機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ2 第18話(第43話) 「たどりついた真意」 子供はわからないマクギリスの黒歴史が明らかに
先週までは「機動戦士アウトレイジ」でしたが、今回は一転「機動戦士ヴィダール」か「逆襲のマクギリス」というぐらいにヴィダール(ガエリオ)とマクギリスの対立にそそられます。そこに巻き込まれる鉄華団。
バルバトスとヴィタールの激闘に高揚し、バエルの登場シーンが勇者ロボみたいで胸躍ります。
マクギリスの少年時代の話が闇すぎる。小学生が大人になってみたら衝撃を受けますよ。
ラスタルとイオクはマクギリスに軟禁されたと思ってましたが、実はイオクの件でマクギリスが招聘したセブンスターの幹部会に出席していないだけでした。(マクギリスの叛乱が起こる前に話が戻っている)
ヴィダールがラスタルに出撃を請う。おぼろげながらマクギリスの真意にたどり着いたと言う。それが正しければ奴は動くと。モビルスーツを持っていけ、けじめとつけてこいとラスタル。
ガリガリがやけにカッコいい。ラスタルも男気がありますな。
そして叛乱を起こしたマクギリスの配下にあるライザ・エンザの宣言を聞き、ラスタルはアリアンロッド艦隊全軍に招集を掛ける。全世界の戦力を握るギャラルホルンの内戦勃発。
こりゃとんでもない戦いに鉄華団は巻き込まれたんですね。
バルバトス1機でギャラルホルンの本部施設を守っていたモビルスーツ隊を全滅させたんか。化け物だな。(見たかった!)
叛乱を起こして逆賊となったマクギリスがギャラルホルンの正当な指導者の座に就くために必要なのはバエルという錦の御旗、全世界を支配する権力の象徴。それがようやく手に入る時が来た。
ここでマクギリスの少年時代の回想。ここから10分間どれえらいものを見せられました。
マクギリスは鉄華団のメンバーと同じ孤児で、人を殺してリンゴを奪って食べたりする。しかし大人のリンチに遭ったりする。少年男娼としてオッサンに買われた。生々しい。
友と呼べる者もなく、親の愛情も知らなかった。
力なき者が地べたを這い、力ある者がすべてを手に入れる。
それはあの男に拾われたあとも変わらなかった。
あの男とはイズナリオ・ファリド。児童性愛者で金髪の少年に短パンを履かせて侍らせるド変態。こんな強烈なエピソードをガンダムで見るとは思わなかった。マクギリスはずっと孤独なのですね。
イズナリオに養われるようになって、力には様々な種類があると知った。
俺は力を示した。(同じような子供を叩きのめしてイズナリオに認められた)
そしてファリド家の跡継ぎに収まった。しかし俺の生活が特に変わることもなかった。
ベッドに横たわるイズナリオに背を向けて裸で座るマクギリス。完全に事後ですね。しかも背中に痣がある。
俺にはまだ力が必要だった。
変わるっていうのは性的虐待からの自由になるってことなのですね。これには同情を禁じ得ません。こんな闇を抱えたキャラクターがガンダムに今までいましたか。
そして見つけた。今、この世界で最高の力の象徴、権力、気力、威力、実力、活力、勢力、そして・・・暴力。
すべての力を束ねる存在。ギャラルホルンのトップ、アグニカ・カイエル。真理を。
マクギリスに必要なのは友でも愛でもなく、他者の絶対的服従による心の安寧。やばいっす。完全に破滅型キャラじゃないですか。
バルバトスがフルパワーを発揮したときに見せるマクギリスの憧憬、逆に力に負けて殺されたときに見せる恐怖はこういう心の闇から来ていたのか。鉄華団の孤児たちの活躍がマクギリスを動かし、世界を変えたと。よく練られたストーリーです。
とはいえ、アリアンロッド艦隊は第四艦隊まである大艦隊。ハーフビーク級戦艦が40隻あり、マクギリス側の倍の戦力を有する。勝てるのかとユージンがビビるのも無理はない。
叛乱を起こして正義に燃えるライザ・エンザと理想のために立ち上がる勇気を与えてくれたと感謝されて引き気味のオルガの温度差が面白い。オルガの方が修羅場を潜り抜けているからかもしれません。
下にはミカもいるとオルガ。
バルバトスとミカでどうにもできねえなら、それこそどうしようもねえさ。ここが俺らの正念場ってわけさ。
実権を掌握したマクギリスが封印されていた格納庫を開ける。バエルだ!
やっと会えたな、いや、新しい時代の夜明けだな。目を覚ませ、アグニカ・カイエル。
いい初お目見えですね!
