真田丸 第40話 「幸村」 片桐且元の大立ち回りの果てに、真田幸村爆誕
ついに真田幸村だ!片桐且元が豊臣家を家康から守るべく胃痛に耐えながら奮戦する姿、見入ってしまいます。しかしやることなすこと裏目に出て大阪城を追われてしまう。そして信繁に秀頼を助けて欲しいと頼む。
幸村になった信繁、年相応という感じ。
三年前の大河ドラマの主人公がなんたら官兵衛扱い(笑)
元宇喜多秀家の重臣、明石掃部頭全登が信繁に会わせたかったのは大阪城を追われた片桐且元。
片桐且元役の小林隆は新撰組でも最後の出番がちゃんと用意されていた。今回も秀吉の頃から豊臣家に仕える最後の重鎮として家康との戦を回避すべく、いい立ち回りをしてました。
方広寺の大仏開眼供養で鐘に刻んだ銘文の中で「家康」の名を割って呪いをかけたと、徳川家康が難癖をつけて大阪城侵攻の口実にしたのは有名な話。
このエピソードが片桐且元の目から見るとドラマになる。
片桐且元が南禅寺の清韓に銘文を頼んだ。しかし家康から格調がないと文句が出て、もっとちゃんとした人間に頼めと言われる。片桐且元の胃がチクッとする。激怒する清韓に且元が頭を下げてもう一度頼む。
創作意欲に変な火がついた清韓、新たな銘文に趣向を凝らし、それが結果として豊臣家が攻められる口実となる。問題の銘文は
国家安康(国が安らかに栄える)、家康の二文字が隠れている。
君臣豊楽(皆が豊かに楽しく過ごす)、豊臣を君として楽しむとも読める。
あれは偶然じゃなくわざとだったのか!あり得る話ですな!
必ずや家康も秀頼も喜ぶと清韓は太鼓判を押したが、家康の了解も得て鐘が出来上がるが、開眼供養に家康から待ったがかかる。ここにきて銘文の国家安康は家康への呪いだとクレームが入る。
秀吉の家老にして最大の問題児(だと思う)、大野修理大夫治長が出てきた!茶々の側にいる大蔵卿局の息子なのか!やはりコネ出世はダメですね。片桐且元に家康を説き伏せるように頼む。しかしそれはいくら何でも無理だろうと、清韓に三度目の書き直しを頼むが断られる。片桐且元、絶体絶命。
茶々にも相談して見るが、秀頼が望む開眼供養は延期できないの一点張り。大蔵卿局に至っては大御所様ひとり、説得できないでどうしますかと叱咤される。
豊臣家は家康の権力と恐ろしさがが分かってない。一番わかっているのが片桐且元。
駿府まで出向いて家康を説得しようとするが、一か月粘っても家康に会えなかった。本多正純にこれは徳川家に対する侮辱だと怒られて且元の胃痛MAX!
後から茶々から駿府に派遣された大蔵卿局は家康に会えた。しかも片桐且元が無学だからこういう失態を招いたと言われて、信じる。おばさんは大馬鹿ですね!完全に家康の術中にはまっている。これは家康が北政所にあれこれ吹き込んで、石田三成を豊臣家から孤立のと同じ手じゃないですか!
且元、大蔵卿局に本多正純から徳川と豊臣の対立を収める3つの条件を預かってきたと言う。
- 秀頼は大阪城を退き、伊勢か大和へ移る。
- 茶々を人質として関東に送る。
- 秀頼は諸大名と同じく江戸に参勤する。
この条件を呑まなければ徳川に対する異心ありとして豊臣を滅ぼすと。
しかしこれは片桐且元が大蔵卿局が憎らしくて言った大嘘。
本当は逆心のないことを形で示せと言われただけだった。そのおかげで事態はさらに悪化。大蔵卿局が本多正純に真相を確かめたので嘘がばれてしまった。
片桐且元の三箇条は家康との戦いを回避するのなら妥当な線ですな。しかし豊臣家の面々は自分たちが風前の灯という実感がまるでない。大野治長は三箇条を秀頼に受け入れさせて、それを手土産に家康に寝返る手筈だったんじゃないかと疑う。
茶々だけは且元にそんな悪だくみをする度胸も知恵もないと信じる。これまでの且元の描き方からして、見ている側もそう思いますね。
しかし片桐且元に大野長治が放った暗殺者の手が迫る!
