ウォーキング・デッド8 第10話 「託された手紙」 苦悩するリック 破滅するジェイディス

リックが仕掛けた戦いは失敗に終わったが、それでいろいろな歯車が狂い始めた。

キャラクターごとに話が前後してリザヴォアドッグスみたいな感じがいい。

サイモンとデイディスの絡みが凄くよかったです。

リックがカールに渡した拳銃をカールの十字架に残していくかと思いきや、やはり持っていく。カールの遺言を守るつもりはないという決意。これぞウォーキングデッド。ナイーブな平和論は通用しません。

カールがよく座っていたアレクサンドリアの池のほとりの小屋が燃えている。リックとミショーンがウォーカーに囲まれながらも消火しようとするが、結局は消火できずにアレクサンドリを離れる。思い通りにならないもどかしさがウォーキングデッドの骨頂。

ニーガンはサイモンにスカベンジャー（清掃人）をもう一度自分たちに従わせるように命じるが、サイモンはリックたちの反乱に嫌気が差していて全員ぶっ殺せばいいと思っている。しかしニーガンはそれに断固反対する。人間は貴重な資源だから、見せしめに1人殺すだけにしろと厳命する。

その前にリックとミショーンがスカベンジャーの瓦礫の山に行ったら、ウォーカーの群れに襲われた。どうなってんだ？

サイモンが瓦礫の山に入り、ジェイディスに再び自分たちに従えとニーガン風に恫喝する。サイモン役の人はドラえもんでいうスネオみたいな感じで本当にうまい。ジェイディスとの掛け合いもいい。

リックはどうなってんだ？ジェイディスに捕まってんじゃないだろうなとハラハラします。

ジェイディスが救世主に従うし、武器も渡す。しかし裏切ったことを後悔していると高飛車にサイモンに言う。サイモンは誠意がこもってないとジェイディスの腹心の男を見せしめに殺す。ジェイディスが動揺して、本気で後悔していると訴えるが、腹心の女も殺す。ジェイディスがサイモンを殴る。怒ったサイモンが全員を皆殺しにした。ジェイディスが壊れる。

リックたちを襲ったウォーカーは皆殺しにされたスカベンジャーだったか！リックたちが来たのは皆殺しの後だった。スカベンジャーは裏切りを繰り返して自滅したわけですね。

サイモンの命運は尽きました。好きな（憎らしい）キャラクターだったのに残念です。リックがニーガンに言うかと思いましたが、言いませんでした。サイモンの最期はお預けですね。

すべてを失ったジェイディスの哀れなこと。世界が終わる前は芸術家の真似事をしていたらしい。この流れからするとニーガンも意外とまともじゃないかというどんでん返しがあるのかも。

ウォーカーの群れから脱出しようとするリックに一緒に連れていって欲しいと頼むが、断られる。こののまま元の自分の仲間に喰われるかと思ったら、なんとか助かり、元の仲間をスクラップ場のグラインダーに追い込んでミンチにしていく。

ジェイディスは自分の仲間が死ぬのを二度見ることになった。この人はこの後どうなるんでしょうね。

リックはカールからの手紙を読む。ニーガンとの和平を求めていた。だがニックはカールの遺言を守らない。ニーガンに絶対に殺すと無線で誓う。ニーガンは死んだと聞いていつもと違って冷静に語る。お前が抵抗するから人が死ぬ。カールを死なせたお前は父親として失格だ。だからあきらめろ。

お前はすでに負けたんだ。

父親として失格と痛いところを突かれたニックはどうするのか。シーズン8後半は面白いです。破滅と冷徹な現実と苦悩と希望。これが自分の好きなウォーキング・デッド。

Netflixのオルタード・カーボン、ブレード・ランナーよりもブレード・ランナーな出来でした。あとペンギンハイウェイが映画化されるそうで。「おっぱい」が重要な小説。これは傑作です。