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« 孤独のグルメが実写化! | トップページ | 坂の上の雲 第11回 203高地 その1 (適当に画像とか感想とか入れつつ) »

2011/12/12

あさイチでやってたTPPの話

あさイチでやっていたTPPの議論をまとめてみました。

反対派の人のしゃべり方だと交渉はできなそうな印象を受けました。

①食品の安全

TPP賛成派の山下一仁:2002年APECにて、EUの遺伝子組み換え農産物の表示を撤廃させようとアメリカが提案したとき、日本の農水省はオーストラリアとニュージーランドと連携してアメリカを孤立させて、アメリカに提案を取り下げさせた。日米間ではアメリカに一方的にやられるかもしれないが、TPPならアメリカを孤立させられる。

アメリカ国内にも消費者団体があるので、食品の安全に関してそうごり押しはできない。

反対派の藤井聡:アメリカはジャイアンで、日本はスネオ。日本が貿易障壁を撤廃(郵政改革、牛肉、自動車の規制改革)しないとTPPの日本参加を認めないと、アメリカ側は主張している。

経済的に疲弊するアメリカが日本の市場を狙ってTPPを日本に持ちかけてきたというのが反対派の意見。

それは違うと賛成派:アメリカの除く八カ国に工業製品を輸出している国がなかった。アメリカの今の政権を支えているのは労働団体。海外から安い海外製品が入ってくるのを恐れている。日本がTPPに参加したとたん、アメリカの自動車業界はそれに反対を表明。

SPS協定(遺伝子組み換え食品の表示)は各国の主権的権利だとし、アメリカもそれに入っている。

②給料とか就職とか

給料は上がらない。非正規雇用が増える。輸出手続きが簡素化されて海外への輸出はしやすくなり、技術力のある中小企業には有利になる。

反対派:労働分配率は大企業ほど下がっていく。日本はGDPの輸出の割合は10%。アメリカに対しては2%

賛成派:自動車産業は1300億円を関税として払っている。TPPによってこれが企業の利益になる。

反対派:政府の試算ではGDPの押し上げは2700億円。500万円の家庭で2700円の賃上げにしかならない。

賛成派:試算できない。中小企業は海外との結びつきを強くして、経済のパイを大きくする。

③医療

賛成派:混合診療をやるかどうかは日本の判断。そもそもお金持ちはアメリカで治療を現在も受けているので格差は存在する。現状、薬価が特許期間を過ぎても安くなっていない。アメリカの場合、特許期間が過ぎても安くなっている。

反対派:上がる。

最後に賛成派からすると:

「アメリカ人はおしぼりで手を拭かない」からアメリカの安全基準が低いという反対派の人の議論は、まったくおかしいです。日本では生肉食べてお亡くなりになってる方がいるのですけれど。

日本の貿易収入がさらに下がったらなったらどうなるの?とは反対派は考えてないでしょう。輸出依存率が日本より韓国の経済がひどいことになってることを考えません。

反対派は坂の上の雲の伊地知のように見えます。今、世界のルールが変わってきているように思います。日本が現在享受できている制度の利益はなくなるかもしれないんですよね。

TPP亡国論 アマゾン

TPPにする反対ならば、TPPに入るよりももっと劇的に日本の経済システムを根本的に変えていかないと立ちゆかなくなるでしょう。

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TPPとは」カテゴリの記事

コメント

私は今は参加しない方がいい気がします。
ユーロの崩壊を見ていると、ブロック化経済が必ずしもいいとは限らないと思うんです。
だだ
・TPPの交渉をネガティブリストからポジティブリストに変える。
・自国がデフォルトなど国益上危なくなったら途中でも抜けられる。
・ISD条項は新たに中立的な機関を儲けてそれぞれの国の国民の安全保障を優先する。
「これを入れなければ日本は参加しない」
とはっきり言ってくれれば、参加を考えてもいいんですけどね。

TPPは参加するとしてもさん、どうも

TPPは通貨統合をしないので、ユーロ危機のようにはならないと思います。TPPにEUのような通貨統合が含まれるなら、それには反対します。

とはいえ、万が一通貨統合してどこかの国がデフォルトを起こした場合には、日本はドイツのように輸出面で得をするはずです。そういう漁夫の利の狙うのは健全ではないと思います。

