に見せかけてリビングに運んできて生きているように見せかけた。

麗子と風祭が話した体調の優れない静子は宮地の変装。

剣持のダイイングメッセージは静子に見せかけようとした黒いマニキュアがうまく取れず、インクをこぼしてダイイングメッセージに見せかけて、マニキュアを誤魔化した。その様子を、天道静子がいないと知った宮地は、佐藤に近づき、静子に変装して警察を騙そうとした。しかし宮地は欲深く、静子の印税の半分をよこせといっていた。佐藤は台所で宮地を刺した。

そう影山が説明しているところに佐藤がナイフを持ってやってきて、影山と格闘になり、麗子が影山を助けようとして花瓶を佐藤の頭に落そうとしたら、それは影山の頭だった。影山が倒れる。佐藤が麗子を誘うとしたとき、突然、風祭が現われて身代わりになった。

刺されたのは風祭でなく、強面の男から奪った影山の敗戦ボールだった。

奇跡の風祭。メリー風祭。

剣持の死体の横に佐藤が書かいた「X」は「ゲームセット」の意味じゃないかと影山が言う。

天道静子が実際にはおらず、佐藤が実の父親だと里美は気づいていることに彼は気づいていなかった。実の父親だと里美は知っているからこそ、クリスマスにバースデーケーキを注文して買ってきたのだった（しかも自分のお小遣いで）。佐藤の誕生日はクリスマス。

クリスマスケーキ。

バースデーケーキ。

里美は感謝の意味を込めて、バースデーケーキをクリスマスケーキに見せかけて佐藤に送っていたのだった。（佐藤が実の父親とは言っていないので、それを知られているとばれてはいけない）。

ダイイングメッセージに宮地のクリスマスケーキのクリームを使ったのも、すべて父親と父親が隠している秘密を守ろうとしてのこと。

そして佐藤は警察に自首する前に、生前静子が娘に二十歳になったら見せようと遺したビデオを見せる。

ありがとうございます。最高のクリスマスプレゼントです。

いい話じゃないか。東野圭吾か。

麗子の父が影山に教えた秘密は、麗子がいまだにサンタがいると信じていることでした。