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2024/02/10

沈黙の艦隊、潜水艦乗りの話として面白いじゃないか!!

去年のゴジラ-1.0から始まり、ガンダムSEED FREEDOMときて、沈黙の艦隊。この頃は面白いのが続きます。2日間で6話までイッキ見してました。

また言わねばなりません。

潜水艦モノに外れなし!!

原作が1990年代、日本が経済大国として世界に君臨し、アメリカと貿易摩擦なんかがあった時代に書かれた作品なので、中国が日本の敵国でなく、アメリカが敵国として登場します。(2010年代に書かれた空母いぶき(漫画版)は中国を敵国としています)。舞台は現代ですが、そこは押さえておいた方がいいと思います。これは中国が大人しい世界線、恐らく天安門事件以後ずっと経済封鎖網が解かれていない世界だと思います。

第1話の印象、これは『レットオクトーバーを追え』をソ連側から丁寧に描くとこうなるという感じです。レッドオクトーバーの映画版では急にソ連の新型原子力潜水艦『レッドオクトーバー(赤い10月:十月共産革命)』がソ連軍艦隊に追いかけられるところから始まり、ソ連はアメリカ政府に頭のおかしくなったレッドオクトーバーの艦長がアメリカを攻撃しようとしているのでレッドオクトーバーの撃沈に協力してほしいと頼みますが、CIAの分析官がこれは亡命を企図しているのではないかと気づくことで話が動き出しますが、沈黙の艦隊は日本初の原子力潜水艦「シーバット」艦長の海江田がシーバットを強奪してアメリカ海軍に追われることになる過程を1話かけて描いています。海江田の不気味な笑みを見たら2話を見たくなるでしょう。

第2話。これはフィリピン海で繰り広げられる銀河英雄伝説。クラシック音楽が流れる中での戦術の天才かと思わせる潜水艦戦。しかも音楽を流していることに戦術的な意味があります。実に良いです。

第3話以降は、自由同盟軍のヤン・ウェンリーくらいのジャイアントキリングが起こります。

アメリカは日本と同盟関係にあり、アメリカはシーバットを米国製の原子力潜水艦を強奪したテロリストとして排除したいが、核武装している可能性がある。日本は原子力潜水艦を核武装のための礎にしたいと考え、アメリカ海軍第七艦隊所属の軍艦として建造した。その一方でシーバットが保有しているかもしれない核兵器を使わせるわけにはいかないとも思っている。このジレンマがうまいこと機能し、アメリカ政府と日本政府を巻き込んだ嵐を起こす。

第7話と8話は東京湾で日米海戦が起こるらしいです。最後は殴り合いで決着!

潜水艦がすごくリアル。これが一番大事。そこを押さえているのは評価に値します。政治的なことも描きつつ、根幹的には良い感じで潜水艦乗りの話として作られています。

2023/12/30

NHKドラマ「あれからどうした」がめちゃめちゃ面白い。

第1話だけ見ましたが、めちゃめちゃ面白い。

https://www.nhk.jp/p/ts/B483NQKZN8/

台詞と絵がまったく違うストーリーを社員食堂で展開する異色作。逆を言うと絵だけで話を見せないといけないというカセをはめた展開が実に良い。実際の自分を同僚に知られたくなくて取り繕う嘘の語りと、実際に何が起こっているか「語り」と同時並行で映像が進んでいく仕掛けがお見事。テレ東でやりそうな尖ったつくりが刺激的でした。Netflixとかでも見られれば良いのにと思います。小説でも舞台でもできない映像だけが可能な作品です。

面白くないという意見も結構見られますが、たぶん見方が違うのではないでしょうか。これはブラックジョーク、笑うドラマなんだと思います。そういう意味でNHKの「人間の表と裏を暴くっていう」煽りはちょっと違うのではないでしょうかね。

自分なら、こんな煽りにします:


人間はとっさに嘘をつく。そんなとっさの嘘でも信じてしまう。なのに奇妙な事実は疑う。

 

2023/11/20

ゴジラ-1.0を再度見て思うこと。やっぱり同じところでグッときます。

ゴジラ-1.0を再度見てきました。一度目は朝ドラの「らんまん」の印象が強くて、神木隆之介のキャラの違いに頭が混乱してたんですが、二度目は朝ドラの印象が一度目で洗い流されたおかげで、映画にさらに集中できました。やっぱりうまいなあ神木隆之介。叫ぶ演技最高。