それに上に挙げた「富の未来」に書いてあったのですが、EUの根本的な問題は異常なまでに官僚主義で条項が多くで、自由度が低く、スピーディーな決断も制度改革もできないことだそうです。

日本に不利なのは困りますね。全部NOと言ってハブキにされたらABDC包囲網にさらされた戦前の日本になってしまい、悩ましいところです。

>日本の貿易収入がさらに下がったらなったらどうなるの?とは反対派は考えてないでしょう

日本のGDPからみた日本の輸出依存度は低い。
逆に韓国は高い。
だからあんな不利なFTAも飲まざるを得なかった。

日本は貿易で食ってるわけではない。
日本は経常黒字国であるがそのほとんどを占めるのは所得収支。


貿易収支ではない。

>日本は貿易で食ってるわけではない。
日本は経常黒字国であるがそのほとんどを占めるのは所得収支。

仰る通りです。

反対派の人は言ってませんでした。
所得収支は外国国債も含めた投資収益なので、外国の経済が儲かってもらわねばなりません。逆にアメリカなどの経済が冷え込めば、それも減るでしょう。米国債であればモラトリアムの危険性もないとは言えません。

所得収支の話になると、関税撤廃を越えた、市場開放というアメリカが主張する話になっていくと思います。

貿易依存度が低いのであればTPP参加によるメリットが少ないのでは?

※3さん、どうも
もし世界経済がこのまま変化しないなら、仰るようにある程度の外貨収入があるので、日本が経済協力協定に加わる必要はないと思います。

しかし世界経済の復調には懐疑的です。プラス思考ができればTPPに反対しています。

TPPはアメリカの陰謀だという論調が日本でもあるように、どの国にも反対派はいます。韓国はどえらい騒ぎになってます。そういう人たちが政権を取り、日本に対してアメリカや韓国が門戸を閉ざさないとは言えないほど世界経済は落ち込むかもしれません。

今年の10月日本は、貿易およびザービス収支が赤字で、投資による所得収支だけでなんとかもっている感じです。投資に頼りすぎたアメリカがどうなかったかはご承知の通りです。

坂本龍馬のような開国的な考えでTPP賛成ではなく、井伊直弼のように開国やむなしという感じです。

すいません、ちょっと混乱しています。
あなたはTPP賛成派ですよね?
世界が不況突入で外需が壊滅的になるのにTPP推進って矛盾してませんか?
賛成派の主張するTPPのメリットってのは関税や非関税障壁を取っ払ってより貿易や投資を盛んにしましょう、つまり外需に頼ろうっていうことですよね?

でもあなたの言うように世界経済が衰退していくなら普通内需振興に力を入れません?

※3さん、混乱させて申し訳ないです。
TPPは自由経済に見えますが、実際はブロック経済だと思います。

戦前の日本はこのブロック経済のどこにも入れなかったので、日本も経済圏を構築しようとしたというのも満州事変の一因としてあります。

>でもあなたの言うように世界経済が衰退していくなら普通内需振興に力を入れません?

海外との貿易がゼロになってしまう危険性も孕んでいると思います。今の世界は信用なりません(ナショナリズムが台頭しています)。もし貿易がゼロになったら北朝鮮状態です。

仰るとおり「普通」に考えれば内需拡大を進めます。

しかし日本政府が自民党政権から内需拡大とずっと言ってきてるのに、拡大していないという現実があると思います。公共事業による内需拡大は失敗し、日本政府はかなりの負債を抱えています。既存の経済モデルでは無理なのでしょう。

坂の上の雲の、児玉源太郎じゃないですが、普通でダメなら、普通ではあり得ない方策をとらねばならないと思います。

内需を拡大するには、「原資」が必要になります。それに現在の内需を維持する原動力としても外貨は必要でしょう。(あるいは 「日銀が金融緩和で70兆円刷れば、日本は復調し世界経済は復活する」という人もいます。それも一つの手だといます。)

貿易で原資を得ることを諦めるなら、ビジネスチャンスも内需拡大のとっかかりになるでしょう。
ではビジネスチャンスはいつ生まれるのか?
産業革命、明治維新、IT革命など、多くの場合、イノベーションや制度の改革と言った変革によってもたらされます。

なので反対派の方々との落としどころは、TPPに勝てるぐらいの体制改革をすることです。それなら内需拡大も見込めるでしょうし、TPPなんかに加盟する必要はありません。

