真田丸 第31話 終焉 秀吉ついに死ぬがすぐには死なせない そして出浦が!
大河ドラマが戦国介護ドラマになった。コミカルですがリアルだと思います。秀吉がほぼ空気になってます。
あと三成の動きが小池百合子を選挙で応援したらダメだと脅した自民党都連みたい。
シリアスな話なのに所々本当に笑える。そして最後、出浦昌相が!
寝たきりになってしまった秀吉の枕元に用事があったときに呼ぶための鈴が置かれる。現代にもこういう呼び出しベルみたいのがあります。
ボケてしまった秀吉が用事もないのに鳴らす。信繁がそうやって鳴らすのですと答える。こういうときに用事がないのに鳴らしてはいけませんの怒らないのがいいようです。
三成は家康などの五大老(老衆:おとなしゅうと読む)に豊臣政権を乗っ取られてはならないと(そういう三成の生真面目さが信繁に似ている)、自分たち五奉行(豊臣政権の有力官僚)が豊臣政権の政策立案を老衆との合議で行うように秀吉に頼まれたという遺言を作成て、それを家康に確約させる誓約書を三成は書かせる。
後知恵ですが、三成の甘いところは立憲主義なところ。遺言なんかあってもその遺言を実行しようという人たちが過半数を占めなければタダの紙切れ。
力なき正義は形骸である、敢えて言おう、カスであると!
朝鮮出兵を利用して三成の下知で動く統一軍を創設すべきだった。
秀吉亡き後の天下取りに乗り気なのは家康よりもは側近の本多正信と嫁の阿茶の局。これじゃ家康の思いのままにできないと正信に言われる。そこに三成が念を押しに来る。朝鮮から撤兵するために自分が九州に行って陣頭指揮を執るので、家康に伏見でクーデターを起こされたら困ると家康本人に直接言う。三成は有能でいい奴だけど馬鹿。
家康だって自分を疑っておるのかと三成に聞くわな。自分が九州に出向いて撤兵の指揮を執ってもいいと言う。三成はなりませぬと拒絶。引き揚げてくるのは日本一の大軍勢、もし誰かが焚きつけてそこに謀反の動きが広がれば、大変なことになると本人にいけしゃあしゃあと言う。大谷吉継が忠告したように三成の動きは裏目に出てる。
味方は近くに、敵はもっと近くにですよ。
この三成の動き、東京都議のドンと呼ばれた内田とかいう議員が牛耳る東京自民党連が党員に小池百合子を応援したら、党脱退処分みたいな脅迫文が回ったのに似てます。無用な締めめ付けは反感を生むと知れ!
だから三成は家康に小賢しいと侮られ、まったく信じてないと落胆もされる。本多正信も今からこれでは(家康は自由にできず)先や思いやられるとこぼす。
殿下も余計な遺言を残されたものだと家康がため息をつくと、急に正信が元気になって反故にしてしまいますかと言い出す。いいぞ老獪正信!もっと新しい遺言があればいいのですと言ってのける。
昌幸お爺ちゃんが孫に語る浦島太郎は昔話じゃなくてトロイの木馬じゃないですか。昌幸お爺ちゃんの鬼を退治する桃太郎で鬼を騙して鬼ヶ島に忍び込むとか策を弄する!これこそ本多正信が秀吉に家康に都合の良い新しい遺言を書かせる作戦。
秀頼を頼むとうわごとのように言う秀吉に本多正信がそれを書きましょうって遺言に書かせる。
秀頼のことなりたち候ように、衆として頼み申し候。この他には思い残すことなく候。
って衆は老衆なんでしょう。奉行は蚊帳の外ということに。
無理強いはするなって本多正信に言う家康。本当は悪い奴じゃない。
ボケてる秀吉、遺言に秀頼のことを頼むと書く。それを見せられて激怒する三成(最初、どうして三成にばれたのかと思ったのですが、きちんと「今、太閤殿下が書きました!」公表しないと遺言の効力がないですね)。
だがまだ手はあると寝ていた秀吉を起こしてまた遺言に追加させる。
眠いという秀吉に「委細、5人の者に申し渡し候。名残惜しく候。以上」。5人とは奉行のこと。以上とあれば書き足しはできない。頭良いな!
最後の以上と書く前に秀吉が眠いと気を失いそうになると、三成が
眠くない!