あと小ネタ動画も見たのでなるほどと思ったことも多かったです。


2度見てもVFXに圧倒されます。

序盤でガサガサバッグを開けて飴を取り出した隣のおばさんも最後は食い入って見てたようです。

以下、ネタバレありです。

極端に言えば、

シンゴジラはゴジラ界のパトレイバー2、

ゴジラ-1.0はゴジラ界のALWAYS 三丁目の夕日です。

シンゴジラはドラマをプロフェッショナルな大人たちを追求し、極力ドラマを排除した結果、全編にわたってシミュレーションのような緊迫感があります。そういう意味でパトレイバー2に近いと思います。

ゴジラ-1.0は祖国と人々を守れなかったことを悔いて生きる旧軍人たちがゴジラ退治を通して前に進むドラマで、その象徴が主人公の敷島。敷島って鉄人28号を造った開発者の1人と同じ名前ですよね。敗戦で戦うこと(守るための戦い含めて)を放棄してしまった旧軍人が民間人(義勇兵)として再び戦うために立ち上がる姿に高ぶります。

登場人物の関係性がALWAYS 三丁目の夕日の人たちみたいです。これのなにが凄いって戦後という空間の説明になっていること。人間が戦後を口で説明せずに説明になっている。とくに澄子がいいですよ。澄子の敷島が帰ってきたときの態度と、最後の態度が全然違うのも見逃せません。敷島が許された感じが出てます。

どちらも最後はいろんな人が力を合わせてゴジラと戦うという構図は同じです。実はこれがゴジラという巨大怪物を巨大に見せる演出として大事なんじゃないかと。インディペンデンスデイも宇宙人相手に地球全体が立ち上がります。進撃の巨人の巨人と調査兵団の戦いもそうですね。逆に怪獣映画としてモンスター同士のプロレスが見たいなら、この映画はつまんないでしょう。欧米でここが受けるかどうかの鍵になると思います。

ゴジラの火炎放射が起こした爆風で吹き飛ばされた典子がなんで生きてるのか、最初見たとき運が良かっただけかと思ったのですが、解説動画を見ていたら首筋が黒くなっているという話で、二度目見てみたら確かに黒くなってました!おそらくG細胞のおかげで死にそうになったけど、火炎放射の影響か何かでゴジラ化して再生力が高まって生き残ったのですね。

二度見ても整備員の橘がいいです。

 

2023/11/06

ゴジラー1.0は映画として本当に面白い!

岡田斗司夫がこれは怪獣映画の傑作じゃない、日本映画の傑作だと言ってました。確かに怪獣が主人公の映画じゃないです。ゴジラが出てくる映画であって、ゴジラが主役の映画ではない。50代なら劇場で見て損はないです。Always三丁目の夕陽くらい泣けました。シン・ゴジラで開いた扉がさらに拡張された感じです。画面からはみ出まくりのゴジラの巨大感がまあ恐い。人が食われて、ぶん投げられて、電車が飛び、軍艦が吹き飛ぶ。伊福部昭のゴジラのテーマ曲が心を揺さぶります。

武装解除した戦後日本がどうやってゴジラと戦うと言うんだ!

―以後ネタバレです―

舞台が過去。これまでゴジラが現れるのは映画当時の「現代」でした。監督が永遠の0とか作ってるので軍艦のCGが精密だし、設定がリアル。震電というチョイスが絶妙。震電はエンジンが機体後方にあるので機首に爆弾を搭載できます!

ゴジラに掴まれながらもゼロ距離で主砲をぶちかます重巡洋艦高雄の勇姿!
四式中戦車が火を噴いた!