ブロック経済って関税障壁で関係国を囲うってことなんでしょうけど、日本の今の関税率は世界的に見ても低く、たとえ関税があろうが無かろうが日本の輸出にあまり影響は出ないと思います。
それよりも為替変動の方が大きいぐらい。
それに日本のメイン輸出は家電や自動車などの耐久消費財ではなく企業などが購入する資本財です。
多少値動きしたからといって簡単に購入先をかえれるものではありません。
日本のA社しか作れないものをよそから買うことはできませんから。

その小さなメリットを得る為にTPPを進めるのはリスクがでかすぎます。

>公共事業による内需拡大は失敗し、日本政府はかなりの負債を抱えています。

公共事業の失敗とはよくテレビで報道されてる特定の者への過大な富の集中や経営悪化による赤字を懸念されてるんでしょうが、ひとくくりに否定するのは早計です。
どんな効率の悪いものでも真水の事業効果は存在します。
ただし需要不足が起きていない状況で実施し、かつ民業を代替するようなものは無駄になると言っていいでしょう。

>内需を拡大するには、「原資」が必要になります。それに現在の内需を維持する原動力としても外貨は必要でしょう。

金はあなたの言うように刷れます。
ただしインフレ率には注視しなくてはなりませんが、デフレの今の日本の状況ですぐにハイパーインフレどうこうは心配する必要はないでしょう。

>産業革命、明治維新、IT革命など、多くの場合、イノベーションや制度の改革と言った変革によってもたらされます。
>なので反対派の方々との落としどころは、TPPに勝てるぐらいの体制改革をすることです。

体制は別にTPPという外圧を利用せずともできるでしょう。


私が反対するのは単純にハイリスクローリターンだからです。

※3さん、どうも
>日本のA社しか作れないものをよそから買うことはできませんから。

なければなんとかしようとするのが人間です。
日本も中国から買えなくなるかもしれないレアアースの代用品の開発を進めています。

医療制度改革、年金改革、農政改革などは早急に進めないとまずいでしょうね。

お話、ありがとうざいました。

>なければなんとかしようとするのが人間です。

なければって別に日本は鎖国するわけじゃないんだし微々たる関税を許容すれば買えるわけですよね?

日本の得意分野は莫大な金と時間をかけて作られた技術そのものです。
開発にかかる金、時間、特許などによる訴訟リスク、それらを考えれば関税を払って買った方が企業も安上がりだと思いません?

※3さん、どうも
たとえが良くなかったです。言いたいことは逆です。日本が鎖国するのではなく、閉め出されされるかもしれないということです。

技術の件ですが、もっと安上がり方法があります。コピーです。中国はやってます。

中国や韓国のパクリって最終消費財に対してのものがほとんどですよね?
素材や部品を組み立てて製品を作るのは簡単ですが素材や部品それらを生産する機械などいわゆる資本財(中間財)を作り出すことは一朝一夕には出来ません。
それらは金と時間をかけた成果そのものですから。
現に中国や韓国は現在でも日本から大量の資本財を輸入しそれらを組み立てて商売しています。
韓国はもうだいぶ前から自国での基幹産業の育成に力を入れているようですが未だにうまくいってないようです。
それらは研究環境、人、金に恵まれている土壌で無ければ育ちません。
科学や物理の世界でもそうですがより根本的なところに近づくほど難解なのです。

また一般人に売りつける最終消費財と違い資本財には品質が求められます。
たとえばある企業が単純に安いからと中国の機械を導入したとしても故障が多く修理に金と時間がかかれば結局ランニングコストは高くなります。
またある企業が同じように安い素材、部品に切り替えても質が悪ければ不具合率が高まり生産効率が落ちることになります。
資本財が多少の値動きで買い替え先をかえることが出来ないというのはこういう性質を持っているからです。

最期に100歩譲ってコピーが問題だとしてもそれとTPPとは何の関係もありません。
中国や韓国がTPPに参加するなら意味はありますけど。
日本が参加しようがしまいがそれらの国はパクリ続けるだろうし、TPPとは別の問題です。

