平清盛 第25回 「見果てぬ夢」 信西の死亡フラグがハンパない
宋に行きたかった信西は宋から海を渡ってきた高僧に「生身観音」だと拝まれて、本当にそうでかるかのような絶頂期を迎える。
頼朝を清盛が罵倒するエピソードも良かった。
最後の3分まで凄く良い話、そして最後の3分の急降下。
源頼朝が後白河上皇の姉・上西門(統子内親王:上皇になったから兄弟も名前が変わるのですね。門は御門の門なんでしょうか)の蔵人に取り立てられる。病床の母・由良御前はその知らせに喜ぶが、
源氏の名を高め、源氏こそもっとも強き武士であると示したいと願いながらも、平家に溝を開けられるばかりの父・義朝を支えよと頼朝に言い聞かせる。
平治の乱に向って動き出しています。
ここから平治の乱で大変な信西の良い人エピソードが目白押し。
信西は国内から集めた税金を集計する。
昔の計算方法。
50才にしてやっと己の才能を発揮する時が来たと精力的に働く。政を行うための優秀な人材の育成が急務であると大学寮の再建を考えてきた。
淡海という僧は現世に生きる観音「生身観音」を拝みたいという願いを叶えるために宋から海を渡って日本の熊野に来た。その淡海を鳥羽院が招いたとき、誰も彼の話す宋の言葉がわからなかっかたが、若き信西が唯一宋語を話すことができた。
いつか遣唐使が再開されたときに自分が宋に行って学べるようにと宋語を学んでいた信西を、淡海は「生身観音」だと拝み出す。
平治の乱では熊野がキーワードですよ。
後白河上皇は寵愛する近臣・藤原信頼を近衛大将にするように信西は強く反対。
軽佻浮薄なお人柄と、高き家柄にて公卿となったお人には近衛大将にするわけにはいかない。
猛烈に起こる信頼。
それはそうだと笑う後白河上皇。
信西は後白河上皇を諫めようと、絶世の美女・楊貴妃に現を抜かして国を衰退させた玄宗皇帝を詠んだ白楽天の「長恨歌」の絵巻を後白河上皇にとどける。
しかしまったく真意は伝わらず。
ちょっと待て、後白河上皇はデブ専ということか。
まあ現代のギリシア人に「蟻とキリギリス」を読んでもピンと来ないかも。
清盛が重篤な由良のために宋の薬が必要なら言ってくれと義朝に言うが、源氏は平家の助けは借りぬと断固拒否。
信西と組んで得た薬を由良は受け取らないと言う。
誰の後ろ盾もなく、引き立てもない俺にどうしろというのだと清盛に食ってかかる。
父親を殺しても左馬頭どまり、由良が倒れたのは俺が不甲斐ないからだと。
すべてに恵まれたお前とは違うのだ。
上西門の蔵人を務める頼朝が初めて会った清盛に固めの杯をつぐときに沮喪をしてしまう。
謝る頼朝に清盛が言う。
やはりもっとも強き武士は平氏じゃ!そなたのような弱き者を抱えた源氏とは違う!
泣く頼朝。
笑う清盛。
あらら、嫌な男になったとか清盛!
とこの時は思った。
由良がいよいよ危なくなる。
義朝が清盛に宋の薬を調合してもらうと言うが、平氏に頭を下げてはならないと由良が止める。
源氏の御曹司としての誇りを持て生きてこられた殿を由良は心よりお敬い申しております。かようなことでお志を曲げないでくださいませ。
たわけ。そなたの命に代えられるか!
あら殿らしゅうもない。されどうれしや。
どうか誇り高き源氏の妻として死なせてくださりませ。
死んじゃった。
義朝はいい奴なんだよ。
信西は清盛が持ってきた宋のものの書物だけをもらって、あとは上皇に渡す。上皇の機嫌が良ければ、自分たちの政治が出来るからであった。貧民に米まで施す。
そんな良い人・信西を潰そうとする信頼。
国中から租税をきちんと取り立てて貧しい人たちに分ける、本当なら社会保障制度が出来ていたことになります。鎮西の米を横流ししなくて良かったな清盛。
信西に左遷された公卿(かな?)を仲間に取り込む。
お仕えする方は違えども、倒すべき敵は同じじゃ。
めっちゃ悪い顔してる。
なんだろう「仲間」と呼ばれる人たちを面接している大物政治家とかぶりますなあ。永田町でも平治の乱が起こりそうだし。
明子が死にかけているときに宋の薬を手に入れなかった清盛はそういう国の制度と朝廷を恨んだ。
そして今は信西の国造りに賭けているという。
平治の乱に話は突き進んでます。
義朝、常磐に拒否される。
さらにもう来るなとまで言われる。
私はもう殿の逃げ場にはなりとうござりませぬ。
由良を失った悲しみは自分では癒やせないという。
背中が悲しい。
心の隙間が大きく開いた義朝に、藤原信頼の悪魔の囁き。
由良が身罷ったのは、信西入道は平氏ばかり贔屓し、源氏を煮え湯を飲ませたせいだという。
起死回生を図って見ぬか?
信西の首を取れ。官位も領地も皆、お前の思いのままぞ。
口だけで日本の中枢を引っかき回すのはいつの世にもいるのですね。
どうなる、私利私欲に引っかき回されている民主党?
そんな源氏の棟梁としてそんな大それたことはできないと辞退する。
そんな中、ようやく宋に遣唐使を送る資金のメドが立ったと信西が喜ぶ。
ついに往年の夢が現実なりそうになった。
ああ~大きな死亡フラグなんだよな。
清盛に熊野に行こうと言う。
清盛は船を作るためかと聞くが、それは違った。
大願成就には熊野詣でじゃ。
信西の誅殺を一度は断った義朝に息子・頼朝が清盛が平清盛は父にとってどういう人物か教えて欲しいという。
馬で競ったことを思い出す。
父上が勝ったのですね?
そうだ。
あの時のあやつの顔…
俺はどうしようもない男じゃ!俺など要らぬ!
もっとも強き武士は源氏じゃと義朝。
貴様のような情けなき者を抱えた平氏とは違う!
勝ち逃げは許さぬ!次は勝つと清盛。
清盛が立ち上がり、生涯競い合えるライバルを得たと喜ぶ、その時の顔を見られたくなくて義朝は後ろを振り返らなかった。
良いエピソードじゃないか!
ようやく、清盛が笑っていたのかがわかったと頼朝が言う。
清盛も頼朝と育てたのですね。
これで頼朝のナレーションが清盛贔屓なのか納得いった。
熊野詣でに向う旅で、夜空を眺める清盛。どうしたのかと聞く家貞に清盛が答える。
新しき世に欠かせぬ2人のことを考えていたと。
信西と義朝ですね。
平治の乱のフラグがバンバン立ってます。
夜が更けてもなお計算を続ける信西。
そんな信西に師光が手を合わせる。
ここは泣けた。
信西は本当に「生身観音」になったということですよね。
すると地鳴りが…
義朝の軍勢が信西の邸宅に押し入った!
清盛は熊野詣に行っていて助かった。
脚本も演出も良い仕事をしてると思います。
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コメント
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誤:泣く義朝。
↓
正:泣く頼朝。
誤字はともかく名前は間違えるのはどうかと・・・
しかもそのシーンの画像貼ってるのに
投稿: | 2012/06/25 21:41
ほんとですね。すいません。
ご指摘ありがとうございます。
よく読んでいらっしゃる。
投稿: 竹花です | 2012/06/25 22:27