HOMELAND 5 第11話 「指令」 最終回前に緊張感が最高潮
HOMELANDシリーズの最終回前の危機感の高まりは他のドラマの比ではないです。今回はブライアン・デ・パルマの映画みたい。ほんとに面白いと思ったらしく、いつもより尺が5分くらい長い。
シーズン5の総括になっていて、キャリーが大方の見方と違って別の本当の目標を追うという初期シリーズの醍醐味も加わって実にいい。
このドラマはピーター・クインに容赦ない。サリンを大量に吸って意識不明になっているのにサリン攻撃の情報を聞き出そうと、ソールとアリソンは強制的に覚醒させる。一瞬目覚めたものの結局また意識不明になる。
ベルリンの毒ガス攻撃について情報を引き出そうとBNDに拘留中のマルワンをソールが尋問して何も聞き出せないから、ドイツ警察はアメリカと違って残忍だと脅したら、BNDのビルから飛び降りて自殺した。ソールが愕然とする。
馬鹿な女性記者サットンが不当逮捕されたマルワンと話せないならCIAの秘密ファイルを航海すると脅す。遅いよ。この危機的状況で何をやってるんだ。大勢の人命を危険にさらして、法と人権を守ろうとするドンキホーテ。
アリソンがドイツ外務省に勤めるSVR(ロシア対外情報庁)のスパイから「指令」を受ける。それはおそらくサリンを製造したアジズ博士の抹殺。ロシアはベルリンでのサリン攻撃の成功を望んでいる。そうすれば西ヨーロッパは目覚めてイスラム原理主義の根絶に向けてロシアと協力する(アサド政権の存続を容認する)と考えている。酷いな。
アジズ博士がサリンを作ったのはカリフ国のためでなく、レバノンを爆撃するイスラエルを助けるドイツへの復讐だという。無神論者って言いきったのには呆れて笑った。
アリソンは断るが、連邦刑務所に20年投獄されるのが良いかと脅されてアジズ博士を殺す。(前回の犬と連れていたおばさんはやはりロシアの工作員だったか)。自分を信じていた見張りのCIAの職員も殺した。それでアジズからベルリン中央駅の第7ホームを狙うと聞き出し、BNDのアストリッドにテロの目標は空港だという偽情報を教える。アリソンはホントクソ。この人は腹立つほど演技が上手い。
キャリーの人との接触を通じてテロの目的に迫る手法が、重要なイスラム教徒のシリーズの総括になってます。まずレバノンでのデューリングの身の安全を確保するために接触したヒズボラの司令官に会い(あのときは仇を討つとか言ってた)、テロ攻撃には反対。イスラム教徒も一枚岩ではない。それでクインを助けたフセインという医者の居場所を聞き出す。その医者からテログループの集会場を聞き出し、行ってみるとベルリン中央駅の地図が散乱している。そしてクインに解毒剤を与えたカシムの写真を見つける。この流れはうまい。イスラム教徒全員が悪いわけじゃない。良心を持った人もいる。
キャリーはテロの目標はベルリン中央駅だとソールに伝えるが、ドイツ側はアリソンの偽情報を信じて空港を封鎖していた。キャリーは自分の勘を信じてテロを阻止しようと単独で動き出す。そしてカシムを見つけて追いかける。カシムが駅にいるとのキャリーからのメッセージを見たソールはアリソンに確認しようとしたら、病院から行方をくらました。
それぞれにどういう最後が待っているのか。緊張感マックスで次回最終回。
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