ナイトマネージャー 第3~最終回(第8話) 最大の武器は無言の笑顔
仕事がなかったので一気に見ました。これはプレゼントに違いない。第2話で主人公がナイトネージャーをやめてスパイになるとか、タイトルと全然ちがうじゃないかタイトル詐欺か!!と思ったら、そうじゃない。最後は結構好きな終わり方です。
スパイドラマは時代劇に通じると痛感しました。イギリスのスパイドラマなので基本知能戦です。
以下、ネタバレありです。
スパイになった後、敵である武器商人ローパーの息子を味方につけ、最終的にローパーの信頼を勝ち取って主人公を疑うコーキーを追い落とす。なんでこんなことが可能なのか、凄く自然に進んでしまう。最初はなんだろうこの説得力はと考えてました。でも見ていくうちにわかりました。
何を言われても絶対に口答えしない無言の笑顔なんですよ。この無言の笑顔はナイトマネージャーを努める中で培った笑顔と立ち振る舞いなんです。ローパーのような自分がローマ皇帝だといい、戦争を鑑賞するためのスポーツだとかローマ帝国の剣闘士戦みたいなことを言っているサディスティックな誇大妄想を抱いているヤツには、無言で笑顔で口答えしない人間は仕事を頼める人間に見える。そりゃそうですよ、どんな注文にも応えるホテルの何でも屋、ナイトマネージャーなんですから。主人公の武器は007のようなQが開発するガジェットでもなければ、ジャック・バウワーの戦闘技術でもない。悪党を信用させる笑顔。
だからタイトルがナイトマネージャーなのかと納得しました。
その仮面が剥げる瞬間を見逃してはいけません。ローパーの妻であるジェドと恋愛関係になったあと主人公の素顔が見えます。仮面の笑顔を素顔の高低差がたまりません。女性監督ならではです。全8話すべて監督って凄い。
最終回、話は最初のホテルに戻る。うまいじゃないですか。主人公がどうしてスパイになろうと決意したか、その原点に戻る。そして復讐を果たす。
サリンを商売にして中東の人々の殺し合いを助けたローパーが、買った武器を破壊されて代金を返して貰えない中東の有力者に拉致されて怯えるシーンがスカッとします。
これはHOMELANDほど暗くなく、実は不幸な奧さんをスーツを着た笑顔の騎士が助ける恋愛ドラマなので見やすいと思います。
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