って怒鳴った。緊迫感のあるシーンなのに爆笑しました。
茶々は死にかかっている秀吉に秀頼を会わせない。秀吉の太閤としての大きさを知るだけでなく、心の醜さや冷たさも一緒に感じ取ってしまうからだと。でも実際は茶々が会いたくないもよう。死に対する恐怖が芽生えているらしい。すごくわかる。
出浦昌相が楽隠居を決め込んでいる昌幸お爺ちゃんに痺れを切らす。家康がいなくなれば必ず世は乱れる。いつでも(家康を暗殺する)用意はできている。昌幸の本多正信も主君のために暴れるか。
そんな話をしている時に本多忠勝が現れる。信幸は忠勝にこうの方にできた息子のことはまだ言ってなかったのか!世の中、先延ばしにしていいことなどなにひとつないっていう昌幸の言葉が全然心に響かない。そこにいた一同に睨まれる。逆に面白い。
家康が今度は本多正信を連れずにひとりでやって来る。それでしみじみと、
どれほど華やかな暮らしをしていたところで死ぬ時はひとり。諸行無常じゃのう。生き延びられればよいと思うておるうちにここまで来た。
戦は大嫌いじゃ(めっちゃ強いけどね)。間違いなく勝てる戦などどこにもない。もう戦はこりごり、絶対に勝てる戦などない、伊賀越えは一度でたくさん。戦場で命からがら逃げ惑うのはもう御免じゃ。殿下が亡くなられて世が乱れては元も子もないしのう・・・
信幸も激しく同意。家康が嘘を言ってるかとも思ったのですが、それを信繁に言ってもしょうがない。真田丸の家康は武田勝頼、北条氏政のときみたいに敵に情が湧くタイプ。いい奴ですよ家康。
このふたりが戦い、信繁が家康を窮地に陥れるとは予想もしてないでしょう。
そこに見舞いに現れる小早川秀秋!絶対に火を絶やすなと秀吉に言われていた蝋燭を吹き消した!嗚呼嗚呼と秀吉が絶叫!爆笑ですよ。この後、秀吉の意識が混濁し始める。
流石は関ヶ原で豊臣家衰退を決定的にした秀秋です。
死に対する恐怖があった茶々、信繁を連れて秀吉のもとに会いに行く。目を背ける茶々と違い、秀頼はちゃんと死にそうな秀吉に向き合う。
秀吉が死ぬとわかっていても三成は水をかぶるし、生真面目だ。
死に際に織田信長の亡霊が現れた!(血だらけの子供は秀頼?)そして三成に家康を殺せと命じる。三成が昌幸に三成を殺せと秀吉に命じられたので力を貸して欲しいと頼むが、昌幸は聞かなかったことにしたいと言う。そして一言付け加える、
もし明日の朝、徳川内府が死んだという知らせが届いても我が真田は一切預かり知らぬこと。
大博打の始まりじゃ!
出浦が動く。たとえ打ち損じたとしても命を粗末にするなと昌幸が言う。佐助を置いていく。絶対に打ち損じはないと昌幸には断言するが、打ち損じたときは佐助がその後をついで家康を討つように言い残す。カッコいいな出浦昌相!
秀吉が信繁に三成を支えてやって欲しいと頼む。淋しい男でな。こんなことを言われたら信繁も三成に死ぬまでついてきますよ。
出浦が家康暗殺に向かったら運悪く、信幸が家康に面会していてこうとの間にも子供が出来ていたことを本多忠勝に言って欲しいと懇願する。さすが真田の嫡男、出浦が忍び込んでいるのに気づき、家康に警告する。(信繁もその忍者が誰か知らんから)
家康側の武士に包囲された出浦の殺し方!首を狙ってる!そして本多忠勝と出浦昌相の一騎討ち!カッコイイ!忠勝に手裏剣を投げて槍を折った!
出浦は包囲を破って逃げるが目の前に信幸が現れてひるんだところを背中から本多忠勝に着られ、それで包囲されながらも数人切り倒し(首を狙う)、もう一度爆発!
ランバラルがアルテイシア様かとひるんだところを撃たれて最後に手榴弾で爆死したみたいです。しかし瀕死の出浦を佐助が助けて真田邸まで運んできた。そして落命。見事ですな。
秀吉の臨終が超リアル。本当に呼吸はああいう風に止まります。蝋燭が消えた!鈴に手が届かない!そして誰に看取られることなく死ぬ。
スターリンも死んでからしばらく誰も気づかなかったそうな。
家康の時代に向けた激動の時代の始まりです。
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