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2017/04/18

こんな時だからこそ、「国のために死ねるか 自衛隊「特殊部隊」創設者の思想と行動」を読む

北朝鮮のミサイル攻撃が現実味を帯びてきた今、読むとタメになります。有事において自衛隊はどう動くべきか。考え方を変えなければなりません。

北朝鮮との戦いは20年近く前から始まっていた。ただそれを見て見ぬ振りをしてきただけだと思うような話から始まる、海上自衛隊に特殊部隊を作った人の話です。

登半島沖で不審船と遭遇において「みょうこう」内でのやりとりが生々しいです。これを読むと北朝鮮との戦いは20年近く前からすでに始まっていたのだと感じました。
"日本人が拉致されている最中の船に背を向けて帰る巡視船なんぞ、その役に立たない警察官職務執行法と一緒に沈めてしまった方がいいと思った。 海上保安官達が抱えていたであろう事情をおもんばかることなど、できなかった。そんな器が、私にあるわけがなかった"

自衛隊の平時の遵法を有事に守ってなにも達成できないのはもっともです。戦闘地域もへったくれもない。

"非常時とは、状況によっては規則を破らなければならない状態である。遵法精神は確かに大切で、社会生活には必要不可欠だ。しかし、それはあくまで平時の話であって、自衛官がその存在意義を発揮する非常時は、「きまりに従う」という身体に染み込んだ習慣をもかなぐり捨て、任務達成に最も適切な手段を選択しなければならない。"

左派政党の支持が極端に落ち、敵地攻撃が国民の中で容認されるようになり、憲法改正賛成派が50%を超えなったのは、我慢の限界に来たからだとこの本を読んで得心がいきました。日本人の堪忍袋の緒が切れたのだと。


"譲ることは配慮だ、という考えがあるが、国家間において、日本人がよかれと考えて譲ったことが、相手の誤解を生み、増長を誘うことはないだろうか。その増長が増長を生み、こちらは我慢の限界を迎え、感情的な敵対行動、それこそ〝皆殺し〟のようなことを起こしはしないだろうか? 譲るばかりではなく、この線以上は譲る気がないという意志を強く示すことも、事態を収拾するための大切な配慮であるはずだ。"

日本人を騙すのは簡単だが、何度も騙すと皆殺しにされるという逸話が韓国とかにあるそうな。その話が書かれています。

"私を含む一部の日本人は、最初は純粋な我慢だが、途中から心の中で「もっとやれ、もっとやれ」と思っている場合もある。堪忍袋の緒を狙って切るかのように、自分の理性を外すタイミングを計っている。これだけ我慢したんだから、ここまでやっても致し方ないと、自分も周りも認められるように、耐えながら、実は積極的に怒りを積み重ねている場合がある。"

太平洋戦争の真珠湾攻撃にもバンザイ突撃にもそういう側面があると思います。

最後のまとめ、切れるな。冷静に武力に訴えろと。

"確かに武というものは、簡単に使うものではなく、譲ること、引くこと、我慢すること、あらゆる手段を尽くして回避すべきことだ。それでも致し方なく発動する時は、冷静な熟慮と明確な意志に基づくべきで、ぶちぎれて暴れてはいけない。 少なくとも、日本人の厄介な行動美学としてそうした側面があることを、まず我々自身が認識すべきだと思う。"

フィリピンで学んだ戦い方が興味深かったです。戦いはスポーツじゃない。相手はこちらを殺そうとしていることを忘れるな。

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