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2011/12/13

坂の上の雲 第11回 203高地 その1 (適当に画像とか感想とか入れつつ)

数多の日本兵の血を飽くことなく啜り続ける旅順要塞。

乃木でなければ精神が壊れていると思います。

伊地知は精神的にやられてます。ドイツ留学組の英才だったのですけどね。砲兵科は陸軍のエリートです。

オープニングに渡辺謙のナレーションがない。
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冬の満州・沙河(場所はここ)に野営する好古のもとに気仙沼で金山(鹿折金山 ほんとに凄い金塊が出たようです)が見つかり、これで戦費は大丈夫だと総司令部は喜んでいると部下が報告する。

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あしにはこれがあれば十分じゃ、と一気飲みする。

同じ知らせを聞いた大山巌は高笑いする。そいを採掘すっとには数十億、投じなければならん。そうやって桂首相は皆の士気を煽ろうとしている「落語」だと思って聞いていればいいと児玉に言う。

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児玉源太郎がなるほどと頷いて笑う。

(大山巌には高い政治分析力がありますな。好古と似た人心掌握術を心得ています)。

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乃木はだめじゃろうなと児玉がしみじみと言う。

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こういうことが笑えんからダメなんじゃ。頭が固くて戦が下手なんじゃ。

(児玉は乃木が人として好きなんでしょう。この一言と児玉と乃木が第三軍の指揮権の話をするときの布石になってます)

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ここでナレーション。

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作戦開始を下令すべく軍帽をかぶる乃木。

(映像がいちいちカッコイイ)

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本日午前八時予定どおり、攻撃を開始すると伊地知が言う。

全軍攻撃開始と乃木が静かに言う。
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第三回総攻撃では、一大決死隊の突撃が計画された。

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のちに旅順の死闘の象徴的な存在として有名になる「白襷隊(しろだすきたい)」がこれである。

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(映像のセンスが一線越えました)

乃木の号令。

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今や陸には敵軍の大増加あり、海にはバルチック艦隊の回航、遠きにあらず。

国家の安危は、我が包囲軍の戦果によりて決せられんとす。

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(内地からもってきた28糎榴弾砲に砲弾を込めている。設置できたのですね)

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(28糎榴弾砲を指揮する砲兵将校か)

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(砲撃の観測員)

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諸子が一子君国に殉ずべきは、実に今日にあり。

こい希(ねがわ)くば、努力せよ!

それは白襷隊への言葉であった。

(乃木の苦渋に満ちた顔。胸が張り裂けんばかりではなかったかと)

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特別支隊の奮起により、必ずや旅順要塞を陥落させてみせますと、白襷隊隊長・中村覚が応え、同隊の士卒に命じる。
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「退却」の文字は、この戦いの間、抹殺すべし!

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坑道の中を走る三人の日本兵。

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導線をもって走り出てくる。

午後一時。導線をくくりつけて、
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点火!

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露軍散兵壕を地下から爆破!

(これは第一次世界大戦でも膠着した塹壕戦を打開すべく実施されました。そういう意味では伊地知はヨーロッパ的な思考の持ち主だったと言えます)

敵襲と勘違いしたロシア兵が撃ち始める。
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だが日本軍はまだ動かない。
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(良い構図)

突撃!

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乃木軍の前進が始まった。

満州の日本軍の安危は、旅順の乃木軍が握るような形勢になってきた。

事実、旅順攻略の乃木軍の様子がこれ以上悪化すれば、日本の陸海軍作戦は総崩れになり、日本国そのものが滅びるだろう。

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これが28糎榴弾砲の威力!

しかしマキシム機関砲の止むことなき攻撃に日本軍がなぎ倒されていく。
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仲間の屍を越えて露軍機関銃陣地に取りつくも、ロシア兵の反撃を受け、奪い返される。
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血みどろの白兵戦。

敵機関砲の砲火の中を日本兵が突き進む。
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突撃開始から3時間。全線にわたって攻撃が頓挫したとの報告が続々と司令部に寄せられた。

連合艦隊司令部にも連絡将校の岩村参謀から第三軍の攻撃失敗の報が届いた。軍、これに屈せず、その目的を達するため、再び同方面に突撃を実施せらるる筈にて、今目的の諸敵地に向かいて、盛んに砲撃を加えたりと補足がついていた。

このままでは後がのうなると真之。
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この総攻撃が失敗すれば、第三軍は立ち直れようになってしまう。

正面はもう無理じゃ。203高地だけを落してくれればそれでええんじゃ。

今更海軍の言うことを聞いては、陸軍の面目が潰れるということかと永田が怒る。

面目ではないと島村速雄。
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乃木さんは面目で、指揮を執る人ではない。第三軍は、今、すべての兵が、ここを切所(難所の意)と戦いおろう。その苦しさは我らと何ら変わりがあるろうか。

ロシアも苦しかはずじゃと東郷平八郎。
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そう思うしかないのだった。

白襷隊が夜陰に乗じて敵防衛線突破を試みる。
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鉄条網を切る。
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啓開した鉄条網に取りついた瞬間
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探照灯に照らされた!
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それでも構わず突撃
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露軍の攻撃

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黙って座る乃木。

この動から静への急展開。いいです。

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中村がなんとかしてくれるだろうと乃木が呟く。

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担架が通るぞ!
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大丈夫か!

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中村支隊長もやられた。部下に命じる。
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中村は倒れたが、最後まで戦い、目的を遂げられたし。

午前2時、白襷隊壊滅の悲報が第三軍司令部に届いた。
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中村支隊は甚大な被害を受けて退却した。

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中村め、退却の二文字を抹殺すべしと言うたとは、誰じゃったか!と伊地知が怒る。

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人ごとのような物言いはやめて頂けませませぬか!と津野田(前回、乃木に土下座した参謀)が伊地知を諫める。

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白襷隊は自らを肉弾と化して、ロシアの要塞にぶつけとるんです!十分な砲弾も与えず、作戦も立てられず、むざむざと兵を殺しとるんは!

津野田、控えよ!と豊島参謀。

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申し訳ありませんと津野田が伊地知に頭を下げる。

兵たちを むざむざ殺しておるんはわしらぞ

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乃木が口を開く。そして提案した。

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二〇三高地に攻撃重点を移してはどうか?

(乃木は伊地知よりは戦略眼と思考の柔軟性を有していたということでしょう。前線をつぶさに見た児玉と乃木は同じ結論に達します)

続きます。

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コメント

ちゃんと坂の上の雲のストーリーを踏襲しつつ
それでいて乃木も伊地知もただのバカではない(伊地知は児玉にばかにされますが)ように描いたのは評価したいですね、今回のドラマ

次回奉天が少々アレでもこの二〇三に金をかけたから仕方ないのかな、と思ってもいいというくらい凄い90分でした


それにしてもこの作品がかかれてから40年
たった40年でも資料がそろえばここまで変わるのかな、というくらい今と当時ではこの旅順に関する見方が違うのだなぁと思わされるシーンでもありました

わ?さん、どうも
>ちゃんと坂の上の雲のストーリーを踏襲しつつ
それでいて乃木も伊地知もただのバカではない(伊地知は児玉にばかにされますが)ように描いたのは評価したいですね、今回のドラマ

海軍の失敗が招いた旅順攻略という説明も入れたりして、よく出来ていると思います。ディテールも細かいですね。

そういえば、坂の上の雲で軍事考証をやったヒトのブログがあります。
http://navgunschl.sblo.jp/

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