話が食い違っているようです。日本がコピーする国を訴えられる環境になければ、中国に限らず他の国もコピーしていくという話です。

資本財の話は比較的優位であって、絶対的な優位、もっといえば独占になっていないと思います。つまり世界に日本がなければ困るでしょうけど、世界は何とかする思います。

落としどころは国内改革は必要というところでしょう。

お話ししてみて、時代は違いますが、維新期の尊王攘夷派の思考にも、なるほど、感情論だけでなく、すぐれた理論があるということがわかりました。

ありがとうございました。

日本がなければとおっしゃいますがTPPに参加しないからといって日本が無くなるわけではありませんし関税やその他の障壁はそのままではありますが貿易はあり続けるわけです。

TPP参加国は日本からの輸入に高関税をかけて貿易の輪から締め出すとおっしゃいたいんでしょうが最終消費財と違って資本財の関税を上げるのは難しいです。
日本からの中間財で製品づくりをしてる自国の企業の首を絞めることになるわけですからね。

なんにしろTPPに参加しないから日本は世界の孤児になるなんてことはありませんし、自由貿易こそ正しいという認識も間違いです。


(転載) 京都大学教授  藤井聡さん

 我が国にはどういう訳か、「自由貿易は善」であり、その自由貿易の対立概念である「保護貿易は悪」であると、頑なに信じて疑わない人が多い。

こういう人々は、例えばTPPへの加入がどれだけ我が国の国益を損ねることを明示しても、どこかで「本来は、TPPへ加入すべきなのだ」という信念を捨てきれないようである。

その背景には、「自由貿易は全体の利益に繋がる一方で、保護貿易は一国の利益に資するものにしか過ぎない、したがって、保護貿易は“不道徳”だが、自由貿易は“道徳的”だ」という思いこみがあるようだ。

つまり関税が存在することそのものが彼らにとって「悪」なのであり、その完全撤廃をもたらすTPPは「善」なのである。


 しかし、「過激」な自由貿易は、究極的には日本を含めた様々な国々を「亡ぼす」。それは次の理由による。


1)それぞれの国々のローカルな諸産業・諸企業は、それぞれの国々の雇用を守ると同時に、ローカルな文化、伝統、慣習を保存させる機能を持っている、

2)一方で、過度な自由貿易の導入は、それぞれの国々のローカルな諸産業・諸企業を、グローバルな諸企業との競争に晒す事を通して、衰退させ、最終的に壊滅させる、

3)それ故、「過激」な自由貿易は、各国の伝統、文化、慣習を破壊し、そして、最終的には雇用を喪失させることを通して、その国を根底から熔解させ、究極的には「亡ぼす」。


 自由貿易がこうした「亡国」のリスクすらもたらすものである以上、それを「善」と呼ぶこと自体、不道徳であると言えそうだ。

 しかし、自由貿易の「不道徳性」は、こうした「亡国」のリスクを各国にもたらすからだけなのではない。過激な自由貿易は「亡国」どころか「世界を亡ぼす」リスクを高めてしまうのだ。

 その理由は、「進化論」、とりわけ集団と個体のそれぞれでの2つのレベルでの淘汰過程を想定する「階層淘汰論」と呼ばれるものから演繹される(※)。少々複雑な論証となるが(一つ一つの論理展開は単純なものであるので)、以下にその概要を説明することとしよう。


1)我々の社会には、自分勝手な「利己主義」と、他人を思いやる協力的な「利他主義」の二種類がある。企業で言えば、金儲けの事ばかりを考え、時に顧客を裏切るような「裏切り者」の企業が「利己主義」で、金儲け主義に走らずに顧客や労働者の幸福を願う気持ちを忘れない「正直者」の企業が「利他主義」だ。

2)利他主義と利己主義が直接競争をすると、究極的には「利己主義」が勝利し、「利他主義者」が「淘汰」される(つまり、「正直者はバカを見る」)。したがって、彼らが閉じた国の中にいるなら、利他主義者は「淘汰」され、最終的にその国は「利己主義者ばかりの国」となる。


3)しかし、「国々の競争」があれば、状況は一変する。なぜなら、「利己主義者が優越する国」(裏切り者の国)では人々は協力せず、奪い合い、多くの富を生み出すことに失敗し「貧しく」なっていく一方で、「利他主義者が優越する国」(正直者の国)は、人々が協力し合い、多くの富を生み出し「豊か」になっていく。

