攻殻機動隊ARISE alternative architecture 第8話 ようやく意味が分かった気がします
劇場版もビデオ配信で見てしっくりこなかったところが、並べ替えでようやくすべてがつながりました。
しかしここで終わるとトグサが仲間になって終わりということになってしまう。もう一ヤマ欲しいところ。
ファイヤースターターというウィルスが蔓延して生み出される偽の記憶、そして浮き彫りになるゴーストの脆さとアイデンティティ(自分探し)の話だったのですね。
素子の電脳戦のコピーがスクラサスで、それをウィルスにしたのがファイヤースターター(公安の連中はハッカーだと思い込んでいるけど実はプログラム)。そして素子は自分のコピーである「ファイヤースターター」に死んだマムロを介して自ら感染してしまうのがBorder1。
人工知能のヴィヴィが自分探しをするBorder 2。バトーがファイヤースターターの作り出した偽の記憶にすがって、ただの殺しの犬じゃないってことを実感したかったいうのが切ない。記憶が個人の個人たる実感となるという話。ヴィヴィには記憶による実感がない。
日本で頻発するテロ事件に使われるファイヤースターターというウィルスはカルディス人独立戦争の英雄「スクラサス」と荒巻は推測するが実は素子のコピーをウィルス化したものだとわかるBorder3。素子はずっとスクラサスという亡霊(ゴースト)を抱えていたと。
Border3で最後にトグサに生身の人間という言い方をする。サイボーグは義体を交換できる(頻繁には無理らしいけど)から体の特徴がアイデンティティにならない。だから記憶とゴーストが生身の人間よりも重要になる。
Boder4はファイヤースターターは誰にも止められない。スクラサスにまつわる事件を解決手も、スタンドアローンでは生きられないという宿命を抱えながら自我を保つために最後には自分を意味消失させるというハッカーが出てきたり、ネットに植え付けられたファイヤースターターによるサイバー事件は起こり続ける。
「火を灯す者(ファイヤースターター」)は福音であり、災いである.。
高度な能力と引き替えに肉体を失ったサイボーグが自分が自分であるために葛藤する話。フィリップKディックの小説にありそうな、「自分は何者か?」覗いちゃいけない心の闇を覗いちゃった感じ。
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