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2016/04/29

機動戦士ガンダム サンダーボルト第4話 装甲騎兵ガンダムと呼ばせて頂こう

むせる。

これはガンダムという名のボトムズといわんばかりの渋いガンダム。そして口づけは電光石火となる。

最終回、サンダーボルトらしい終わり方です。

以下ネタバレありで。

赤いサイコザクとフルアーマーガンダムのコロニーの残骸の中での戦い。そこはイオたちが失った故郷。どこまでも人間の我執や怨念を追求した舞台設定。嫌いじゃないです。最初に見えるGMキャノンの残骸もいい。

チベから発進するゲルググ隊、命からがら逃げ延びたフィッシャーのドムを回収するザクI。たまりません。

ガンダムUCをも凌駕する「白い悪魔」と「赤いザク」との死闘。武装を目一杯使った千手観音のごとき戦いがたまりません。

「いい加減、墜ちろ!」ってガンダムの主人公の台詞じゃない(笑)。

一方、ダリルは感激して泣いている。

「カーラありがとう。キミが作ったモビルスーツは俺の失った手足よりも自由だ!」

悲哀しかないです。これでアグレッシブなジャズですよ。大人ガンダムここに極まりました。

ガンダムの戦いは頭部をやられてからが本番!

さすがガンダムは頑丈だ。増加装甲をはずせばまた行ける!

ケリをつけてやる・・・殺す!

最後、サンダーボルト宙域で起こる稲妻にダリルが助けられる。前はイオが助けられた。そしてガンダムとザクはたがいに頭を失って相討ちになった。これガンダムとジオングみたいです。

一方、母艦を失ったムーア同胞団は生きるための酸素を確保するためにモビルスーツ隊を失ったジオン軍のパプアへの強行乗船(強奪)を試みる。

カーラたちが自決のために動力炉を暴走するように仕掛けていたが、動力炉の制圧に来たコーネリアスがもうやめよう、憎しみ合いや殺し合いをいつまで続けるんだって泣きながら訴える。ダリル、あなたひとりで逝かせたりしないって言ったカーラが動揺する。優しい人だから。

カーラが連邦側のカメラに気づいてコーネリアスのもとに駆け寄ったところで、一緒に自決するはずだった仲間がGMキャノンのビームサーベルで蒸発。ひとり生き残ったカーラが壊れる。この不条理なシーンは漫画でも強烈なインパクトがある好きなシーンですが、アニメにするとさらに刺さる感じに仕上がってます。

だが結局、爆薬庫で自爆されてパプアは爆発。ムーア同胞団はジオンの援軍に捕まる。

ダリルを仕留められなかったイオも捕まった。

俺はこんな(手足のない)ヤツに負けたのか!!

この悔しがるイオ、ほんと好き。クローディアも行方不明。どこまでも主人公を突き落としますね。

そしてダリルと対面する。

なあ、教えてくれよ。その哀れで不自由な体でどうやってモビルスーツを操るんだ?

ガンダムを倒せば戦争って言う悪夢から解放される気がしたんだ。

悪夢?今さら被害者ヅラか。モビルスーツに身を捧げて授かった力でガンダムに勝ったンだ。良い気分だろ。俺たちは戦争を呪いながら戦争に魅入られていく。俺たちは戦い続ける宿命なのさ。

戦争はまだ終わらない。

ってア・バオア・クーを遠くに見てコロニーレーザーと「星一号作戦」の発動をほのめかして終わり。

ぞくっとします。ジオンのダリルがアムロで、イオがマクベみたい。でも実はイオの方がダリルより自分と人間の闇に目を向けているという事実。

二期やるべきでしょう。サイコリユースの真の力はこんなものじゃない。




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