シャーロック4 第2話 「臥せる探偵」 オチに泣き、最後に驚く

第1話の最後のメアリーの「地獄に墜ちろ」からつながってるとわかるのが最大のどんでん返し。そして泣けます。

犯人が最初からわかっている珍しい話。

以下ネタバレありです。

この話でシャーロックが倒す犯罪者は巨万の富を築いて慈善家としても有名なカルヴァートン・スミスは実は連続殺人鬼（シリアルキラー）。問題は自分は人を殺していることを自慢したくてしょうがない。ウェイワードパインの科学者じゃないですか。この人は病んでる人の役がはまります。

「私はシリアルキラー」っていうシリアルの宣伝を自分でするくらい。シャーロック曰く、連続殺人は権力や自己の顕示。

この「キラー」の意味は「童貞を殺すセーター」の「殺す」に近いかも。

そこで知人の警察、司法、放送局の有力者や娘に記録が消える薬を打って殺人の告白をする。そして娘が殺人についてのメモを残した。

人を殺すともの凄く幸せな気持ちになれると言う。麻薬と同じですか。

それから3年後、スミスの娘がシャーロックのもとを訪れる。父が誰を殺したかったのか知りたいという依頼。シャーロックはこの娘が3年前の娘と容姿が違うことに気づく。最初見たときは別に気に留めてなかったですが、結末を知ってもう1回見ると確かに変装です！

シャーロックは目アッリーが死んでワトソンが去ってから薬物中毒に陥っていて自分の高度な思考がまとめられない。しかしシャーロックに依頼を断られて自殺しようとしているかもしれないという結論は出てくる。

シャーロックは見ていたスミスの娘の幻想にも思わせる（実際そういうときもある）。ワトソンはメアリーの幻想をつねに見ている。本人も自分が作り出したイメージだと認識している。

自殺しようとしている娘から拳銃を取って川に投げる。

死ぬのは君でも、受け止めるのは周りなんだ。

このシャーロックはダークで深い。

そして娘は消えていた。


それから3週間後、猛スピードで疾走するアストンマーチン（だと思う）がヘリとパトカーに追われている。たどり着いた先はワトソンがカウンセリングを受けている女性セラピストの家。アストンマーチンに乗っていたのはハドソンさん。シャーロックが薬物中毒の影響で暴れているから助けて欲しいと訴える。警察に電話すればと素っ気ないワトソンに返すハドソンさんの答えが秀逸。

私、カタギじゃないもの。

旦那が麻薬の売人だったから車もお金もあるんですよ！

こういうブラックジョークが言える公共放送素敵です。

一度で良いからシャーロックを診てあげてと泣いてハドソンさんがワトソンに懇願する。シャーロックはアストンマーチンのトランクに乗っていた。ワトソンがどのセラピストにいつ会うか、すべてシャーロックはお見通し。ついでにモリーをワトソンが呼ぶのもお見通し。こういうのがワトソンの感情を逆なでする。見ている方は面白い。

しかもシャーロックはカルヴァートン・スミスがシリアルキラーだとネットに投稿していた。そしてワトソンにこの悪の権化を倒さなければならないと訴える。薬中の自分だけでは無理だとワトソンに助けを求める。

カルヴァートン・スミスは殺人を隠すために病院を建てた。自分で言っちゃうタイプ。そこに登場するHHホームズは実在の人物。

カルヴァートン・スミスの病院にシャーロックが呼んだスミスの娘がシャーロックがあった女性と別人。シャーロックがおかしくなってスミスにメスを握って襲いかかった！

ワトソンが静止し、その後執拗に殴られ、蹴られる。

スミスがワトソンを止める。

僕は構わないとホームズ。したいようにさせてくほしい。彼には権利がある。妻を（僕に）殺したのだから。

そうだとワトソン。

泣けます。シャーロック4は泣けます。シャーロックとワトソンがよりを戻すのはこんなにも痛みを伴うのか。

シャーロックはスミスの病院に入院する。

シャーロックが寝ている病室にスミスが忍び込んで。シャーロックを眺める。両手には医療用のゴム手袋！シャーロックが殺される！自分で作った病院だから隠しドアとかある（しかも設計士を変えることで隠し扉の秘密を隠している）

シャーロックがスミスに鎮痛剤を量を増やして自分を殺して欲しいと頼む。スミスは首を絞めるのにこだわる。

（※マイクロフトがワトソンをシャーロックのアパートに呼んだとき、ワトソンは弟の面倒を見るのに捜査官（spooks）を使うのかと言いますが、spooksはスパイという意味でもあります。

だからマイクロフトは安全上の問題に兄弟は関係ないと答えます。マイクロフトはどうしてシャーロックが薬漬けになったのか知りたい。

シャーロックが薬漬けになっている理由はメアリーがシャーロックに送ったDVD中に。

それはメアリーからシャーロックへの依頼。シャーロックにとって一番難しい依頼。

自分が死んだら、ジョン・ワトソンを救って。

ジョン・ワトソンは誰からの助けも決して受け入れない。手を差し伸べようとしても拒否する、人に助けられる自分を許せないから。だけど人助けはする。

だからシャーロックがすべきことは、ジョンを救うために、自分を自ら窮地に陥れて救わせるしかない。

地獄に墜ちろ、シャーロック。

本当に落ちたと見せかけろ。

悪党にケンカを売って、自分から危険に飛び込みなさい。

（ジョンは）あなたのタメなら必ず駆けつけるはず。

第1話の地獄に墜ちろはそういう意味だったか！

今回の事件はすべてワトソンを救うためのシャーロックの命がけのトリックだったのか！

そしてワトソンは駆けつけた。

これが泣かずにいられましょうか。

最後、ワトソンが女性セラピストと話している。

薬のせいでシャーロックが会ったかどうか定かでないスミスの娘のフリをした女性だった。最後にワトソンのもとを訪れる。その女性はワトソンをバス中で誘惑した女性で、シャーロックのきょうだいだった！

次回最終回