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2012/08/15

NHKスペシャル 終戦なぜ早く決められなかったか 答え:苦渋の決断だったから

開戦と終戦の話は密室での謀議ぽくなるほど面白い。

海外の駐在武官はソ連が対日参戦を決意したことを知り、日本本国にそれを伝えていた。しかも暗号電文はULTRAで解読されて西側連合国には筒抜けだったとは。

それでも日本首脳部は終戦に踏みきれなかった。

パトレイバー2の後藤隊長の言葉を思い出します。

戦線から遠退くと現実が楽観主義に取って代わる。そして最高意思決定の段階においては現実なるものはしばしば存在しない。戦争に敗けているときは特にそうだ。

パトレイバーの警察と自衛隊の確執によって柘植のテロを止められない。

海外の駐在武官はソ連が対日参戦を決意したことを知り、陸海軍大本営にそれを伝えていたが、陸海軍大臣はソ連による西側連合国との休戦の仲介を望んでいたために、この情報を黙殺。アメリカのダレス(後のCIA長官)が日本の在欧武官に和平交渉の用意があるとの意向を伝えてきた時も、謀略のたぐいだと一蹴。こうして日本の早期終戦のチャンスは失われたという話でした。

ですけれど

日本の終戦工作はうまく行った方だとは思いますよ。古今東西、終戦交渉は極めて難しい。なぜ早く終戦を決められなかったか?答えは自明の理、苦渋の決断だったから。

当時の指導者は米軍が原爆を持ってるとも思わないし、ソ連が参戦するとも思ってなかったのですから。後知恵であれこれいうのはただの批評であって、後世に役立つ分析ではないような気もします。

陸軍の本土に上陸してくる米軍に一撃を加えて、終戦交渉を有利に進めるという考えは理解できます。バルジの戦いと同じ発想です。概して戦局を好転させることはありません。

ドイツは本土に攻めこまれて帝都ベルリンは陥落。国家元首のヒトラーは拳銃自殺して責任放棄ですよ。イタリアは国王はムッソリーニを罷免して連合軍と講話したものの、ドイツ軍に北部イタリアを占領されて本土が戦場になりました。

とはいえ終戦工作に向けた一大攻勢が絶対に成功しないわけではないです。ベトナム戦争から退却しようとするアメリカが敗走ではなく停戦して引き揚げるために、ハノイへの爆撃を繰り返して北ベ トナムを交渉のテーブルにつかせたという事例もあります。(北ヴェトナム爆撃によって中国を刺激しないように、当時中国がソ連と対立していたことを利用し て国交を回復するというお膳立てがされています。さすがはキッシンジャー。)外交面での工作が重要になります。軍人と外交官は協力しないとうまくいく戦争もうまくいかない。

現代においても戦争は長引きます。シリアでも内戦が続いていますし、リビアの内戦もなかなか終わりませんでした。

大臣連中が不甲斐ないという意見もありましたが、戦争継続派を舐めてはいかんですよ、「歴史家」の皆さんは。ヘタすれば内戦も辞さないような人たちです。内戦になったら日本全土はホントの焦土と化していたでしょう。

満州をソ連にくれてやるという東郷外相のアイディアはなかなか画期的だったと思いますが、あまりにも突飛過ぎで受け入れられなかったようで。ここが肝です。発想の転換が効かなくなったら、もう無理です。滅びるのを待つだけです。

そういう意味で昭和天皇が戦争継続はもう無理で、時局を収束すべくソ連との交渉をすぐにでも開始した方がいいという意見を陸軍参謀長に言わせたのは偉い。

日本の終戦工作から得られる歴史の教訓があるとすれば、組織が大きくなればなるほど敗戦に向けての工作は長引くし難しくなるということでしょう。

この終戦工作に出てきた人たちを中心とした終戦とか大河ドラマでやったら面白いと思うのですが(視聴率は取れそうもないけれど)。

ちょっと余談:オリンピックでの韓国サッカー選手の問題とか大統領の発言とか落とし所がない外交的な暴挙に出ていると思うのですが、あれも引き際をわかっているような気がしませんな。

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コメント

>戦線から遠退くと現実が楽観主義に取って代わる。そして最高意思決定の段階においては現実なるものはしばしば存在しない。戦争に敗けているときは特にそうだ。

それを変えるには自分が出世してトップに行くしかないと思うのですが、後藤隊長からはそういう意欲はあまり感じられないのですが、どうなんでしょう。(一方で辞職もしないのは偉いと思いますが。やめたらそれこそ何も変えられないです)

おじゃま丸さん、どうもsun
後藤隊長は本当は「熱い」人なので妥協が意外とできない人物設定かと思ってました。

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