米軍に接収された駆逐艦の舷側に書かれる艦名がひらがなからローマ字に変更されてます。芸が細かい。海防艦の薄い外皮の貼り方がボコボコしていて実にリアルです。

今回のゴジラはいろいろ新しいです。クライマックスはゴジラとの戦いというよりゴジラ狩り。海と空からの展開が熱いです。ここで流れ続けるゴジラのテーマ曲。魂が震えます。

なぜ怪獣映画じゃなくて日本映画かというと、大きな話のつくりが、勇気がなくて特攻できずに復員し、親類にお前が特攻しなかったせいで子どもが死んだと言われ、生きる意味を失っていた青年が、ゴジラを倒すために、子どもを守るために、戦時中の悔いを晴らすために特攻覚悟で戦い、生きることを許される、とういう話だからです。

ゴジラ退治を旧軍じゃなく、民間に下った元海軍軍人がやるという義勇軍として巨大な怪物に立ち向かう。これは胸熱展開です。

海軍戦闘機の整備員である橘がこの映画の鍵だと思います。今までのゴジラに登場しないタイプのキャラクターです。序盤、敵艦に特攻しないでおめおめ帰ってきた敷島にゴジラも撃てずに仲間が死んだと非難し、死んだ仲間の家族写真を渡す。お前が命を賭けて戦わなかったせいで死んだという事実を突きつける。これで橘の出番が終わったかと思ったら、ゴジラ退治に戦闘機が必要という話になり、連合軍に接収されていなかった震電を整備してもらうために敷島が橘に連絡を取る。敷島が橘に戦闘機の整備をしてほしかったのは、戦闘機を爆弾を機首に搭載した特攻機にしてもらうためだった。敷島は過去に決着をつけたい。敷島が震電の機首に爆弾を搭載してゴジラの口に特攻をかけると橘に話をする。橘は敷島の望み通り、震電の機首に爆弾を搭載した。そして座席射出装置を取り付ける。ゼロ戦になかった装備です。そして敷島が震電をゴジラの口の中にぶつけるときにこの装置が見事成功して敷島が脱出したと無線で聞いた橘が喜んで涙する。ここが一番良かったです。橘が敷島を許した。もう誰も死ぬ必要はない。いろんな意味で戦争が終わったんだなと。敷島が震電を脱出して落下傘で降りてくるシーンが、ガンダムの最後のアムロがホワイトベースのクルーと合流するシーンに重なりました。

2023/11/01

ザ・クリエーター・創造者 これはワールド・トゥモロー並みに面白いSFです。

絶望の未来が好きなSFファン以外は帰ってくれないか!という気骨を感じる映画です。やっぱりSFはディストピア。そしてその中に芽生える希望。大好物です。ブレードランナー 、ワールド・トゥモロー、月に囚われた男、メッセージ、NOPEに並ぶ5年か10年に一度出るかでないかのSFの良作です。予算的には中級らしいですが、SFは大体予算が少ない方がクセが強くて面白い。スタートレックも映画版よりテレビ版が面白いですね。話はワールド・トゥモローみたいな感じです。主人公は強すぎないSFは売れないけど面白いは公式です。
序盤からSF心をくすぐります。実際(ぽい)白黒映像から段々とロボットが発達して社会に溶け込んでいくIFの歴史の紹介が実に良いです。西側諸国はAIを排除しようと、AIを守るニューアジアに侵攻作戦を仕掛けます。ターミネーターでは敵のロボット兵が大挙して人間を襲いますが、この映画では人間兵がロボットを襲います。人間がロボットを無差別に殺す地獄の黙示録。このパラダイムシフトがガツンと来ました。ギャレス・エドワーズ監督は特撮畑の人なのでロボットの動きが実に良いし、レーザーの撃ち合いも重量感があってリアルです。これはある意味ターミネーターへの宣戦布告です。
AIロボット)との戦いに終止符を打つべくアメリカが開発したのが、放浪者の名を冠する高軌道ミサイル基地ノマド。地上にレーザー照準する演出が本当に恐い。デススターよりも実感としてわかる規模の破壊だから逆に現実味があります。
あと全体的に日本語が多いです。渡辺謙も日本語を時々喋ってます。映像を見てわかる怒鳴り声は日本語、そうでないのは英語なのかも。強力わかもとじゃなく龍角散。あとゴルフ用品の看板。ブレードランナーの世界観ですね、わかります!渋谷と思われるシーンもありました。
AIロボットの設定が実にいい。プルートゥと同じように人間のように考え、感じるAIです。AIが実際の人間の容姿をコピーしたのをシミュラントといます。この発想はなかったです。同じ顔のシミュラントが何度も出てきます。いわゆるロボットが服を着ているのがいい。警察、面白いのがチベット仏教ぽい格好の僧侶。実際の風景に重ねられた超近代的構造物、大好物です。アメリカ軍の巨大陸上制圧兵器も実にいい。
ブレードランナーにはレプリカントと人間のアイデンティティは明確な違いがあると思うのですが、ザ・クリエーターはその境界線が溶けていく。そこが新しいと思います。こっれは面白いです。