だから、「国々の競争」があれば、長い時間の果てに「裏切り者の国」は「正直者の国」に敗れ、「淘汰」されていく。

4)つまり、「個体同士の競争」では「正直者」が淘汰され、「集団同士の競争」では「裏切り者」が淘汰される。だから、世の中に「正直者」と「裏切り者」が共存しているのは、「個体同士の戦い」と「集団同士の戦い」の双方が同時に存在しているからなのである。

5)ところが、過激な自由貿易の推進、グローバリゼーションの徹底は、「国境」を熔解させ、この世界から「国々の競争」を消滅させ、「個体同士の競争」(たとえば企業間の競争)を激化させていく。

6)これはつまり、この世界に「正直もの」が生き残る重要な契機が一つ失われてしまう事を意味している。その結果、過激な自由貿易の推進=グローバリゼーションによって、世界が「利己主義者」に支配されることを加速する。つまり、グローバリゼーションによる国境の熔解によって、「裏切り者=利己主義者の暴走」に歯止めがきかなくなるのである。こうして、この世から「正直者」が姿を消し、世界は「裏切り者=利己主義者」で埋め尽くされていくこととなる。

7)その結果、世界中で裏切り合いや奪い合いが横行し、世界全体が「貧しく」なり、世界中の人々の幸福水準が大幅に低下してしまう。

 この様に、人々が協力し合い、人々が安心して豊かに暮らすためにどうしても求められている利他主義や正直者、ひいては思いやりや道徳といったものは、「個体間競争」と「集団間競争」の間の「適切なバランス」があって初めて、この世から全て蒸発することなく存続していくことが可能となるのである。


 そして21世紀の現在、そうしたバランスを保つためには「国境」は不可欠なのだ。


 国境が無くなれば、国家という次元の「集団間競争」がこの世から消滅する。そうなれば、個体間競争だけになり「正直者の企業」がこの世に生き残ることができなくなる。結果、グローバル企業だけが生き残り、世界中の人々が不幸な暮らしを強いられるようになる。


 例えば世界各国の労働分配率(売り上げに占める賃金の割合)は、グローバリゼーションが進行するに伴って、低下し続けている(例えば、中国や韓国は、その具体例だ。そして、TPPに我が国が加入すれば、我が国の国民も早晩、そうした憂き目に遭うであろうことは間違いない)。これは、労働者達の豊かな暮らしにも配慮する「正直者企業」が、グローバリゼーションの進行によって、企業利益のみを追求する裏切り者企業に敗北し、「淘汰」されていく現実を意味しているのだ。

 つまり、国境をなくす程の「過激」な自由貿易の推進は、一つ一つの国々を亡ぼすだけでない。この世界において、あらゆる次元の「正直者」を駆逐し、「裏切り者」をはびこらせることとなる。そして究極的には、TPPに象徴される過剰な自由貿易は、世界中の人々を不幸の淵に突き落とし、世界そのものを亡ぼす危険性を秘めているのである。

 これこそ、自由貿易に潜む「不道徳さ」の本質なのだ。

 だからこそ、「自由貿易はとにかく善きことなのだ」などという陳腐で軽薄な思いこみや、「平成の開国」などという、空々しい勇ましさなるものは、「不道徳の極み」と唾棄すべきものと見定めねばならないのである。そして、日本の存続のみならず、この世界の存続そのもののためにも、我々は「個体間競争と集団間競争の間の適切なバランス」、ひいては「適度な自由貿易と保護貿易のバランス」を考え続けなければならないのである。

>お話ししてみて、時代は違いますが、維新期の尊王攘夷派の思考にも、なるほど、感情論だけでなく、すぐれた理論があるということがわかりました。

むしろ賛成派のほうが感情論で物を語りそのロジックもあやふやでボケた物の方が多いように感じますね。

それに尊王攘夷派とレッテル貼りしますがあの頃と今とで世界情勢や複雑さはまったく違います。
状況に合わせて対策を打つのであってどんな状況でも同じ対策で通用すると思ったら間違いです。
暑い時に冷房を入れるから快適なのであっていついかなる時でも冷房を入れたら快適になるわけではありません。

※3さん、どうも。
よくわかりました。ありがとうございます。

※3さんが示したように世界は保護貿易が「正しい」という方向に進んでいます。藤井聡さんの意見はすべての国に当てはまるので、このまま行けば他の国に関税障壁が高くなる可能性を示して頂いたようですね。


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