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2015/04/02

太田光総理は安倍首相を馬鹿だと言ったが私はそうは思わない

太田総理とかいう番組が以前ありました。ほんとにこの人が総理になったら鳩山さんみたいに総スカン食らうだろうなと思いました、

移設問題をめぐっては、翁長雄志(おなが たけし)沖縄県知事が沖縄防衛局に作業の停止を指示するも、林芳正(はやし よしまさ)農林水産大臣が、指示を無効とする「執行停止」を出す構えで、政府と沖縄の間では泥沼化する可能性が高まっていると伝えた。

これに対し太田は、移設作業の停止を求めた沖縄県の主張は完全に正しいとの見解を示したうえで「まず安倍って言うバカ野郎は…」と批判を始めた。
http://news.livedoor.com/article/detail/9949996/

沖縄の人を虐げられていることに怒りを覚えているのはわかります。良い人だとは思います。でも鳩山首相も良い人だと思います。しかしウォーキングデッドのようなゾンビがいつ襲って来るかわからない不安定になりつつある世界情勢の中ではナイーブ過ぎます。

太田光は戦争は主導者や独裁者が起こすと思っているし、そのように歴史で習うと思うのですが、実際はそうでもありません。考えてみてください。大戦争は一人ではできないのです。戦ってくれる兵士が必要です。

傭兵を雇って戦うのは可能ですが、それは規模が限られます。(中世ヨーロッパの戦いのほとんどがそう)。第二次世界大戦のような大規模は戦いは国民を動員しなければ不可能です。フランスがヒトラーよりも百年以上に前にヨーロッパを征服しようとしたナポレオン戦争も国民が兵士となって戦ってます。国民の支持がなければ大戦争は戦えません。では国民が戦争を支持するのはどういう時か?

「勝てる」と考えるか「勝てなくても絶対に守らねばならない」場合です。絶対負けると思えば戦いません。阿部正弘が日米和親条約を結ぶことになるのもアメリカが武力を背景にして開国を迫ったからです。一方、長州は欧米列強の軍艦に戦いを挑んで敗れます。しかし敗れた長州は幕府の討伐を受けるものの、幕府軍に勝利して最終的に薩摩と同盟を結んで幕府を倒します。当たり前のことですが勝てると思う者が戦いを始めるわけです。ではどういった時に戦争を始める側は勝てると思うのか?

体制が緩んだときです。日本で戦国時代が始まるのも、朝廷権力の弱体化がありますが、逆を言えば地方が経済力をつけてきたからでもあります。今の中国も勢いがあります。なんでもできそうな万能感があるのではないでしょうか。

ナポレオン戦争、第一次世界大戦、第二次世界大戦において拡張戦争を仕掛けるのはどれも後発の新興国です。ナポレオン戦争を始めたフランスはイギリスよりも産業革命が遅れていました。第一次・第二次世界大戦を起こしたドイツもやはり後発の新興国です。工業力でイギリスを凌駕したドイツは新たな秩序を打ち立てようと戦いを始めます。第一次世界大戦も第二次世界大戦もドイツ国民は開戦には反対ではありませんでした。大規模な戦争の多くは旧体制の大国と新興国と戦いという図式になります。

最近終わった「Gのレコンギスタ」でアメリアとトワサンガがザンクトポルトで首脳会談を行ったときに、産業革命を終えたばかりとか言ってました。「Gのレコンギスタ」は群雄割拠の物語です。この世界は宇宙世紀の戦争によって壊滅した人類が産業革命によって経済力と工業力をつけた国家が再び膨張を始めて衝突します。

この設定はこれからの世界情勢を見るようでした。

これからの世界情勢ですが、中国が日本を追い抜いて世界第二位の経済大国になりました。そうなるとその維持を維持・拡張できる世界秩序を求めるでしょう。アジアインフラ投資銀行(AIIB)の設立もその表れです。アメリカだってIMF体制を構築したわけですから、中国もある意味、歴史の流れに沿った動きをしています。そしてIMFを構築したアメリカはソ連を中心とする共産主義陣営と50年にわたって戦うことになります。つまりどういうとことか?

よく「人類の歴史は戦争の歴史だ」と言います。しかし実際、そんなに長いこと戦争はしていません。戦争はない時は秩序が機能しています。だが誰かが秩序を破ろうとし、それをs誰かが抑えようとすると戦争が起こるということです。秩序が変わるときに戦争が起こるのです。

今の中国の動きはアジアにおける秩序を変えようとしているように見えます。アジア一帯に勢力圏を構築しようとしているように見えます。しかも中国は領土的野心もあります。失地回復を目指していると言ってもいいでしょう。中国が退き下がらないかぎり、いずれ武力衝突は起こると私は恐れています。

そして沖縄です。憲法第9条の理念は確かに崇高ですが、敵の侵略から守る壁にはなりません。第一次世界大戦で中立を宣言していたベルギーがドイツ軍に占領されました。太平洋に進出したい中国にとって日本は壁みたいなもので、唯一出られるのが沖縄周辺です。中国が戦争を始めるとすれば、沖縄は支配しておかねばならないと考えるはずです。

原発に反対する人たちは「絶対に安全はない」とよく言います。なのにどうして世界情勢に万が一が起こらないと言えるのでしょうか。第9条も絶対に日本を守ってくれるというのは原発の安全神話と同じ夢だと思います。原発も安全保障も万が一に備えることが大切です。ウクライナがロシアの軍事介入によって東西に分裂すると誰が思ったでしょうか。クリミアはもうロシア領です。沖縄がそうならないと誰が言えるでしょう。沖縄が竹島のようにならないとは限りません。

ユーゴスラヴィア紛争が起こりましたが、あの地域は何度も戦火に見舞われています。朝鮮半島も何度も戦場になっています。その理由は他の地域に抜ける「通行路」だからです。沖縄は今まで戦場にならなかったのは中国に海洋進出という野心がほとんどなかったからです。中国の海洋進出を拡大しようとすれば沖縄を勢力圏に収めたいと考えるでしょう。沖縄の米軍基地がなくなるのは中国にとって都合がいいでしょう。

沖縄から自衛隊も含めて基地がなくなれば攻めやすくなります。攻撃しなくても沖縄を占領できます。1972年以前に逆戻りです。中国軍の基地ができるでしょう。

さて話は戻りますが、安倍首相は馬鹿でしょうか?

基地がダメというなら沖縄を守り切れないので本土を守る方向に戦略をシフトする必要に迫られるでしょう。


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