とと姉ちゃん 戦時経済がどうして統制されるのか
日中戦争が勃発すると「贅沢は敵だ!」という自粛厨から始まり、米の統制、紙(パルプ)の統制、木材の統制なんでこんなことになるのか?
戦争が長期化するにつれて段々とご飯が悪くなっていきますが、まず米の統制がなぜ必要なのか。理由は消費量を日本が賄えないからですが、なぜ賄えないか。よく言われるように兵隊に労働力を取られるからではないようです。
そもそも戦前の日本は米の輸入国だったのです。
昭和初期に入って都市化かが進んで米に雑穀を食べることが少なくなり、米だけを食べるようになって米の消費が拡大して日本だけでは賄えなくなり、朝鮮や台湾で増産が進められたそうです。(満州で農業を拡大しようという考え方も頷けます。)
日中戦争が始まって中国大陸での戦争に必要な物資輸送に商船が必要なことから米の輸入を輸送力の問題で減らさなければならなくなり、さらに朝鮮で凶作が追い打ちをかけ、節米運動が始まったとか。
http://www.kanekashi.com/blog/2009/08/993.html
節米運動
とと姉ちゃんが勤め始めた出版業界も紙が統制されて苦境に立たされる話になってますが、これも問題はパルプの輸入が停止したからだそうです。
日本クロスの歴史にパルプの輸入がストップしたと書いてありました。
とと姉ちゃんが勤め始めた出版業界も紙が統制されて苦境に立たされる話になってますが、これも問題はパルプの輸入が停止したからだそうです。
日本クロスの歴史にパルプの輸入がストップしたと書いてありました。
太平洋戦争への突入は平時産業にも壊滅的な打撃を与えた。日本クロスの関連業界である繊維産業や出版産業も、きびしい統制のもとにおかれた。出版業界は資材不足で崩壊の危機に追いこまれる。パルプの輸入がストップしただけでなく、国内のパルプは弾丸をはじめとする軍需用にまわされ、書籍用には供給されなくなった。紙価は高騰、印刷インキも製本材料も不足して、印刷価格の高騰をもたらしてゆく。資材の合理的な割り当てのために企業整備が進められ、1941年(昭和16)には1,957社あった出版社が、1945年(昭和20)には566社にまで減少した。
とと姉ちゃんのお婆さんが木材問屋を営んでましたが、木材も同じく輸入できなくなっています。
1937年1月に強化されていた為替管理が7月に再強化され、9月には「輸出入品等臨時措置法」の制定にもとづき,米材・南洋材の輸入制限が始められた。(海外への支払いが増えすぎないように木材輸入に制限をかけたということ)1938 年の春から秋 にかけて, 「国家総動員法 」が制定され、戦時体制が確立されるとともに、武漢侵略など戦争が激化した 。そのため軍需 用材の大陸輸出が激増し、木材価格が急騰 し、林業政策の再編成が企図されざるをえなくなった。
日本が輸入国だったことが戦争継続に大きな足かせになりました。これで日露戦争みたいに世界の大国の多くを敵に回していないなら、また流れも変わったでしょう。もっと言えば、日本が適当なところ(1939年9月の第二次世界大戦勃発までに)で中華民国(蒋介石政府)と休戦協定を結んでヨーロッパに船やら工業製品を第一次世界大戦のように売っていれば儲かったかもしれません。
統制経済は価格高騰を抑え込むのには有効ですが、需要を満たせていないので絶対に経済に無理がかかります。
贅沢したって負けるときは負けるし、勝つときは勝つ。国内の我慢よりも助けになる同盟が重要です。
それでもイギリスはEUから離脱するか(規制が多いのはどうかと思います。関税同盟だけ残ればいいんじゃないでようか)。ユーロに入らなかったのは正解でしょう。
ユーロの共通語は英語というイメージがありますが、イギリスが抜けたらどうなるんでしょう。
統制経済は価格高騰を抑え込むのには有効ですが、需要を満たせていないので絶対に経済に無理がかかります。
贅沢したって負けるときは負けるし、勝つときは勝つ。国内の我慢よりも助けになる同盟が重要です。
それでもイギリスはEUから離脱するか(規制が多いのはどうかと思います。関税同盟だけ残ればいいんじゃないでようか)。ユーロに入らなかったのは正解でしょう。
ユーロの共通語は英語というイメージがありますが、イギリスが抜けたらどうなるんでしょう。
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コメント
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日本の近代経済史は、常に戦争に左右されてましたしロシア出兵あたりもキツかったですね
国債発行しても帝政ロシア相手だったから額がとんでもなく値下がりし、ロシア弱体を狙うイギリスが買わなかったら戦争継続は不可能だったでしょう
開拓民や長男には、出兵免除を与え国内生産量を維持しようとしてましたが、激化するにしたがってそれも守られてませんし
投稿: なお | 2016/07/02 13:46
イギリスは一枚岩ではないですし
なんだかんだうやむやになりそうな気もしますけどね
移民で困ってるのは都市部のイングランドだけで他の地区では残留派が支流ですし、イングランドの決めたことには必ず反対するスコットランドなんかもありますw
スコットランドと言えば先週ラグビーで選手が来てましたが滞在ホテルの近所の店でみんな遊んでるのを目撃しましたねw
印象としては、でかい子供でした
投稿: なお | 2016/07/02 13:52
なおさん、どうも
ナチスドイツは女性をもっと働かせていれば生産力の低下を抑えられたかもしれないという話もあります。中世ヨーロッパで国の規模よりも商人から金を借りられる力が戦力(=傭兵)の規模を決めたのと、日露戦争の日本はちょっと似てますね。
イギリスはEUを出て行く脅しているはずなのにEUの中で逆に劣勢に立ってなにやってんだかと思います。国民に外交を任せたら大変なことになるとキッシンジャーもどこかで言っていた気がします。
投稿: 竹花です。 | 2016/07/03 00:09