2023/07/24

「君たちはどう生きるか」は君はどう観るのかという映画でした。

一番の感想はとにかく

日本のアニメの絵のクオリティは凄い。

作画監督が本田雄ということもあるのでしょうが、素晴らしい。派手なところも圧倒的ですが、地味なところもいい。眼福とはまさにこのこと。このクオリティじゃないと成立してない映画です。

背景が西洋絵画

これで宮崎駿のアニメが成立するんだとビックリしました。

主人公の眞人の継母のナツコの描き方がジブリっぽいけどいつものジブリじゃない美人な感じ。これはこの映画において重要だと思います。

事前情報がないので「君たちはどう生きるか」というタイトルから、ぼーっと生きてんじゃねえと宮崎駿に説教される映画かと思って構えていきましたが、普通にファンタジー映画でした。あえて言うならシリアスなトトロ。説明がほぼない。観たままを感じろという映画でした。劇場版エヴァの最終章と似てるテーマを扱ってるように思います。特撮好きならエヴァ、ファンタジー好きなら「君たちは…」じゃないですかね。

以下、少しネタバレになりますが本編に関係あって気になったこと:

ふわふわはサンゴの産卵がモチーフだと思います。サンゴは満月の夜に産卵します。ふわふわがDNAみたいにらせん構造をつくっているのも面白いです。

ファンタジー世界のモチーフはアルノルト・ベックリン が描いた「死の島」っていう絵画だと思います。あの世界は生の世界のようだけど、生の前段階だから死の世界、二面性を持っている世界なのかも知れません。

あと大叔父の空間に入る前のところ、色の感じとかジョルジュ・デ・キリコが描いた「ある一日の謎」「政治家のいるイタリアの広場」もモチーフかもしれません。

君はどう生きるのかは、母親を戦災で亡くし、PTSDになった少年が不思議な世界に入って正気を取り戻す話でしたが、それはあくまであらすじで映画はファンタジーの世界が堪能できます。青年よ頭で考えるな、もっとファンタジーに考えろって言われてるのかも。

 

2023/06/26

NOPE、これぞ古典派SFホラーの面白さ

NOPE(いやいや嘘だろ)というタイトルの映画。良い感じに恐いSFです。宇宙人(生物?)が来ると電化製品が使えなくなる「未知との遭遇」からのお約束はやはり襲撃型宇宙生物の話では良い方向に機能します。宇宙生物の接近を示す影響は古典派ですが、宇宙生物の性質が実に面白い。フォルムも新鮮です。UFOを我々は「船」だと思ってますが、そうじゃない可能性もある。古いけれどもいろいろ新しい。エイリアンじゃなく、もっと動物っぽい。この発想もなかったです。そりゃサターン賞のSF映画賞も取りますよ(DUNE砂の惑星を押しのけての受賞)。キャラクターも面白い。特にアジア系西部劇アミューズメントパークのオーナーがいるといないとでは映画の印象ががらりと変わるはずです。

良いSF映画はたいてい序盤の導入が意外と長くて面白い。NOPEも当てはまります。

アマゾンプライムで見られます。

2023/06/06

The Days 福島第一原発事故のドラマはまるでUボート

目隠しされて油圧も何もかも失った飛行機のコックピットにいるようなもので、それを軟着陸させるみたいな台詞が出てきます。まさにそういうドラマです。「悲惨な原発事故が起こりました」という歴史の一行の裏に、文字通り命がけの戦いと苦悩があった。


1話、1話の切り方がうまいからついつい見てしまい、1日半で見切ってしまいました。結果がわかっているのに続きがが気になる緊迫感のあるドラマです。でも疲れません。これはウォーキングデッドとか好きな自分は見てしまいます。あとシンゴジラのベースにこの事故があったと改めて思います。

あの時にアレができていれば、あれをしておけばと思ってしまうのは出来の良い災害映画だと思うので、これはまったくそれです。とにかくベント!と何度思ったことか。電気がなくて困るあたりが完全にUボート。真っ暗ななかで作業してひっしに弁を開けようとするところが、これはUボートでこののままエンジンが始動できなければ、みんな溺れ死ぬというなんともいわれる緊迫感がありました。