そこにヴィダールが格納庫の天井を突き破って落ちてきた。そして(パイロットの)ヴィダールがマスクを外した。やはりガエリオだ!そしてマクギリスに言う。
やはりここに来たか。
この悪を叩いて砕く人造人間の主人公の、「ヴィダールがやらねば誰がやる!」みたいなヴィダールの登場もカッコいい!主人公とラスボスの対峙みたい。ほんとたまらんです。
ガエリオ・ボードウィンは坊ちゃんから成長しました。
マクギリスにお前を理解できなかったと言う。俺にとってお前は遠い存在だった。だからこそ憧れた。認められ、隣に立ちたいと願った。
そのうち、お前は仮面をつけ、本来の自分を隠すようになった。お前は俺の前では仮面を外してくれているとそう感じた。なのに・・・殺された。
(マクギリスは自分を偽る心に仮面をつけ、ガエリオは正体を偽る仮面をつけたというわけか!)
俺は確かめたかった。カルタや俺や寄り添おうとしている人間を裏切ってまで、お前が手にれようとしているものの正体を。
これの場所にお前がいるということ、それこそが答え。
おかげで決心がついたよ。愛情や信頼、この世のすべての尊い感情はお前の瞳にはなにも映らない。お前が理解できるのは権力、威力、暴力。すべて力に変換できるもののみ。
ここにいるということは乗れるのだろう?バエルに乗れ。
マクギリスが聞く。
てっきり止めると思っていたが。俺がこれを手に入れることの意味、わかってるんだろう?それとも一度は死んだ身。何も失うものは持たないと?
いや逆だとガエリオ。今の俺は多くのものを背負っている。しかしすべてお前の目には永遠に映らないものたちだ。お前がどんなに投げかけられても、受け入れようともせず、否定するもの。それらすべてを背負い、この場で仮面を外したお前を全否定してみせる。
マクギリスが笑う。その必要はないようだガエリオ。
バルバトスが参戦!
やっていいの?と暢気な声の三日月さん。このお決まり対決展開に水を差す姿勢大好きです。
ガエリオ、お前では勝てないと余裕を見せるマクギリス。
俺では無理かもしれないとガエリオ。しかし俺たちならば。アイン!さあ好きなように使え、俺の体を!お前に明け渡す!
阿頼耶識E型というらしい。Ein(アイン)ってことですか。アインの残った脳と阿頼耶識を補助システムとして搭載した疑似阿頼耶識を搭載してバルバトスと互角の機動力を発揮する。
ガエリオは(死んだ)アインとずっと一緒にいたとか。阿頼耶識はファーストガンダムのニュータイプに相当する概念としてあるのですかね。
バルバトスの尻尾攻撃をよけてバルバトスの背後に瞬時に回り込んでドリルキック!
バルバトス吹き飛ばされる。
今の動き、知ってる奴だ。
エドモントンの戦いのグレイズ・アインですよ!第1期の仕返しに舞い戻ったか!こういう展開いいですね。
ヴィダールめっちゃ強い!三日月さんにこいつヤバいなと言わせる代物。こんな超兵器だったら、そりゃ火星で戦わせずに出し惜しみしますわ。
閉塞空間で2機のモビルスーツが上へ下へと躍動する。こんな戦闘シーンは見たことないです。鉄血のオルフェンズはモビルスーツが基本飛ばないので閉塞空間だと立体機動ができるわけですね。
マクギリスも阿頼耶識を実装してましたか。
お前とアイン・ダルトンの協力により研究成果を、お前たちの前で披露することになるとはな。運命か・・・だがそれももう終わりだ。
300年だ。もう休暇は十分楽しんだだろうアグニカ・カイエル。さあ目覚めの時だ。
バエルは飛べるんですね!
バエルが甦ったと自分がギャラルホルンの実験を握ったとマクギリスが全世界に向けて高らかに宣言する。
どこまでの愚かなとラスタル。お前は大人に成りきれる子供だよと唾棄する。
ガエリオ・ボードウィンもギャラルホルンの放送に割り込んで宣言する。逆賊マクギリス・ファリドを討つと。
マクギリスがバエルをアグニカ・カイエルと言ったのは世界を変える力という意味の比喩表現なのか、本当にアグニカ・カイエルがバエルの中に格納されているのか。
話は濃いわ、戦闘は熱いわ、予告の時間を潰してまで延長した甲斐があります。
余談;イオクはどうみてもクソ野郎ですが、慕う部下は多い。
この三機の登場がこれだけ熱い展開になるとは。
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