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2013/05/26

タイムスクープハンター5 第7回 サムライたちの受験戦争 いつやるのか?今でござろう!

明治より前にも受験勉強があったんだ。

漢文の素読とかすごく苦手。

これが出来ないと藩校に入れない、出世もできない。上を目指せば侍も大変だ。藩校に入るための試験に備える「舗仁堂」と呼ばれる私塾もあったそうな。上級武士の子弟は藩校に無条件で入れるが、下級武士は試験に合格しないと入れない。貧乏な武士は実力主義ですか。

藩校に入った後も大変で、試験に三度落ちたら減俸とか、すげえな。進むも地獄、落ちるも地獄。

素読むだけで解釈は要らないと、丸暗記重視。山岡先生が新兵衛に解釈を求めると、周三郎は新兵衛に解釈は朱子学に反すると反論。さらに素読だけしていればいいと山岡に意見する。山岡が目先の試験だけに囚われていていけないと、槍の稽古に生徒を連れ出す。(槍の稽古がここで後半の実践に繋がるわけですな)
朱子学は人間は本質的に理性的であり善であるとし、実践を従事する(でも形式的な知識に陥りやすとかどこかで読んだ気が・・・)朱子学についてウィキペディアに面白いことが書いてました。

江戸時代に入り林羅山によって「上下定分の理」やその名分論が武家政治の基礎理念として再興され、江戸幕府の正学とされた。松平定信は、1790年(寛政2年)に寛政異学の禁を発している。だが皮肉なことに、この朱子学の台頭によって天皇を中心とした国づくりをするべきという尊王論と尊王運動が起こり、後の倒幕運動と明治維新へ繋がっていくのである。

ただし、幕末・維新期の尊皇派の主要人物である西郷隆盛や吉田松陰は、ともに朱子学ではなく陽明学に近い人物であり、佐幕派の中核であった会津藩、桑名藩はそれぞれ保科正之、松平定信の流れであり朱子学を尊重していた。

朱子学の思想は、近代日本にも強い影響を与えた。1890年(明治23年)、『教育勅語』が下賜されると近代国家のイデオロギーとして本格的に採用された。軍部の一部では特に朱子学に心酔する者が多く、二・二六事件や満州事変にも多少なりとも影響を与えたといわれている。

会津藩は試験の成績が悪いと罰金を課されたのか、侍も楽じゃない。

そこに学頭(塾長)が現われて、槍の稽古なんかしてないで素読の複読をしろと叱る。

これに山岡が反発。素読も重要だが、解釈こそが学問の本位ではないかと、試験のために勉強するのでは本末転倒だと。江戸時代の金八先生か!でも学頭は試験の合格が第一であると山岡に言う。

試験当日早朝、城下の試験会場に新兵衛、周三郎、玄之助が向かう途中、女性の悲鳴を聞いた。

民家に刀を持った男が暴れている。新兵衛は助けに行こうとするが、周三郎は試験が大切だと玄之助を連れて去った。実践重視の朱子学ではないのか!

まさに論語読みの論語知らずか!

女性が血だらけで倒れている!不審な男が刀を持って民家なら逃げる!新兵衛は槍術で男を拘束して納屋に押し込め、医者を役人を呼びに行く。

待っていろと言われた沢嶋が民家の前で待ってる映像がいい。

新兵衛はしかし試験に間に合わず。門番に取り合えってもらえない。融通効かないね!

しかし数日後に再試験が認められた。

素読の試験は三問。こんなの読めるか!

(1)
人一能之己百之、人十能之己千之。
果能此道矣、雖愚必明、雖柔必強。(「中庸」の第20章)

(2)
古之欲明明徳於天下者、先治其国。
欲治其国者、先齋其家。
欲齋其家者、先修其身。
欲修其身者、先正其心。(「大学」)

(3)
子貢問友。
子曰、忠告而以善道之、不可則止。
無自辱焉。
曾子曰、君子以文会友、以友輔仁。(論語の顔淵)

(1)
人一たび之を能くすれば己之を百たびし、人十たび之を能くすれば己之を千たびす。
果たしてこの道を能くすれば、愚と雖も必ず明らかに、柔と雖も必ず強なり。

(2)
古の明徳を天下に明らかにせんと欲する者は、先ずその国を治む。
その国を治めんと欲する者は、先ずその家を斉う(ととのう)。
その家を斉えんと欲する者は、先ずその身を修む。
その身を修めんと欲する者は、先ずその心を正しくす。
http://www5f.biglobe.ne.jp/~mind/knowledge/classic/china/dai006.html

(3)
子貢、友を問う。子曰く、忠もて告げ善もてこれを導く。不可なれば則ち止む。自ら辱むる(はずかしむる)ことなかれ。曾子曰く、君子は文を以て友と会し、友を以て仁を輔く(たすく)。

http://www5f.biglobe.ne.jp/~mind/knowledge/classic/rongo012_3.html

今回の話と繋がる試験内容になってる。

新兵衛は合格できた。良かった良かった。

余談:試験登用制度があったから近代的な官僚機構の構築が簡単にいったんでしょうね。BS歴史館で長州毛利家のことをやってましたが、あっちは関ヶ原に負けて「最大の負け組」になってからなんでも記録に残す文書主義を徹底し、政策議論を交わす文化を醸成したそうな。明治維新を実現できた薩長と、平成維新が行き詰まってる維新の会とはやはり基礎体力が違うんですね。

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