再現された福島第一原子力発電所がリアルです。日本の制作にしてはセットとか小物がよくできていて、これがハリウッド予算なのでしょうね。役所広司もさることながら音尾琢真が地味にいいです。この人の説明がなかったらよくわかんないです。小日向文世の切れ気味首相もいいですね。どことなく本人に似てます。経産大臣もなんとなく似てます。

情報を受け取ってもその意味がわからないことが変な指示につながり事態を悪化させる悪夢が現実になってました。

感想は政府はキレて口を出すなら現場で必要な装備や物資を出せ!ことが起こった場合には最悪を想定しておくことも大切です。思い切りがよくなり、かえって事態の悪化と防いだり、備えたりできます。

人類を滅ぼす危険なイベントは原発事故だけじゃないです。

The Daysに計画停電をしなかったら関東全域が停電(ブラックアウト)になるという話が出てきますが、本当にそうなったらどういう影響があるのか「人類滅亡の科学」に具体的に載ってます。北海道もブラックアウトを経験しました。

 

 

2023/05/31

岸辺露伴 ルーヴルへ行く 映画館で楽しむ 影と黒

テレビ版も面白いので行ってきました「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」漫画もアニメ版も見ていないので、内容が違うとかは全然わかりませんが、テレビで見る岸辺露伴でした。安定の面白さ。今回のヤバい相手は「黒」。人を呪い殺す黒。黒が移すのは懺悔か人の業か。

これはテレビだと出ない。暗い映画館じゃあないと映えません。荒木飛呂彦と言えば、カラフルなイメージですが、今回は黒。高橋一世はルーヴルでも様になりますな!木村文乃も妙にいい。

ルーヴルの映し方が良いです。最初と最後の遠景のルーヴルが特に。モナリザお約束で出てきますが、サモトラケのニケが出てきたのが良いですな。

美術館と言えば贋作。こんな本も…

 

2023/03/24

シン・仮面ライダーはいろんな意味で特撮映画の新しい形だと思う

同じ庵野秀明が監督したシン・ゴジラは官僚機構の総力戦が醍醐味でした。シン・ウルトラマンは令和時代のウルトラマン。メフィラス星人が秀逸でした。シン・仮面ライダーは特撮映画の新しい形。よくこんなの思いついたなと感心します。初代仮面ライダーをリアルタイムで見てた人が仮面ライダーをぶっ壊して再構築した感じです。何が良いって

怪人の造形。

そもそも怪人とは言わないです。西島俊彦酒宴のBLACK SUNは話が学生運動時代の雰囲気と現代テイストが混ざって面白いのですが、怪人の造形がいかにも着ぐるみ。あれはそこを狙ってるんでしょうから良いですが、シン・仮面ライダーのオーグメントはどれもかっこいい。着てるけど着ぐるみぽくない。そこが実にいいです。仮面ライダーは過度に現代ぽくしない。大事です。あと最後の戦闘シーンが最高。ブレブレの撮り方がたまらんですよ。これまでの仮面ライダーぽくない。

以下ネタバレ

ちゃんと演技ができる俳優がやるとまあ凄い。池松壮亮はこれまでの仮面ライダーに居ないタイプだけど、説得力がありますね。ラスボスは森山未來。ほんとに良い。何も付けなくてもラスボス感が出てます。岸辺露伴は動かないのくしゃならの演技も凄かったけど、今回も良い。

嫌いな人はたぶん仮面ライダーがかなり好きな人なんじゃないですかね。そういうお約束は皆無です。どちらかというと牙狼ぽいと思います。仮面ライダーより牙狼のほうを見てたので、牙狼みたいに舞台が凝ってるのが好みに合いました。

庵野秀明のショッカーの定義が興味深いです。最大多数の最大幸福を実現できないなら、一番苦しんでいるヤツを助ければ人類は幸福になる。少数を見捨てるなというのに近いのですが、ほんとにヤバい殺人狂とかマッドサイエンティストみたいなのを助けて強化しちゃうのがショッカー。なんでそんな考えに至るのかといえば、ショッカーの正体はAIだから。AIは形式はわかるが、人間社会の本質がわからない。ゼーレとか碇ゲンドウの幸せのための人類抹殺理論よりもショッカーの理論のほうが腑に落ちました。

 

 

 

 

 

 

 

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