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2015/10/14

蒼穹のファフナー Exodus 第14-15話 交戦規定アルファという絶望

2クール目の初っぱな第14話から絶望しかない。そして怒りの第15話。鉄血のオルフェンズもなかなかダークだけど、ファフナーはその上を行く。人類同士が殺し合うっていうエグさが際立ってる。

事実は小説よりも奇なりと言うけど、ファフナーExodusはシリア内戦とシリア難民を見ているよう。現実の先を行ってる。

人類との共存を望むフェストゥムが出てきて人類存亡の希望が生まれたかと思ったら、人類の思考を読み、戦術を理解するフェストゥムが登場。新天地を求めて脱出行を続けるレナイン将軍率いる難民集団に襲いかかる。2クール目のしょっぱなからなかなかのピンチですよ。市民が殺される描写がまあエグイ。そこに最後に人類軍が到着。

堂馬広登が「人類軍とも信じあえる。一緒に希望を見つけられる」とかいう。

それはファフナーでは禁句です。

交戦規定アルファを発動した人類軍の特務部隊のファフナーに狙撃されて死亡。うわあああああ。その後に懐かしの学校の放送室を映すとか、泣くしかないじゃないか。(さらに第15話で一樹は連れ去られたと思っているけど、肉片になってクーラーボックスに入ってる。エグい。そして「広登、必ず助けてやるからな」って一樹が誓う。酷すぎる)

絶望しか残らない第14話。

そして第15話、一樹と総士が雲に見える巨大なワームホールの塊を形成する超ヤバイフェストゥムの親玉と交戦を継続していたら、人類軍が広登を殺して、難民を襲撃していると知る。一樹がフェストゥムの相手をし、総士がワームを使って瞬間移動した。凄えな。超能力を使ってなんぼのファフナーですよ。

交戦規定アルファを発動した人類軍とフェストゥムと難民を守るファフナー隊の混戦は最終回じゃないか。特務部隊のリーダーは難民側のファフナー乗りのビリーの兄貴だと14話で言っていたけど、助けに来た。これが人類軍の綻び(難民の希望)になるのかもしれない(と期待しておいての逆さ落としかも)。

人類軍は難民を空爆で殲滅しようする。真矢が爆撃中止させようと説得してみたものの失敗、爆弾が投下される直前で爆撃機を仕留めて阻止する。(「爆弾は発射」って表現に違和感があると思った。「爆弾は投下するもの」)

人類軍を蹴散らすマークニヒトのワームと総士には修羅が宿ってる。

去れ、さもなくば、この虚無の申し子が貴様らを無に帰す。

これ、マークニヒトの無敵のパワーを見せつけられてなかったら、中二病でしかない。人類軍は恐れを成して撤退。

一樹にやられそうになったフェストゥムが空を見上げて吠えたら、衛星軌道上にいる別のフェストゥムがワームを形成して逃がした。外宇宙から迫ってくるミール・アルタイルと何か関係があるのかな?

フェストゥムは人類軍を利用して難民たち(アーショカのコアもだろうけど)を殲滅しようとしているらしい。策士だな。

レナイン将軍は人類軍とフェストゥムの両方に狙われるようになったことから、目的地をダッカ基地から極東ハバロフスクに変更。さらに長い放浪が続くことになる。(キングゲイナーのオマージュか)

しかし難民の一部は自ら命を絶った。総士のいつものナレーション

人類からの敵意と荒野への道を受け入れられず、安らぎを求める者もいた。

安らぎっていう表現が刺さる。本当にシリア難民みたい。

美羽たちには援軍となる切り札があってそれを総士に伝えた。

事実は小説よりも奇なりと言うけど、ファフナーExodusはシリア内戦とシリア難民を見ているよう。現実の先を行ってる。脱出行はシリア難民がヨーロッパに向かうのと似ているし、ロシアがクラスター爆弾で無差別爆撃するし、シリア政府軍と反乱軍とISILの三つ巴の戦いも、人類軍と難民とフェストゥムとの戦いみたい。

最後に残る希望は対話というのもおそらく同じ。しかし対話に至るまでの道のりは長い。対話にならない危険性もある。

シリア難民つながりでニュースで見る映像がまるで「ワールドトゥモロー」っていう映画みたい。少子化、テロ、難民(移民)、歴史的文化財の破壊、移民の蜂起と正規軍による制圧。



時代を先取りしていました。(英語は映画の解釈です。)


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コメント

トゥモローワールドのラストは希望があるのかないのか曖昧だなとずっと思ってたのですが、サイエンスライターのしかのつかさ氏によればあれは人類の滅亡がすでに確定した状況で最善のことを成そうとする人の話なんだそうです。あるレベルまで高齢化が進んだらその後どんなに赤ちゃんが生まれても無駄っていう理論的根拠があるのかな?

おじゃま丸さん、どうも
こちらもオタクサイドも読んでおられるとは。トゥモローワールドは船が出てくるところが好きじゃない(他力本願ば希望があると思ったので)あまり納得いってなかったのですが、「人類の滅亡がすでに確定した状況で最善のことを成そうとする人の話」とすると納得です。ブレードランナーの同じ臭いがすると思ったのはそこですね。

「滅びの美学」という表現がありますが、まさに「滅ぶのがすでに確定した状況で最善のことを成そうとすること」ですね。

ロイバッティが死は避けられないと知って怒ってタイレルの目玉を潰します。あそこがトゥモローワールドとの共通点で、両方とも興行的に失敗。

今の科学で分かっていることはやがて精子(X遺伝子)はなくなるということです。個人的にトゥモローワールドは神がいちばん心が痛まない楽な方法で人類に終止符を打ったのかと思ってました(イギリス人の脚本、メキシコ人の監督なので)。

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