且元は大阪城から逃げるしかなくなる。豊臣と家康の戦を押し止めていた最後のくさびが外れてしまった。
家康は豊臣と徳川の窓口である片桐且元を秀頼が大阪城から追い出したのを、徳川との手切れと見なして大阪攻めを始める。
私はひとりで戦の火種を作ってしまったと信繁の前で泣き、秀頼を守るために大阪城に入って徳川勢を迎え撃ってくれと懇願する。
しかし信繁が断る。本気か!
理由は3つ、これまでに大軍勢を率いて戦った経験がない、自分は囚われの身、そして最後に戦がそれほど好きではない。
信繁、不憫な片桐且元を泣かしちゃだめだろう!
これで信繁がどうやって戦う気になるのかと思っていたら、きりが現れた。この女がロッキーのエイドリアンだったか!意外でした。
あなたに来て欲しい人たちがいるんでしょ?
大軍を率いて敵と戦ったことがないと信繁のマイナス思考が発動。
きりはプラス思考で応戦。
真田安房守昌幸。徳川家康と二度戦って二度勝った男。あなたにはその血が流れている。
誰も自分についてこないとマイナス思考信繁。
きりのプラス思考反撃。
真田源次郎は安房守の息子。戦上手に決まってる。この人に従っておけば間違いない。誰も疑わないわ。ほとんど戦に出たことがないなんて。あとははったりよ。
(これを幸村は実際に言うんじゃなかったかな)
私は幸せなんだ。ここでの暮らしがと信繁。
あなたの幸せなんて聞いてない。大事なのが誰かがあなたを求めるということ。
小県にいるときは父親に振り回され、大阪に来てからは太閤殿下に振り回され、何を残したの?真田源次郎がこの世に生きたという証しを何かひとつでも残してきた?
沼田を巡る談判では最後は北条に取られ、氏政に開城を説得しようと小田原に忍び込んだけど、氏政が城を明け渡したのはあなたの力じゃないですから。後から会いに行ったなんとか官兵衛様のお手柄ですから。
大河ドラマになった黒田官兵衛がきりにかかれば「なんとか官兵衛」扱い(笑)。
誰の役にも立ってない。私の大好きだった源次郎様はどこへ行ったの?がむしゃらで向こう見ずで、やんちゃで、賢くて、明るくて、度胸があって、きらきらしていた。真田家の次男坊はどこへ行ったのよ!
今一度、これまでのことを思い出し、考え直す信繁の脳内に鈴が鳴る。なんの鈴かと思ったら、ばば様の鈴ですか。
どこまで最初から考えてるのかわからないですか、フラッシュバックはよくできてますね。
昌幸の大戦の始まりじゃ!と昌幸の徳川との戦になったら豊臣につけという遺言、いいですな。死に様は己を移す鏡。自分に恥じぬように生きるまでじゃっていう上杉景勝もいい。
そして最後に鈴の音。
人は誰も宿命(さだめ)を持って生まれてくる。遅いも早いもない。おのが宿命に気づくか、気づかぬか。見ているぞ、ばばは。
そして信繁が名前を改める。昌幸の幸を受け継ぎ、瓶に自分に縁の深い字を入れて息子にもう一字選ばせる。
大事なことなのにクジで決めるのですかと訝る息子に、大事なことだからクジで決めるのだ。父、昌幸は八百万の神に託したのだ。
にやっとしてしまいますね。大博打の始まりぽいですね。
父の幸に、九度村の村で、真田幸村、
日の本一のつわものと呼ばれる戦国最後の名将の誕生である。
このワクワク感、機動戦士ガンダム0083のアナベル・ガトー様ですよ。
ソロモンよ!私は帰ってきた!ですよ。
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