平清盛 第30回 「平家経納」 崇徳院の怨念と嵐と
オリンピックの想定外の事態を考えてBSで録画してみました(10時からシャーロックだし)。
崇徳院の演技とメイクに金メダルですよ。
http://www9.nhk.or.jp/kiyomori/special/cd/16/01.html
ツイッターにて
【井浦新です】柔道で放送が遅れるなんて、最期まで、なんとも崇徳らしい
https://twitter.com/nhk_kiyomori/status/229550845648330753
そして「文句があるなら博多を都の隣に持ってこいや!」 と兎丸に言われた清盛は
讃岐に流刑になった崇徳院が穏やかな日々を過ごし、保元の乱での自らの所業を省み、散っていったものたちのために写経し、それを弟・後白河上皇に送る。(清盛による経納の鏡となっている)
しかしそれが後白河上皇から「呪いのようで気持ち悪い」と送り返されてきて、さらに息子重仁が死んだとの知らせに何故じゃと号泣し、憤怒する。激しく同情します。
我、深き罪に行わるるに、愁鬱(しゅううつ)浅からず、
日本国の大魔王となりて、
皇を民に引き下ろし、民をば皇になし上げん!
舌を噛み切った!
このダークサイドへの見事なまでの堕ち方、ダースベーターみたいだ!
清盛の次男・基盛が宇治川で溺れて死んだ。
崇徳上皇の怨念で死んだのではないかと西行が言う。
美しい経典をしつらえて厳島に奉納することにする。
呪う崇徳院
こういう日本画を見たことがあります。あれを実写で再現するとは凄い。
経典を積んだ船が突然の嵐に襲われた。呪いに違いないから経典を捨てれば嵐が収まると皆々が言う。
しかし清盛は経典を捨てるは死んでいったものたちの魂を捨てていくのと同じだと、嵐を突き進むように兎丸たちに命じる。
崇徳院を筆頭に平氏に滅ぼされたものたちすべての怨念が嵐となって具現化し、清盛はその嵐を避けるでなく、あえて嵐に揉まれて突き進む。まさに源為朝たちの志(それと魂)を背負って(経典)世の頂へと登り詰めようとする清盛の決意が宋船となり、怨念という嵐を乗り越えていくと。だからお経は捨ててはいけない。
ヴィンランドサガの先月号(2012年9月号)を思い出しだしました。
(こっちも海賊の話)
怨霊が嵐となるとか非科学的と言われればそうでしょうが、殺された人間の恨みが残らないと一瞬たりとも思わないのは、人間としてどうかのかと不思議です。自殺して喜んでる子たちとかどうかしてるんじゃないかと。怨念は相手の心情を察するから浮かぶ発想ではないかと思います。
この嵐のシーンは一歩間違えるとただのオカルトになる危険な賭けだと思うのですが、これはかなりの名シーンだと思います。崇徳院すげえっす。
嵐が去った。
我に返った崇徳院。
清盛は崇徳院の怨念すら吸い取ったということか。
そして無事、厳島についた清盛
「兎丸、博多を都の隣に持ってくるぞ」 これが福原遷都のきっかけですか。
そして第三部へ
« ガンダムAGE 第42話 ジラード・スプリガン 怨念の女 | トップページ | シャーロック2 第2話 バスカヴィルの犬(ハウンド) »
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- 劇映画 孤独のグルメ テレビ版とは違う味わい(2025.01.13)
- 侍タイムスリッパーは大当たり。これぞ映画。(2024.10.04)
- エイリアン:ロムルス ゴジラ-1.0と同じ原点回帰の面白さ(2024.09.11)
- 沈黙の艦隊、潜水艦乗りの話として面白いじゃないか!!(2024.02.10)
- NHKドラマ「あれからどうした」がめちゃめちゃ面白い。(2023.12.30)
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- ディープな北海道弁を操る長野出身の父(2021.11.03)
- パソコンが勝手に初期化された!専門家じゃないから復元しかないじゃないか!(2021.10.24)
- チャンネルはそのまま!HTBがんばった!(2019.03.18)
- いだてん 11話までは宮藤官九郎版「坂の上の雲」(2019.03.18)
- スタートレック:ディスカバリー シーズン2が始まりました。(2019.01.18)
「平清盛」カテゴリの記事
- ブラタモリ 第49回 宮島 厳島神社にも地下空間が!(2016.10.02)
- 平清盛 ブルーレイ(弐)が届いた。いいよインタビュー。(2013.03.05)
- 誰も興味はないかもしれないが、平清盛がウィキペディアで年間閲覧数第6位(2012.12.28)
- 平清盛 最終回 遊びをせんとや生まれけむ(2012.12.27)
- 平清盛 最終回 遊びをせんとやうまれけむ をBSで見た。(2012.12.23)
トラックバック
この記事へのトラックバック一覧です: 平清盛 第30回 「平家経納」 崇徳院の怨念と嵐と:
» 平清盛 第30回「平家納経」 [あしたまにあーな]
今回の最大のイベントは、清盛が今まで志半ばで命を落としていった人々の魂を沈めるため、三十三巻の経典を厳島神社に納経しようというもの。これは、前回清盛が自分がこれからも今までの人々の思いも引き継いで生きていくと誓ったことから伏線があったのだと思いますが、今回はそれ以上に多くの人が亡くなっていきます。 自分の子供である基盛だけでなく、藤原摂関家の長である藤原忠通、そして今回の大きなポイントにもなるのが、崇徳上皇でしょう。崇徳上皇以外はちょっと前までぴんぴんで丈夫だったにも関わらず、次のシーンでは亡くなる... [続きを読む]
« ガンダムAGE 第42話 ジラード・スプリガン 怨念の女 | トップページ | シャーロック2 第2話 バスカヴィルの犬(ハウンド) »
コメント