ウィワード・パインズ 出口のない町 第6話 真実の向こう側の恐ろしさ
M・ナイト・シャマランの映画はどれも第5話のくらいの真実を見せるところで終わりますが、ウェイワードパインズはその先があった。そこがいい。真実よりも怖いし、闇が深い。
死んだ保安官は正しかった。真実は恐ろしい。だが真実の先にある向こう側はさらに恐ろしい。
第一世代と呼ばれる子供に真実を教える催眠療法士のミーガンの手法が洗脳みたいで胡散臭いので、これは現代かと勘ぐっていたのですがどうも本当に2000年後みたいです。
この町をどうやって運営してるのかと不思議だったのですが、「ボランティア」というたくさんの博士の信者がいたのですね。それは怖い。保安官みたいに「人生をやり直したい」人間をボランティアに選んだのか。これは同じ考えを信奉するエリートが市民を支配しているのと同じ。IS(イスラム国)ですよ。この怖さは表面的には楽園だけど、その裏の闇はイスラム国みたいな感じだからですな。
こんな公開処刑が行われる中世みたいな監視社会になったのは真実を教えると市民が変化について行けずに自殺したり、逃げ出したりして町が崩壊した経験から来ている。「放射脳」の方々みたいになっちゃてると考えると、リアリティはある。
博士がシークレットサービスのエージェントと話していましやが、彼も博士の信者だったのか。
ウィワード・パインズは監視カメラと真実を知るエリートが無辜の市民を文明再興のために操る「ノアの箱舟」。確かに人類は環境激変は乗り切った。しかし誕生したのはうわべは現代のようだけれども、中身は中世の暗黒時代のような社会。安全ながら職業や人生が決まっている共産主義のような世界。
「何かおかしいと目覚めた」人間が状況と良くしようとして、かえって社会は崩壊をきたし始めている。
真実を求めて外界を知れば絶望して社会が崩壊する。かといって真実を隠せば人は社会に疑いを持って社会に巣くうガンとなる。かといって公開処刑で社会秩序を維持できるものではない。
このジレンマ、実に面白い。フェンスを破る爆弾は爆発するのか。イーサンは止められるのか。
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