坂の上の雲 日本海海戦頃の新聞
図書館に当時の新聞があったのでコピーしました。
当時の日本の雰囲気がわかると思います。
明治38年5月28日 東京朝日新聞
「海戦機迫る」
昨朝六時対州海峡において我が艦隊は敵艦隊を発見したりと、報府下の某所に到着したり彼我衝突の機、刻々と迫りつつあるもものごとし。
(クリックで大きくなります)
面白いのはその左の千島海峡の警報
北海道庁は択捉島留萌村長より、二十五日午後沖合に日本帝国軍艦にあらざる艦型の軍艦一隻航進すると認めたり又漁船は艦型不明の戦艦五隻を認めたり。
あと、インドシナにおける敵艦隊とか、ロンドン相場での日本公債やロシア公債の値段が上下していると記事になっています。
明治38年5月30日の新聞。
昔は表紙に広告が載ってます。
ラバロイドは俘虜収容所や戦地バラックの屋根に使われていますと宣伝してます。
催眠術活法(いかがわしい)
オ賀電気商会の「戦争は戦争、事業は事業」っていうキャッチフレーズは好きですね。
その右にあるのは東京座の公演。
右下にはキッコーマンの宣伝。
そして……
大海戦、大勝利 敵殲滅
滅盡(滅尽)せる敵艦
捕獲戦艦ニコライ一世。
株式の沸騰
廻逢たる百年目という論説(?)。
日本海海戦を丁度百年前に起ったトラファルガーの海戦になぞらえています。
敗軍の将ロジェストヴェンスキーもよくやったというような論調です。
如何にその配下のあらんかぎりの艦艇勢力を併合し、如何に自ら贔屓目に計算しても、到底日本の現在艦隊の勢力に劣れるその隊列を引率し、対馬海峡に入りたるその勇気その胆気、敵としても吾人は賞賛をおしむあたわず。
ロジェストヴェンスキーとロシアの敗因は運任せだと。
一敗してその海軍を失い、あわせてその国家を孤柱とするも、彼にありては恨みなかるべし。彼の本国は始めよして僥倖を頼み、彼の任務は始めよりして僥倖を拾うにありたればなり。しかるに我が東郷大将は決してその僥倖を許さず。その軍略の基礎は堅実にその任務を遂ぐるにあり。
船舶の戦時保険率が変更になりました。
« 坂の上の雲 12回 敵艦見ゆ その5 (画像と感想を交えつつ) | トップページ | 仮面ライダーフォーゼ 第16話 正邪葛藤 »
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- 劇映画 孤独のグルメ テレビ版とは違う味わい(2025.01.13)
- 侍タイムスリッパーは大当たり。これぞ映画。(2024.10.04)
- エイリアン:ロムルス ゴジラ-1.0と同じ原点回帰の面白さ(2024.09.11)
- 沈黙の艦隊、潜水艦乗りの話として面白いじゃないか!!(2024.02.10)
- NHKドラマ「あれからどうした」がめちゃめちゃ面白い。(2023.12.30)
「戦争・軍事関連」カテゴリの記事
- 歴史探偵「ハードボイルド!」応仁の乱という世紀末伝説(2021.11.12)
- 映画 空母いぶき これは面白い!海の騎士たちの物語(2019.05.28)
- 映画「ダンケルク」は戦場が舞台の脱出/救出劇&陸海空の群像劇。 (2017.09.12)
- 政府がレーザーでミサイル迎撃検討(ようやく)(2017.09.03)
- NHK スペシャル 全記録 インパール作戦 遺骨が出てきたら拝まざるをえない(2017.08.15)
「坂の上の雲」カテゴリの記事
- 坂の上の雲 第13回 日本海海戦(2011.12.25)
- 坂の上の雲 日本海海戦頃の新聞(2011.12.24)
- 坂の上の雲 12回 敵艦見ゆ その5 (画像と感想を交えつつ)(2011.12.24)
- 坂の上の雲 12回 敵艦見ゆ その4 (画像と感想を交えつつ)(2011.12.23)
- 坂の上の雲:ロシアからの視点(2011.12.22)
« 坂の上の雲 12回 敵艦見ゆ その5 (画像と感想を交えつつ) | トップページ | 仮面ライダーフォーゼ 第16話 正邪葛藤 »
コメント