悪の華 第10話 春日君がいろんな意味で剥けた。濃かった。

オマエもロトスコープにしてやろうか！（笑）。

マキタスポーツだ。みんなエスパーだよと同じく、こっちも飲食業の役だ！

今回の止め絵は日本画ぽい。

佐伯さんは雨の中、春日君を追いかけてきた。そして発見。

こいつが（仲村さんに）告白したとき、服の下に何着てたと思う？

仲村さんが、春日君を脱がした！

春日君はオメエとゴミデートしてた時も、カス告白した時も臭い嗅ぎまくり、擦りつけまくりの、オメエのクソ体操着を体にまとわりつかせてズクンズクンしてたんだよ！

見える？と春日の後でほくそ笑む仲村さん。

春日君は心にずっと体操着を着ている。皮全部ひんむいた本当の体にまとわりついている。それをさらけ出せるから変態なんだ。

佐伯さん、春日君に手を伸ばす。

なんだって春日君が私を想ってしてくれたことなら、私は嬉しいと仲村さん。私は（春日君）を変態だなんて思わない。でも私にぶつけて！私、ちゃんと受けとめるから！

重くなってきたよ、佐伯さん。

仲村さんしか知らない春日君がいるなら、私に全部教えて！って春日君を引き寄せた。

さらに重いぞ。

謝る春日君。離れる仲村さん。自転車に乗った。

もういいよ、春日君、つまんない。一生そうやって、この町で糞虫としてノタレ生きてろ。

春日君、仲村さんを追いかけた！佐伯さんも追いかけてきた！

どうして仲村さんを追いかけるの！

駄目？私、駄目かな？やっぱり仲村さんを

春日君の泣きながらの答えが秀逸。

違うんだ。体が勝手に動いちゃって･･････

仲村さんが鼻で笑うと、笑わないでと佐伯さんの怒り爆発。

春日君は石ころだった私を宝石にしてくれたんだもん。

これは子泣きジジイなみに重い。なんか啓発セミナーかヤバイ宗教ぽい。

仲村さんも春日君に決断を迫る。

行くの？行かないの？　これ以上私の心をズクズクにしないで。

佐伯さんと仲村さんの間で、春日君（の殻）が壊れた。

俺は･･･僕は･･･空っぽだ。僕は悪の華を読んでる、澁澤龍彦を、ブルトンを、萩原朔太郎を、バタイユを読んでる、でも、だからなんなんだ？　僕は違うって思ってた。他のくだらない奴らと違うって。でも何が？ボードレールなんて、悪の華なんて本当はよくわからないんだ。ただそれを読んでる自分に酔ってただけだ。見ないようにしていた本当の自分を、特別じゃない自分を。僕は空っぽなんだ。

春日君、皮が全部剥けてしまいました。

佐伯さんにはずっと天使のままでいて欲しかった。生身の佐伯さんなんかに向き合いたくなかった･･･怖いんだ。普通にはなれない、普通の恋なんてできないんだ。変態ですらない。さらけ出す中身もない糞虫なんだ！選べない。僕に選ぶ権利なんてないんだ！

わかった。もういいって、佐伯さんが悪の華を捨てた！

仲村さんには悪の本を踏まれて、ちぎられて、顔に叩きつけられた！

仲村さんの泣きそうな顔がねえ。なんとも。

逃走しようとして警官に捕まる仲村さん。哀れなり。

結局、春日君は空っぽだった。仲村さんと佐伯さんが春日君は本当は勝手に変態だとか変態じゃないとか思ってただけという今回。なんて素敵なニヒリズム。

春日君、ニーチェを読もう。さらにわからん（笑）