機動戦士ガンダムNT 絵はちょっと雑ですがいいじゃないですか
機動戦士ガンダムUCがザビ家の威光と十字架でがんじがらめになっているミネバを白いユニコーン(一角馬)を駆るバナージが助ける話でしたが、機動戦士ガンダムNTはニュータイプ研に入れられて引き裂かれた3人の子供がユニコーンガンダム3号機を介して再会を目指す話です。フォウ・ムラサメといい、マリーダといい、ニュータイプ研究は不幸な離別と魂の邂逅という話にもってこいの舞台装置です。ゼータガンダムでこの設定をよく思い就いたものです。スターウォーズには強化ジェダイとか出て来ません。
実は一年戦争から話が始まり、UCの話の先まで描き、最後は地球とコロニーを巨大な核融合爆発から救うという、尺は短いのに実はUCよりもスケールが大きいです。けどUCの方が見た感じは壮大です。
ニュータイプ研に入れられた3人の子供の視点から描いたガンダムというのが実に面白いです。外伝的な扱いなんでしょうが、UCの後も描いていています。(UCでそこまで描くと長くなりすぎます)。
中盤、セコンド・ネオジオングがシナンジュでなく、ガンダムナラティブと合体します!これがやりたかったのか!
このNTのおかげでZガンダムのニュータイプのサイキック能力が納得できました。Zガンダムを見てからもう30年以上経って!あれはダンバインに出てくるオーラ力なんだと。バイストンウェルは魂の世界で、そこにはオーラ力という生命力で動く兵器が開発され、オーラ力が暴走すると巨大化する。ニュータイプも時間の流れを超越した高次元に住まう死者の魂と交信ができる。未来が見える高次元の精神体はヤマト2202のテレサと同じなのですね。
よくガンダムはリアルロボットだと言われますが、それだけでは今の世の中に訴えるには厳しいでしょう。層が限られます。それよりもリアルなテイストでニュータイプを掘り下げる方が訴求力があるでしょう。ガンダムのプラモが時代とともに変わるように話のテーマも変わるのでしょう。
強化人間は冥界の禁忌に触れているるわけで、禁忌の力を利用するサイコフレームを使ったネオジオングは人の手からあるべき所に戻さないといけないロード・オブ・ザ・リングスの指輪ですね。
サイコフレームを使って救えなかった仲間を救おうとするのもまた禁忌。悪い女かと思った前髪パッツンのミシェルに泣けます。
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